目覚めたら雨だった。
これから神戸に向かうというのに、幸先が悪いことこの上ない。
ともかく朝五時起きで出発。
羽田行きのバスがでる駅まで行って、無事に乗車。結構な混み具合に驚く。
隣のおじさんがずっと仕事の連絡をパソコンでやっている。
邪魔だとかうるさいとかそんなことは全くないが、朝の六時だぜ。
誰宛てなのだろうか。色々大変だ。
途中までは順調だったのだが、都心に入り渋滞にひっかかる。
友人が「行きは電車がいい。時間が確かだから」と言われており、それでも座って行きたかった私は、通常の三倍の時間を見てバスに乗ったから慌てることは何もなかったが、車中八割方は会社員のために、不穏な空気が流れる。
間に合わないかも、と電話をする人も出てくる。
ちなみに私は空港の乗り口が二つあるとか南だか北だかとかもよくわからないままだったのだが、ご丁寧にバスの中で全部音声で説明してくれた。 飛行機会社と、行き先で違うのか。なるほど。
何分遅れだったのかよくわからないが、空港に無事到着。
ダッシュする会社員の方々。
とりあえずJALの窓口を探すが、そんなものの前にずらりと並んだ機械発見。
よくわからないものはとにかく印刷して持ってきていたので、ファイルを取り出し機械に向かうも、クレジットカード一つで発券できた。なんだ。
出発まで一時間以上あるので、サンドイッチを買って食べたりして過ごす。飲み物なしはきつかった。何故飲み物を買わなかったか。それは自販機が見つけられなかったからだ。
ぼんやりと、飛行機の掲示板を見ていると、飛行機が用意できなかったから札幌行きは飛ばなくなった、とか何だか凄いことが書いてある。
用意できなかったってどういうことだ。
他の会社に振り分けるとか何とか言っているが、そういう問題なのだろうか。
そうこうしているうちに30分前になったので搭乗口へ向かう。
荷物チェックの前に水を買ってしまった私はバカだと思った。
ついでに、金属物出せと言われているのにiPodをつけっぱなしだった私はやはりテンパっていたのだと思う。
入り口で待っていると、搭乗が始まる。小さい子から乗るとか色々あるらしいが無事に着席。
八割方は埋まっていて、九割は会社員の方たち。
乗る前に新聞を取ったり、飲み物は、温かいスープだったりする猛者たちに囲まれて、なんとなく居心地の悪い私。くそ、負けてなるものか。
飛行機そのものはあっという間に神戸に到着。
本当にあっという間だった。
空港に向かうバスの方が長く乗っていた。
てくてく出口に向かいポートライナー乗車。
神奈川県は雨だったが神戸は晴れていた。
電車に乗った途端に厩舎が見えて、カスケードばりにテンションが上がる。
さい先がいい。
ポートライナー三宮駅到着。
S神さんとも無事に会える。
小柄でかわいらしいお嬢さんだった。
超萌える。
当たり前だが、周囲の人は関西弁。
S神さんも勿論バリバリの関西弁。
凄く新鮮だ。
生関西弁を聞いたのは実は初めてだったのでまたテンションが上がる。
とりあえず最初の目的地は、『神戸市立博物館』になる。googleの地図や、公式サイトから印刷してきた地図も一応持ってきてはいたのだが、基本的に真っ直ぐでわかりやすいので、迷うことなく到着。
道中、S神様と、ここでは決して書けない忍たまなんぞについてあれこれ会話する。
別にBLとかそんなことはないが、やっぱりお披露目は無理だ。
いくら萌えるってったって、限界があるよね、というような話だった。
博物館到着。
中身も充実していてとても面白かった。
素焼きのツボや、屏風。
特に、金張りにからすの絵が描いてある屏風は、昔のものとは思えないセンスだった。からすなんてただ真っ黒みたいなものなのにな。
他にも赤が眩しい壺やら、古民具もあって盛りだくさん。
ただ浮いたように、我々が平均年齢を下げているのが凄く気になった。
博物館を見て、次は『鉄人プロジェクト』へ向かう。
JRに乗り、『新長田』という駅で降りるはずだったのだが、素通りする電車。
どうしたことだ、とは思ったが、とりあえず次に止まる駅の『須磨』で降りる。
「須磨寺先に行っちゃいますか?」
「そうですね」
