『ファンタスティックフォー 銀河の危機』
筋肉、胸毛、全裸、という印象しか残ってません(どうなんだそれ)。
個人的には一作目の方が面白かったかなあ。シルバーサーファーという序盤敵のキャラクターは液体金属人間みたいで、外見はカッコイイんですが、何分全裸なので、ジェシカ・アルバ扮する、スーザンと対面するシーンも、なんだか微妙に笑えます。
結局、愛する人に似ているから、という理由でスーザンを助けるのはいいんですが、その愛する人を人質に取られているのに、ボスを最終的に裏切ってどうするつもりなんだと思えます。「流された」にしては、その流される描写と、シルバーサーファーの主張がちょっと弱いかな。
アメリカンヒーローはちょっとコミカルが基本で、戦いのシーンになっても全面的にシリアスになるわけではなく、ちょっとノリきれない大げさな場面が増えるので、その辺が一番人を選ぶんじゃないかと思いました。
『シン・シティ』
私はとても面白かったですが、グロ注意報出っ放しです。
個人的には、キルビルなんかのほうが、よほど視覚的にエグイと思うんだけど、これも、両手両足切断して犬に食われるとか、その手のシーンがごろごろ出てくるので、そういうのが苦手な人にはお勧めしません。私は別に得意じゃありませんが、映像的に背景や人物と、血液が融合しているので(実際「中身」が出てくるシーンはあまりない)殆ど気になりませんでした。
生理的に嫌だというのであれば、小便や大便をして流していない便器の中に顔を突っ込ませるとか、そっちのほうが「うへえ」と思いました。この映画やたらに拷問シーンが多いので、しょっちゅう便器に突っ込まれる。
内容としては、「シンシティ」という町で起こる三つの出来事が語られ、そのどれも共通して、「男が女を守る」というテーマの元にドンパチやらかす、というわかりやすい物語です。ただ、この男が女を守るというのは、表現はあれ、基本ハードボイルドの根幹みたいなものなので、逆に、どれだけエグいことがやっていても、見ている側がわりとそれを許せます。
暴力を受ける女、惚れた女が殺される、ずっと守ってきた女が狙われる。それを助けるのは男の役目だと問答無用で出てくる男達は知っているし、それに葛藤もなく実行に移すので、感情移入しやすいです。
俺が守ってやるから、俺を愛してくれ、というのではなく、俺が守ってやるからお前は自由でいてくれというスタンスは、まさに無償の愛って奴ですよ。処女崇拝かと思いきや、その相手がただの街の女っていうのがまた超萌える。
「愛する女は死んでも守る」
というのは、テレビCF版で野沢氏がナレーションをしていた台詞ですが(ブルース・ウィルスが出てるから)、まさにそんな感じ。
女に対し、
「頼りになる男だと見せてやれ」
「死ぬのも男。皆殺しにするのも男」
と、殺した男の死体を助手席に乗せて運転する男は、あくまで女を助けるために行動している、自己防衛じゃないっていうのがまた。
EP1「ハード グッバイ」
ミッキー・ローク扮する無骨で不細工な大男マーヴが、一晩を共にした行きずりの女、ゴールディのために、真犯人を暴き出す話。
まず、私の目から見ると、マーヴがごく普通に男前に見えるので、こういう男は別にモテなくないだろう、と思ってしまうのですが、これはきっと二次元のバリエーション(顔)になれてしまっているからだと思います(業が深い)。
たった一晩だけ、しかもほぼ利用されたに等しい女を、女神といい、天国の香りだというマーヴは、それから真犯人を暴くためだけに、ひたすら暴力的に人を殺し、真犯人を追い詰めます。あまりに何をされても死なないので、これは実はロボットでしたというオチでもつくのだろうか、と思っていたんですが、そんなことはなく、純粋にタフガイなんだということが、最後判明します。映画的に死なない、という奴ですが(いくら撃たれても)マーヴはとにかく、屈強な大男という設定なので、あまり「何で撃たれたのに知らないんだ」という感じにはなりません。
