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日々のつれづれ。ネタバレに過剰な配慮はしておりません。
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かったるいゲームだとは聞いていましたが、本当にかったるかったです。
これ、例えばFC時代の推理ゲームみたいに、総あたりで調べなきゃいけないから面倒くさい、とかそんなんじゃなく、ただただ操作性が最悪。
いちいち自室に入るのもドアを調べなきゃいけないし、歩く速度も変えられない。電話が鳴っているのがわかっているのに、わざわざ「電話が乗っている棚」を調べてからじゃないと電話が取れない、など数え上げたらきりがないのですが、これがまあ逐一面倒で。

しかもそのあたり判定が、シビアっていうんじゃないんですけど、微妙なんですよね。
電話を取りたくて真正面から進んでも、調べるコマンド出てこないとか。
ちょっと方向をいじらないと駄目とか。
一番多様するのが、出入りの際の扉コマンドっていうだけで、駄目さ加減がにじみ出ているのですが、そのコマンドをタッチペンで押そうとして、位置がずれて、移動になっちゃって扉コマンド消えるとか。

このゲーム、内容的にはそうない、というか会話で物事が進んでいって、時折ミニゲームみたいなものが入る仕様なのですが、プレイ時間の半分は無意味な移動と、無駄な操作性で費やされるので、実質半分はイライラしっぱなしということになります。

せっかくDSで作ったから頑張ろうと思ったのかなんなのか知りませんが、これも、しょっちゅう出てくるタッチペン頑張ろう仕様により、操作性の悪さもあいまって、イライラ度二倍。
トランク開けたい・鍵を突っ込んでまわす・鍵壊れる・針金がわりのハンガー見つける・ペンチで針金切る・ハンガーの切り方が良くないと進めないとまあ、面倒なことこの上ありません。
鍵穴に突っ込むだけの針金なんぞ、何処を切ろうが同じだろうが! いちいちタッチペンでなぞる必要どこにある!!
推理で詰まる、というより、「何でタッチペンこんな使い方」みたいな部分や、意味のないミニゲームで箱の裏を十回たたかないとアイテム取れないとか、無駄なしばりで延々時間を食った感じです。

まあ私は最初の時点で、推理とは別の部分で脳みそを使うのが面倒になったので、そういったミニゲーム攻略は全部攻略サイト様見ちゃいましたけどね。
そんな理不尽な時間かけてられっか面倒くさい。そこで「わかった充実感」なんぞ何処にもないわ。


ただまあ、イライラしながらも続けられたのは、主人公カイルの可愛さにつきるといった感じでしょうか。
夕食のステーキが美味しくてにっこり、シフォンケーキが美味しくてにっこり、子供に遊ぼうと泣きつかれれば、「何で俺が」「遊ぼう」「仕方がないな」と断るのもたった一回で、その上、暗い部屋に閉じ込められた子供を助けた後の台詞が、
「今はもう怖くないだろう。ドアも開いたし、俺もいる」
と来たもんだ!!! 可愛すぎるだろうカーイル!
三十過ぎの元刑事が、こんな可愛いスキルを持っていてどうするつもりなのでしょうか。挑戦か、ほぼ同じ年の私に向かっての!(実際こんな老けた30台はいないとは思う。笑)

ただ女の子を甘やかすんじゃなく、 「暗い部屋に閉じ込められて怖かったか。だが、この部屋に勝手に入り込んだのはお前だ。だから、泣くような目にあっても仕方がないんだ。自業自得だ」
と、きっちり言うべきことは言う大人っぷり。
自分は子供がいないくせに、「親が子供を叱るのは仕事だ」とか、さらっと言っちゃうあたり、苦労性が垣間見れます。

こう、ヘタレなんだけどバリッバリに仕事が出来る片鱗もちゃんと覗かせて(元はたたき上げの刑事だったっぽい)、でも入り込まない部分もちゃんとあって、若干ハードボイルド気取ってる、正しい大人、って奴ですね。
「誰かのためについた嘘は、いつかばれて、大切な奴を悲しませることになる。だからお前は嘘をつくな」
とか、台詞回しがいちいちカッコイイんですよね。
しかもクソ真面目にこれを子供に言っているところがまた可愛い。

そしてこいつは、犯罪に巻き込まれた元相棒を探している途中でだ、なんでこんな赤の他人の子供の家庭事情にマジ顔で首突っ込んどるのかっツー話ですよ!
このおせっかい!(笑)
カイルの場合、おせっかいというか元刑事という職業柄、色々人の内面に突っ込んで探り出すことに慣れている、刑事気質が前面に出ているので、事あるごとに第三者のことに首を突っ込んでいても、不愉快な印象がないところがまた人徳ですね。

相棒になるルイスも、置いていかれて「なんでだよぅ」と悲しそうな反応されちゃもう!
出てくる登場人物に不愉快な人がいる、というより時によってはそりゃあ、不愉快な態度もとりたくなるよね、というリアルさがあるので、会話そのものは単純作業であっても、退屈にはなりませんでした。
そりゃあ、疲れもすれば心の中で舌打ちでもするっちゅーねん。

物語の謎というか、キモはやっていれば次第にわかってくる予想範囲内のものなのですが、このゲームは謎を解き明かすというよりは、それぞれに抱えるものを持つ人物が、「たまたま」一つ所に集まったことによって、過去がよみがえる、という自然さを楽しむものなので、ゲームとして作業の無理やりさ加減はありますが、それなりに及第点といったところでしょうか。
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