さっくり目的地変更。
個人的に、電車を降りた途端に目の前に広がる海に、テンションが上がる。神奈川に住んでいるくせに。横浜が県庁所在地のくせに。
S神さんがスタンプを押している間に、駅員さんに「須磨寺にはこの駅からいけるんですか」と尋ねる。
どうやらいけるらしく、地図を持ってこようとしてくれるのだが、品切れだった。
どれだけドジっ子だ。
S神さんと、「DVDBOXは魔物だ」というような話をしながら、須磨寺到着。
『須磨寺』
紅葉が非常に美しい。
水をかけると幸せになるんだか、なんだか効能は忘れたが、お寺らしいお寺だと思って歩を進めると、首が回るかえるやら、目が回るかえるやら、背中の七福神が回る亀やら、なんだか回転に力を入れている様子が見受けられる。
源平と一切関係がない。
一体何なのだろう。
怪しい石仏があったり、手作りの百人一首人形があったり、お遍路のお地蔵様がいたり、頭をなでると音楽が流れる狸がいたりと、殆どなんでもありだ。
源平の面影はむしろ何処にもない。
平敦盛ゆかりの寺、ということらしいが、私は『遥かなる時空の中で』でも敦盛は別に好みじゃなかったのだ。
若くして死んだってことくらいしか知らない。
とりあえず、煙を目にふんだんに浴びせかけることには成功した。
「この趣味で目が悪くなったら致命的ですからね」
「最もですね」
須磨寺を参拝し終わり、行くはずだった『新長田』へ向かう。
またも素通りする電車。
いや、今回我々に非はない。間違いなくアナウンスで止まると言ったのだ。私だけではない、S神さんも聞いたのだから間違いない。どうなっとるのだJR。
だがまあ、急ぐ旅ではないので、またもUターンして無事に到着。
『鉄人→』という実に潔い案内が貼ってあるので、それを目印に進むと、広場にそびえたつ鉄人と遭遇。
凄い。
これは凄い。
想像を超えてかなりのデカさだった。凄く重量感もあって、無骨な鉄の巨人という印象そのままで、でも顔は可愛いという横山デザインの真髄がそこにあった。
大喜びで逆光の中、激写しまくる我々。
堪能した後、商店街の中にある横山三国志の像を探す旅に出る。
その途中で、どうやら五十音順に、商店街の店先にキャラクターの垂れ幕が飾ってあることに気づく。
「趙雲!」
「夏侯惇!」
互いの利益が一致し、延々上を向きながら商店街を闊歩する。
何でこんな奴まで、というチョイスが非常にマニアックで、とてもときめく。
孔明を推薦した徐庶とか、覚えている人いるのだろうか。ちなみに私は顔が好みだったので非常によく覚えていた。
典韋が立ち往生チョイスだったり、わかっている場面もあれば、姜維がじじいだったり、劉備が第一巻顔だったりと、何でこのチョイスと呼べるものもある。
ちなみに、曹操らの石造は、まるで似ていなかったことを付け加えておこうと思う。
S神さんとはお互いに「魏延は嫌いじゃない」ということで意見の一致を見た。これが一番の収穫だった。
その後、夕食まで新長田でS神さんとトーク。
ドリンクバーを頼んだのに、互いに後半に至るまで一杯しか飲まないという始末。
初対面で興奮しすぎたのか、若干酸欠気味になる私。馬鹿じゃないのか。
S神さんからいただいた、七松神社の絵馬が飛び上がりたくなるほど微妙な絵柄だったので、気持ち的には飛び上がっていた。これは凄い。本当に凄い。ただ筋張った手はエロい。
あまりにあっちこっちに話が飛んだので、詳しくは覚えていないが、「俺たちのコレットがとんだことになった」「謎の商人の衣装もとんだことになった」「最終的にルヴァに還る」「ジェイドがかゆい」とか、そんなネオロマトークに花を咲かせたのは確かだ。
三宮駅に戻り夕食。なんでも、S神さんが学生時代にケーキ食べ放題で利用した店らしい。なんだその甘酸っぱい思い出!
その後も、「たいようのマキバオーでは正木とアマゾンの関係にときめく」「マキバオーの真髄は彼が勝利することではない」「ツァビデルの嬢ちゃん呼びは卑怯」などの会話を経てラストオーダーまでねばる。
土産に持ってきた東京ばななを渡し、三宮駅でS神さんとお別れする。
本当に濃くて楽しかったです! ありがとうございました、S神さん!