マーヴも女には手を出さないので、ヒステリックに女が泣き喚いても、「よしよし」とあやすように慰めたり、「話せばわかると思ったから」と黙って殴られ続けたりと、そのギャップが凄くいい。
最後、犯人を拷問の末に殺し、電気椅子で死刑になる前に、ゴールディの姉ウェンディが現れるんですが、それをゴールディと勘違いして「すまない、また間違えた。ゴールディかと思って」と、ちょっと照れながら、申し訳なさそうにしながら言うさまが、彼の本質なんだと思います。その後も一緒に寝ているシーンはあっても、実際に肉体関係になったとは思えないしなあ。
このエピソードに出てくるケヴィンという人肉食いの眼鏡の男が怖いんですが、役者さんが『ロード・オブ・ザ・リング』のイライジャ・ウッドと知ってびっくり。まあ殆ど眼鏡が光っていて顔見えないんだけど。唯一はっきりと顔が見えるのが、犬に食われているシーンっていうのがシュールだ………。
映像美としても、真っ赤なハート型のベッドに横たわる、金髪の女性とマーヴという対比がきれいで良かったです。
EP2「ビッグ ファット キル」
恋人に付きまとう男を追った先で、別れた元の恋人に出会い、男が殺されてしまった現場に居合わせたドワイト。だがその男は警官であり、警官に関わらないという娼婦の街、オールドシティの掟を破った娼婦たちを守るために、ドワイトは死体の隠滅をはかる。
ドワイトを演じるクライヴ・オーウェンが超男前でした。別に二枚目じゃないです。ただ、こうタフでクールな男前なんだこいつが。顔だけでもドストライクゾーンなのに、ここは男として守るべき女たちが、山ほど出てくるので、映像として非常に眼福でした。
元恋人は女王様だし、一見スレていなさそうな少女の目は白黒映像の中でただ真っ青。殺人マシーンミホは、おかしな着物をまとい、刀も手裏剣も弓も使えるというわけのわからなさですが、いちいち殺す際の決めポーズがカッコイイ。蟹股で屋上から飛び降り、車の中の男たちを二刀流で突き刺す。首を跳ね飛ばす。弓矢で貫通させる。モデルさんらしいんですが(ちょっと日本人かと問われると微妙な顔ですが)いちいち動作に見ごたえがあったので、素敵でした。
CFでも使われた、ビルの屋上から娼婦たちが銃を乱射するシーンも良かったです。
とにかく色々な女性が、女性の体のラインをアピールする格好で銃をぶっ放すシーンは映像として素敵でした。きれいな女がきれいな格好をして肉体をさらけだしているのはいいですね。特に、その前に殴られたり、男に罵倒されたりするシーンがあるだけに、強く美しいアピールが効果的でした。
また、どんな女であってもドワイトが全く馬鹿にしたりしないので、余計に女の生き物としての強さが引き立ちます。
映像としては、第二話が一番きれいでした。
死体になったジャッキー・ボーイの演出は額に銃突き刺して、切り裂かれた首からタバコの煙を出して、ときれいどころの騒ぎじゃありませんでしたが。
ジャッキー演じた役者さんも良かったなあ。
EP3「イエロー バスタード」
11歳の少女、ナンシーを町の有力者の息子から助け出した刑事、ハーティガンは無実の罪に問われ、八年の日々を刑務所で過ごす。そして出てきた彼は19歳となったナンシーと再会するも、彼女がまた狙われていることを知り、八年前に殺しそこねたロアークジュニアと対決するのだった。
とんだネオロマでした。
ブルース・ウィリスが演じるハーディカンという定年間際の刑事がとんだネオロマ!
ナンシーが毎週出す手紙だけを頼りに、刑務所で八年の日々を過ごす。突然来なくなった手紙と、イエローバスタード(ロアークジュニア)が送りつけてきた女性の指を見て、ハーディカンは出所し、ナンシーの下へ赴く。
そこには、やせっぽちだった11歳の少女は何処にもおらず、美しく成長したストリッパーとして生きる19歳のナンシーがいた。
「人を愛そうと思って、恋をしたこともあった。だけど、心の中にはいつも貴方がいた。愛してる」
とか、19歳の超美女が、68歳とかになるオッサンに迫るシーンがネオロマじゃなくてなんなのか!
