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日々のつれづれ。ネタバレに過剰な配慮はしておりません。
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『薄桜鬼』
お借りしてなんとか遊ぶことが出来ました。一躍時の人となったと言っても過言ではない、カズキヨネさんイラストの乙女ゲーム。
ちなみに私、このゲームのエンドロールを見るまで、カズ キヨネさんだと思ってました。そうか、ヨネさんなのか。

さて、元々時代劇、時代小説は好きですが歴史には疎い私としては、新選組そのものにあまりいい印象がありません。わりと二次元題材でもよく取り上げられる媒体ですが、「内ゲバで仲間殺すような連中の正義などちゃんちゃらおかしいわ」という思いが強くて、さてフィクションといえども、その辺どうなっているのかと思いきや、事の外さらっと消化されていて、その手腕にはなかなか驚きました。

まずこれは乙女ゲームであって、別にドロドロした人きりや政治や裏切りみたいなものがメインではない、ということ。
あくまで、同じ釜の飯を食った連中と関係を深めていくのであって、主人公が歴史的な事実を知ったりするのも、基本的に蚊帳の外であるとことが、非常にドライで「流しやすかった」です。

実際、なんちゃって歴史モノとはいえども、起こることは起こるのですが、それはインターミッション的な場面で「文章」として流されたり、人づてに聞いたり、主人公も「政治にあまり詳しくないけれど、こういうことが起こった」という注釈として入れてくれるような場面が多いので、こちらも、無駄に深読みせずにすみました。
その辺のドロドロさ加減がないと、なんちゃって歴史モノになっちゃうのかもしれませんが、いいんです、これはなんちゃって歴史乙女ゲームなので。
隊士使い捨てとか、規律の名の下の静粛とか、その辺を掘り下げていっても意味がない、そこには「萌え要素はない」というシナリオの割り切り方が個人的には上手いなあと思いました。
あくまで描きたいのは、新選組の連中を「どれだけ愛せる連中にするか」がメインなのであって、そこに「愛されない要素」はいらないのですよね。(油小路でギリギリだよな)

嫌な人は嫌でしょうが(歴史は公平にみたいな)私は逆にその辺の、他の連中を悪者にするとか、新選組を良い者にするのではなく、新選組を愛せる連中にするっていう表現の仕方は、とてもゲームとして上手いと思いました。
正義っていう主張をしない、っていうのもミソ。それぞれの立場があって、そして「あえて一枚岩ではないけれど、それでも集団」っていうのが、特に原田とか永倉とか顕著でしたしね。沖田とか土方は私的事情に特化している部分もあるのでまた別物ですが。

その辺の、前半は仲間内での描き方が多いせいか、共通ルートは非常に時系列ぶっ飛ばしていて、平気で一ヶ月とか半年とか過ぎちゃうのもありっちゃありですね。ゆえに、共通ルートでは正直、主人公がどれだけ新選組の連中と関係が深まったかってことはミジンコほどもわからないのですが、共通ルートに入ってからそれぞれの甘さお楽しみに! 的な要素だと思えばまあなんとか。

元々、新選組連中は主人公が飛び入り参加する前から、それぞれの関係性が出来上がっていてそれに基本的に変化はないので、あくまで部外者の主人公が新選組の連中がどんだけ仲がいいかを観察するのが共通ルートの醍醐味、ってとこでしょうか。
初っ端で山南さんが退場の憂き目に遭いそうになったときは、正直悲鳴でしたが。

ルートによって扱いに違いはあるでしょうが、最終的に怪しい薬とか、鬼とか、吸血衝動のある、人が変貌しちゃった成れの果てである羅刹とか、なんちゃってファンタジー要素が前面に出てくるところも、ドロドロ感を薄める大きな要因ですね。あーこれは歴史モノの名を借りたフィクションなんだなあって、見ている側が納得できますから。


絵柄に関してはバリエーションも豊富で、確かにキレイです。評判になるだけある。
想像していたよりも、結構アクが強い絵でびっくり。スチルによっては、「これは二枚目違う」みたいなものも結構ありましたし、普通の立ち絵でも塗りのせいなのか、元々のデザインのせいなのか、それなりに人を選ぶ絵柄だとは思いました。
私は、鬼の形相の顔しているほうが勿論好みですが。
顔はきれいなんだけど、体格にもう少し明確な違いがあればなあ。(乙女ゲームは年齢オジンに対しても、マッチョに対しても厳しい)

システム的には特に問題なし。
藤堂ルートでは、私もガリッガリに止まりましたが。後台詞読み込みで止まるっていうのもありましたね。
ただ、主人公苗字は音声付で読んでくれるんだったら、下の名前もちゃんと呼んで欲しかった…。
原田とか、永倉に声付きで千鶴ちゃんって呼んでもらいたかったなあ(単なる願望。笑)


音楽は正直あまり覚えていませんが、土方ルートでタイトル呼ばれたときは、ぐっときました。要は使いどころですね。


長くなったのでキャラ別感想は次回へ。
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