土産も、絵馬くらい狙いたかったのですが、邪魔になってもアレだしなあと、結局無難なお菓子になってしまいました。
ともかく一日目の神戸は無事終了。
ビジネスホテルのポットが空で、「ここは地下水だから水道飲めるからくめ」との表記があったことに驚きながら、10時には眠りに着いたのでした。
これから神戸に向かうというのに、幸先が悪いことこの上ない。
ともかく朝五時起きで出発。
羽田行きのバスがでる駅まで行って、無事に乗車。結構な混み具合に驚く。
隣のおじさんがずっと仕事の連絡をパソコンでやっている。
邪魔だとかうるさいとかそんなことは全くないが、朝の六時だぜ。
誰宛てなのだろうか。色々大変だ。
途中までは順調だったのだが、都心に入り渋滞にひっかかる。
友人が「行きは電車がいい。時間が確かだから」と言われており、それでも座って行きたかった私は、通常の三倍の時間を見てバスに乗ったから慌てることは何もなかったが、車中八割方は会社員のために、不穏な空気が流れる。
間に合わないかも、と電話をする人も出てくる。
ちなみに私は空港の乗り口が二つあるとか南だか北だかとかもよくわからないままだったのだが、ご丁寧にバスの中で全部音声で説明してくれた。 飛行機会社と、行き先で違うのか。なるほど。
何分遅れだったのかよくわからないが、空港に無事到着。
ダッシュする会社員の方々。
とりあえずJALの窓口を探すが、そんなものの前にずらりと並んだ機械発見。
よくわからないものはとにかく印刷して持ってきていたので、ファイルを取り出し機械に向かうも、クレジットカード一つで発券できた。なんだ。
出発まで一時間以上あるので、サンドイッチを買って食べたりして過ごす。飲み物なしはきつかった。何故飲み物を買わなかったか。それは自販機が見つけられなかったからだ。
ぼんやりと、飛行機の掲示板を見ていると、飛行機が用意できなかったから札幌行きは飛ばなくなった、とか何だか凄いことが書いてある。
用意できなかったってどういうことだ。
他の会社に振り分けるとか何とか言っているが、そういう問題なのだろうか。
そうこうしているうちに30分前になったので搭乗口へ向かう。
荷物チェックの前に水を買ってしまった私はバカだと思った。
ついでに、金属物出せと言われているのにiPodをつけっぱなしだった私はやはりテンパっていたのだと思う。
入り口で待っていると、搭乗が始まる。小さい子から乗るとか色々あるらしいが無事に着席。
八割方は埋まっていて、九割は会社員の方たち。
乗る前に新聞を取ったり、飲み物は、温かいスープだったりする猛者たちに囲まれて、なんとなく居心地の悪い私。くそ、負けてなるものか。
飛行機そのものはあっという間に神戸に到着。
本当にあっという間だった。
空港に向かうバスの方が長く乗っていた。
てくてく出口に向かいポートライナー乗車。
神奈川県は雨だったが神戸は晴れていた。
電車に乗った途端に厩舎が見えて、カスケードばりにテンションが上がる。
さい先がいい。
ポートライナー三宮駅到着。
S神さんとも無事に会える。
小柄でかわいらしいお嬢さんだった。
超萌える。
当たり前だが、周囲の人は関西弁。
S神さんも勿論バリバリの関西弁。
凄く新鮮だ。
生関西弁を聞いたのは実は初めてだったのでまたテンションが上がる。
とりあえず最初の目的地は、『神戸市立博物館』になる。googleの地図や、公式サイトから印刷してきた地図も一応持ってきてはいたのだが、基本的に真っ直ぐでわかりやすいので、迷うことなく到着。
道中、S神様と、ここでは決して書けない忍たまなんぞについてあれこれ会話する。
別にBLとかそんなことはないが、やっぱりお披露目は無理だ。
いくら萌えるってったって、限界があるよね、というような話だった。
博物館到着。
中身も充実していてとても面白かった。
素焼きのツボや、屏風。
特に、金張りにからすの絵が描いてある屏風は、昔のものとは思えないセンスだった。からすなんてただ真っ黒みたいなものなのにな。
他にも赤が眩しい壺やら、古民具もあって盛りだくさん。
ただ浮いたように、我々が平均年齢を下げているのが凄く気になった。
博物館を見て、次は『鉄人プロジェクト』へ向かう。
JRに乗り、『新長田』という駅で降りるはずだったのだが、素通りする電車。
どうしたことだ、とは思ったが、とりあえず次に止まる駅の『須磨』で降りる。
「須磨寺先に行っちゃいますか?」
「そうですね」
さっくり目的地変更。