勿論、ハーディカンはそれは絶対にいけない、と拒むんですが、それはそれこれはこれ。ハーディカンにとってナンシーが唯一の友であり、愛情をそそぐ女であることには変わりなく、ナンシーを命がけで助けようとするわけです。
「絶対に叫ぶな。必ず助けるから」
その言葉を守り、ナンシーはイエローバスタードの暴力にも屈せず、ハーディカンはイエローバスタードを殺すのですが、その後がまた切ない。
ハーディカンは心臓病を患っており、自分が長くないことを知っている。息子を殺されたロアークが復讐をするのも。
だからハーディカンはナンシーの幸福を願って、自らの死によって、ロアークの怒りを納めるべく、頭を打ち抜く。
お前それナンシー結局狙われるんじゃねえの!? と思わないでもなかったですが、あの時できる最善として、ハーディカンが選んだ行動が切ない。
一番物語として筋が通っていたエピソードでした。年齢差50歳とかでも平気でいけると思えます。というかあの刑事に惚れない女がいるだろうか。
そして、ナンシーを演じるジェシカ・アルバがとてつもなくナイスバディで美しい。ポールダンスではあの腰つきに骨抜きになりました。というか、『ファンタスティックフォー』のスーザンと同じ役者さんだったのか!? うわ、全然わからなかった。どちらにしろすげえきれいだということは間違いないですが。
この三つのエピソードの前に、プロローグ、エピローグ的に殺し屋の短い映像が挿入されます。
プロローグでは、ハンサムな男が女を殺す、というそれだけ。
エピローグでは、オールドシティを裏切った少女が、エレベーターの中で医師に扮した男の殺し屋に声をかけられる、というところで映画は終わります。
私正直「この男見たけど何処で出てたんだっけ」と思ってしまったので、インパクトとしては最初の殺し屋全く覚えていなかったのですが、この殺し屋、ジョッシュ・ハート(笑)がやっていて、個性的な男女の中で、びっくりするほど血の臭いがしない無菌状態の二枚目が逆にハマっていたと思います。この人、個性的な役は全くできないけど、個性的な奴らの中での御伽噺のように浮世離れしたハンサム、っていう図が驚くほど似合うなあ。
グロさばかりが強調されがちですが、わりと物語としてはわかりやすいですし、女性でも平気で楽しめるんじゃないかな、と思いました。
筋肉、胸毛、全裸、という印象しか残ってません(どうなんだそれ)。
個人的には一作目の方が面白かったかなあ。シルバーサーファーという序盤敵のキャラクターは液体金属人間みたいで、外見はカッコイイんですが、何分全裸なので、ジェシカ・アルバ扮する、スーザンと対面するシーンも、なんだか微妙に笑えます。
結局、愛する人に似ているから、という理由でスーザンを助けるのはいいんですが、その愛する人を人質に取られているのに、ボスを最終的に裏切ってどうするつもりなんだと思えます。「流された」にしては、その流される描写と、シルバーサーファーの主張がちょっと弱いかな。
アメリカンヒーローはちょっとコミカルが基本で、戦いのシーンになっても全面的にシリアスになるわけではなく、ちょっとノリきれない大げさな場面が増えるので、その辺が一番人を選ぶんじゃないかと思いました。
『シン・シティ』
私はとても面白かったですが、グロ注意報出っ放しです。
個人的には、キルビルなんかのほうが、よほど視覚的にエグイと思うんだけど、これも、両手両足切断して犬に食われるとか、その手のシーンがごろごろ出てくるので、そういうのが苦手な人にはお勧めしません。私は別に得意じゃありませんが、映像的に背景や人物と、血液が融合しているので(実際「中身」が出てくるシーンはあまりない)殆ど気になりませんでした。
生理的に嫌だというのであれば、小便や大便をして流していない便器の中に顔を突っ込ませるとか、そっちのほうが「うへえ」と思いました。この映画やたらに拷問シーンが多いので、しょっちゅう便器に突っ込まれる。
内容としては、「シンシティ」という町で起こる三つの出来事が語られ、そのどれも共通して、「男が女を守る」というテーマの元にドンパチやらかす、というわかりやすい物語です。ただ、この男が女を守るというのは、表現はあれ、基本ハードボイルドの根幹みたいなものなので、逆に、どれだけエグいことがやっていても、見ている側がわりとそれを許せます。
暴力を受ける女、惚れた女が殺される、ずっと守ってきた女が狙われる。それを助けるのは男の役目だと問答無用で出てくる男達は知っているし、それに葛藤もなく実行に移すので、感情移入しやすいです。
俺が守ってやるから、俺を愛してくれ、というのではなく、俺が守ってやるからお前は自由でいてくれというスタンスは、まさに無償の愛って奴ですよ。処女崇拝かと思いきや、その相手がただの街の女っていうのがまた超萌える。
「愛する女は死んでも守る」