個人的に、電車を降りた途端に目の前に広がる海に、テンションが上がる。神奈川に住んでいるくせに。横浜が県庁所在地のくせに。
S神さんがスタンプを押している間に、駅員さんに「須磨寺にはこの駅からいけるんですか」と尋ねる。
どうやらいけるらしく、地図を持ってこようとしてくれるのだが、品切れだった。
どれだけドジっ子だ。
S神さんと、「DVDBOXは魔物だ」というような話をしながら、須磨寺到着。
『須磨寺』
紅葉が非常に美しい。
水をかけると幸せになるんだか、なんだか効能は忘れたが、お寺らしいお寺だと思って歩を進めると、首が回るかえるやら、目が回るかえるやら、背中の七福神が回る亀やら、なんだか回転に力を入れている様子が見受けられる。
源平と一切関係がない。
一体何なのだろう。
怪しい石仏があったり、手作りの百人一首人形があったり、お遍路のお地蔵様がいたり、頭をなでると音楽が流れる狸がいたりと、殆どなんでもありだ。
源平の面影はむしろ何処にもない。
平敦盛ゆかりの寺、ということらしいが、私は『遥かなる時空の中で』でも敦盛は別に好みじゃなかったのだ。
若くして死んだってことくらいしか知らない。
とりあえず、煙を目にふんだんに浴びせかけることには成功した。
「この趣味で目が悪くなったら致命的ですからね」
「最もですね」
須磨寺を参拝し終わり、行くはずだった『新長田』へ向かう。
またも素通りする電車。
いや、今回我々に非はない。間違いなくアナウンスで止まると言ったのだ。私だけではない、S神さんも聞いたのだから間違いない。どうなっとるのだJR。
だがまあ、急ぐ旅ではないので、またもUターンして無事に到着。
『鉄人→』という実に潔い案内が貼ってあるので、それを目印に進むと、広場にそびえたつ鉄人と遭遇。
凄い。
これは凄い。
想像を超えてかなりのデカさだった。凄く重量感もあって、無骨な鉄の巨人という印象そのままで、でも顔は可愛いという横山デザインの真髄がそこにあった。
大喜びで逆光の中、激写しまくる我々。
堪能した後、商店街の中にある横山三国志の像を探す旅に出る。
その途中で、どうやら五十音順に、商店街の店先にキャラクターの垂れ幕が飾ってあることに気づく。
「趙雲!」
「夏侯惇!」
互いの利益が一致し、延々上を向きながら商店街を闊歩する。
何でこんな奴まで、というチョイスが非常にマニアックで、とてもときめく。
孔明を推薦した徐庶とか、覚えている人いるのだろうか。ちなみに私は顔が好みだったので非常によく覚えていた。
典韋が立ち往生チョイスだったり、わかっている場面もあれば、姜維がじじいだったり、劉備が第一巻顔だったりと、何でこのチョイスと呼べるものもある。
ちなみに、曹操らの石造は、まるで似ていなかったことを付け加えておこうと思う。
S神さんとはお互いに「魏延は嫌いじゃない」ということで意見の一致を見た。これが一番の収穫だった。
その後、夕食まで新長田でS神さんとトーク。
ドリンクバーを頼んだのに、互いに後半に至るまで一杯しか飲まないという始末。
初対面で興奮しすぎたのか、若干酸欠気味になる私。馬鹿じゃないのか。
S神さんからいただいた、七松神社の絵馬が飛び上がりたくなるほど微妙な絵柄だったので、気持ち的には飛び上がっていた。これは凄い。本当に凄い。ただ筋張った手はエロい。
あまりにあっちこっちに話が飛んだので、詳しくは覚えていないが、「俺たちのコレットがとんだことになった」「謎の商人の衣装もとんだことになった」「最終的にルヴァに還る」「ジェイドがかゆい」とか、そんなネオロマトークに花を咲かせたのは確かだ。
三宮駅に戻り夕食。なんでも、S神さんが学生時代にケーキ食べ放題で利用した店らしい。なんだその甘酸っぱい思い出!
その後も、「たいようのマキバオーでは正木とアマゾンの関係にときめく」「マキバオーの真髄は彼が勝利することではない」「ツァビデルの嬢ちゃん呼びは卑怯」などの会話を経てラストオーダーまでねばる。
土産に持ってきた東京ばななを渡し、三宮駅でS神さんとお別れする。
本当に濃くて楽しかったです! ありがとうございました、S神さん!
土産も、絵馬くらい狙いたかったのですが、邪魔になってもアレだしなあと、結局無難なお菓子になってしまいました。
ともかく一日目の神戸は無事終了。
ビジネスホテルのポットが空で、「ここは地下水だから水道飲めるからくめ」との表記があったことに驚きながら、10時には眠りに着いたのでした。
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