というのは、テレビCF版で野沢氏がナレーションをしていた台詞ですが(ブルース・ウィルスが出てるから)、まさにそんな感じ。
女に対し、
「頼りになる男だと見せてやれ」
「死ぬのも男。皆殺しにするのも男」
と、殺した男の死体を助手席に乗せて運転する男は、あくまで女を助けるために行動している、自己防衛じゃないっていうのがまた。
EP1「ハード グッバイ」
ミッキー・ローク扮する無骨で不細工な大男マーヴが、一晩を共にした行きずりの女、ゴールディのために、真犯人を暴き出す話。
まず、私の目から見ると、マーヴがごく普通に男前に見えるので、こういう男は別にモテなくないだろう、と思ってしまうのですが、これはきっと二次元のバリエーション(顔)になれてしまっているからだと思います(業が深い)。
たった一晩だけ、しかもほぼ利用されたに等しい女を、女神といい、天国の香りだというマーヴは、それから真犯人を暴くためだけに、ひたすら暴力的に人を殺し、真犯人を追い詰めます。あまりに何をされても死なないので、これは実はロボットでしたというオチでもつくのだろうか、と思っていたんですが、そんなことはなく、純粋にタフガイなんだということが、最後判明します。映画的に死なない、という奴ですが(いくら撃たれても)マーヴはとにかく、屈強な大男という設定なので、あまり「何で撃たれたのに知らないんだ」という感じにはなりません。
マーヴも女には手を出さないので、ヒステリックに女が泣き喚いても、「よしよし」とあやすように慰めたり、「話せばわかると思ったから」と黙って殴られ続けたりと、そのギャップが凄くいい。
最後、犯人を拷問の末に殺し、電気椅子で死刑になる前に、ゴールディの姉ウェンディが現れるんですが、それをゴールディと勘違いして「すまない、また間違えた。ゴールディかと思って」と、ちょっと照れながら、申し訳なさそうにしながら言うさまが、彼の本質なんだと思います。その後も一緒に寝ているシーンはあっても、実際に肉体関係になったとは思えないしなあ。
このエピソードに出てくるケヴィンという人肉食いの眼鏡の男が怖いんですが、役者さんが『ロード・オブ・ザ・リング』のイライジャ・ウッドと知ってびっくり。まあ殆ど眼鏡が光っていて顔見えないんだけど。唯一はっきりと顔が見えるのが、犬に食われているシーンっていうのがシュールだ………。
映像美としても、真っ赤なハート型のベッドに横たわる、金髪の女性とマーヴという対比がきれいで良かったです。
EP2「ビッグ ファット キル」
恋人に付きまとう男を追った先で、別れた元の恋人に出会い、男が殺されてしまった現場に居合わせたドワイト。だがその男は警官であり、警官に関わらないという娼婦の街、オールドシティの掟を破った娼婦たちを守るために、ドワイトは死体の隠滅をはかる。
ドワイトを演じるクライヴ・オーウェンが超男前でした。別に二枚目じゃないです。ただ、こうタフでクールな男前なんだこいつが。顔だけでもドストライクゾーンなのに、ここは男として守るべき女たちが、山ほど出てくるので、映像として非常に眼福でした。
元恋人は女王様だし、一見スレていなさそうな少女の目は白黒映像の中でただ真っ青。殺人マシーンミホは、おかしな着物をまとい、刀も手裏剣も弓も使えるというわけのわからなさですが、いちいち殺す際の決めポーズがカッコイイ。蟹股で屋上から飛び降り、車の中の男たちを二刀流で突き刺す。首を跳ね飛ばす。弓矢で貫通させる。モデルさんらしいんですが(ちょっと日本人かと問われると微妙な顔ですが)いちいち動作に見ごたえがあったので、素敵でした。
CFでも使われた、ビルの屋上から娼婦たちが銃を乱射するシーンも良かったです。
とにかく色々な女性が、女性の体のラインをアピールする格好で銃をぶっ放すシーンは映像として素敵でした。きれいな女がきれいな格好をして肉体をさらけだしているのはいいですね。特に、その前に殴られたり、男に罵倒されたりするシーンがあるだけに、強く美しいアピールが効果的でした。
また、どんな女であってもドワイトが全く馬鹿にしたりしないので、余計に女の生き物としての強さが引き立ちます。
映像としては、第二話が一番きれいでした。
死体になったジャッキー・ボーイの演出は額に銃突き刺して、切り裂かれた首からタバコの煙を出して、ときれいどころの騒ぎじゃありませんでしたが。
ジャッキー演じた役者さんも良かったなあ。
EP3「イエロー バスタード」
11歳の少女、ナンシーを町の有力者の息子から助け出した刑事、ハーティガンは無実の罪に問われ、八年の日々を刑務所で過ごす。そして出てきた彼は19歳となったナンシーと再会するも、彼女がまた狙われていることを知り、八年前に殺しそこねたロアークジュニアと対決するのだった。
とんだネオロマでした。
ブルース・ウィリスが演じるハーディカンという定年間際の刑事がとんだネオロマ!
ナンシーが毎週出す手紙だけを頼りに、刑務所で八年の日々を過ごす。突然来なくなった手紙と、イエローバスタード(ロアークジュニア)が送りつけてきた女性の指を見て、ハーディカンは出所し、ナンシーの下へ赴く。
そこには、やせっぽちだった11歳の少女は何処にもおらず、美しく成長したストリッパーとして生きる19歳のナンシーがいた。
「人を愛そうと思って、恋をしたこともあった。だけど、心の中にはいつも貴方がいた。愛してる」
とか、19歳の超美女が、68歳とかになるオッサンに迫るシーンがネオロマじゃなくてなんなのか!
勿論、ハーディカンはそれは絶対にいけない、と拒むんですが、それはそれこれはこれ。ハーディカンにとってナンシーが唯一の友であり、愛情をそそぐ女であることには変わりなく、ナンシーを命がけで助けようとするわけです。
「絶対に叫ぶな。必ず助けるから」
その言葉を守り、ナンシーはイエローバスタードの暴力にも屈せず、ハーディカンはイエローバスタードを殺すのですが、その後がまた切ない。
ハーディカンは心臓病を患っており、自分が長くないことを知っている。息子を殺されたロアークが復讐をするのも。
だからハーディカンはナンシーの幸福を願って、自らの死によって、ロアークの怒りを納めるべく、頭を打ち抜く。
お前それナンシー結局狙われるんじゃねえの!? と思わないでもなかったですが、あの時できる最善として、ハーディカンが選んだ行動が切ない。
一番物語として筋が通っていたエピソードでした。年齢差50歳とかでも平気でいけると思えます。というかあの刑事に惚れない女がいるだろうか。
そして、ナンシーを演じるジェシカ・アルバがとてつもなくナイスバディで美しい。ポールダンスではあの腰つきに骨抜きになりました。というか、『ファンタスティックフォー』のスーザンと同じ役者さんだったのか!? うわ、全然わからなかった。どちらにしろすげえきれいだということは間違いないですが。
この三つのエピソードの前に、プロローグ、エピローグ的に殺し屋の短い映像が挿入されます。
プロローグでは、ハンサムな男が女を殺す、というそれだけ。
エピローグでは、オールドシティを裏切った少女が、エレベーターの中で医師に扮した男の殺し屋に声をかけられる、というところで映画は終わります。
私正直「この男見たけど何処で出てたんだっけ」と思ってしまったので、インパクトとしては最初の殺し屋全く覚えていなかったのですが、この殺し屋、ジョッシュ・ハート(笑)がやっていて、個性的な男女の中で、びっくりするほど血の臭いがしない無菌状態の二枚目が逆にハマっていたと思います。この人、個性的な役は全くできないけど、個性的な奴らの中での御伽噺のように浮世離れしたハンサム、っていう図が驚くほど似合うなあ。
グロさばかりが強調されがちですが、わりと物語としてはわかりやすいですし、女性でも平気で楽しめるんじゃないかな、と思いました。
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