『アイアンマン』
主役からしてロバート・ダウニー・Jrですから、集客力が不安なことこの上ないですが、中々面白かったです。
どうしても向こうの映画なので、色々なハイテク機器があったとしても、それでも、結局中身はお前なのかよ! とツッコミを入れたくて仕方がないのですが、物語も面白かったです。
どうしても、アメリカがテロと戦うみたいな内容だと、お前善悪のものさしどうなってるんだと冷ややかな目線で見がちですが、これはトニー・スタークという一個人が、ほぼ私怨で戦う(その裏に色々あるとしても)ので、見ていて鼻につく感じではありません。
自分を捕まえたゲリラ。それに殺された共に捕虜になっていた人間の生まれ故郷を救出したり、武器商人としての商売をやめると宣言したにも関わらず、横流ししていた人間をこらしめたり、と自分でできることを自分でやっている、という感じです。あの濃い顔の社長がね。
ガラクタから人工心臓のエネルギー源を作ったり、と、フィクションならではの荒唐無稽さはいっぱいありますが、それもアメリカンなあのスーツの前には適いません。どこからどう見ても、あのデザインダサカッコイイとも思えません。
技術大国日本に生まれてやはりときめくのは、ハイテクが嫌ってほど進んだ世界のはずなのに、組み立てやコンピューターの演出は未来仕様なのに、実際トニーがスーツを身につける様は、今時ホンダの車組み立てだってこんなにアナログじゃねえだろ! というくらいの手作業仕様な部分です。ネジをしめたり、ハンダゴテで溶接したり、パーツががっちゃんがっちゃん組み合わさっていく様は、ああ、物が組み立てられている組み立てられてる! という高揚感が味わえます。組み立ての部分は随分長い尺を取って見られるので、向こうもわかってるんだと思います。
キャラクターが立っているので、細かな会話も非常に楽しい。
自由人トニーのお目付け役みたいな、軍人ローディ中佐も、やいのやいのと小言を言いつつも、トニーを心から心配しているし、かといって堅物ではなく、アイアンマンのスーツを見て「次のお楽しみだな」(英語だと「なんちゃらなんちゃらベイビィ」と言う。笑)とにやりと笑って言う始末。おまけに私服が黒のレザージャケットに、4WDのトラックって、空軍中佐のワイルドバットフォーマルさに惚れ。
歳のいった(別にオバンではない)秘書との恋愛未満みたいな様子もいいです。凄く背の高い人なのでしょうが、すらりとしていて、秘書にも関わらず、なんだね君はその15センチヒール! 服装が真っ黒であっても足元のおしゃれはゆずれない、とばかりにカツカツと漫画みたいな音を立てて歩く様はカッコイイです。知的な美人という感じですね。
敵役の人も出てきた瞬間にお前が黒幕だと二秒でわかると思うんですが、あの恰幅のよさに惚れ。胸囲100センチ越えてるよ、絶対に。
最初で出番はなくなるんですが、トニーと一緒につかまっていた捕虜の、ドクターインセンも泣けたなあ。いい人で、知的で、眼鏡で、物腰穏やかな話し方で。
私は、ERのグリーン先生とか、アメリカ版シャルウィーダンスで同僚役だった人みたいな、うっすらさっぱりハゲみたいな髪型に非常に弱いです。伝わりますかねえ。頭頂部は勿論ハゲてるんだけど、後頭部だけちょっとあって、でもそれがずるずる長くしているわけではなくて、スキンヘッドみたいなもんなんだけど、そうじゃないという感じの(わけのわからないこだわり)。
解放されたら村に帰る、というインセン。家族に会うのだと。
けれどその願いは叶わず、トニーが「家族に会うんだろ」と励ますと、「家族はいない。殺された」と力なく笑う。「天国で会うから」と。
ベタったらベタなんですが、私もう泣きました。
こういうの弱いんだ………。
基本的に馬鹿馬鹿しいノリも多いですが、それが鼻につくほど強くないですし、カラっとした感じですが、実際の戦いの最中も、正義や悪といった強い主張をしてくるわけではないので、逆に日本人であればこそ、そのあっさり感が受け入れやすいと思います。
ロバート・ダウニー・Jrの濃い顔が苦手じゃなければ是非。
最後の会見時、「私が、アイアンマンだ」のくだりは最高でした。
そして、アイアンマンのデザインのダサさはある意味必見です(笑)。
全然関係ないですが、予告編で007の新作が流れたときは、「キャー!」となりました。ダニエル・クレイグ反則だろう! あのタキシード姿は俺への挑戦か! 一月!
主役からしてロバート・ダウニー・Jrですから、集客力が不安なことこの上ないですが、中々面白かったです。
どうしても向こうの映画なので、色々なハイテク機器があったとしても、それでも、結局中身はお前なのかよ! とツッコミを入れたくて仕方がないのですが、物語も面白かったです。
どうしても、アメリカがテロと戦うみたいな内容だと、お前善悪のものさしどうなってるんだと冷ややかな目線で見がちですが、これはトニー・スタークという一個人が、ほぼ私怨で戦う(その裏に色々あるとしても)ので、見ていて鼻につく感じではありません。
自分を捕まえたゲリラ。それに殺された共に捕虜になっていた人間の生まれ故郷を救出したり、武器商人としての商売をやめると宣言したにも関わらず、横流ししていた人間をこらしめたり、と自分でできることを自分でやっている、という感じです。あの濃い顔の社長がね。
ガラクタから人工心臓のエネルギー源を作ったり、と、フィクションならではの荒唐無稽さはいっぱいありますが、それもアメリカンなあのスーツの前には適いません。どこからどう見ても、あのデザインダサカッコイイとも思えません。
技術大国日本に生まれてやはりときめくのは、ハイテクが嫌ってほど進んだ世界のはずなのに、組み立てやコンピューターの演出は未来仕様なのに、実際トニーがスーツを身につける様は、今時ホンダの車組み立てだってこんなにアナログじゃねえだろ! というくらいの手作業仕様な部分です。ネジをしめたり、ハンダゴテで溶接したり、パーツががっちゃんがっちゃん組み合わさっていく様は、ああ、物が組み立てられている組み立てられてる! という高揚感が味わえます。組み立ての部分は随分長い尺を取って見られるので、向こうもわかってるんだと思います。
キャラクターが立っているので、細かな会話も非常に楽しい。
自由人トニーのお目付け役みたいな、軍人ローディ中佐も、やいのやいのと小言を言いつつも、トニーを心から心配しているし、かといって堅物ではなく、アイアンマンのスーツを見て「次のお楽しみだな」(英語だと「なんちゃらなんちゃらベイビィ」と言う。笑)とにやりと笑って言う始末。おまけに私服が黒のレザージャケットに、4WDのトラックって、空軍中佐のワイルドバットフォーマルさに惚れ。
歳のいった(別にオバンではない)秘書との恋愛未満みたいな様子もいいです。凄く背の高い人なのでしょうが、すらりとしていて、秘書にも関わらず、なんだね君はその15センチヒール! 服装が真っ黒であっても足元のおしゃれはゆずれない、とばかりにカツカツと漫画みたいな音を立てて歩く様はカッコイイです。知的な美人という感じですね。
敵役の人も出てきた瞬間にお前が黒幕だと二秒でわかると思うんですが、あの恰幅のよさに惚れ。胸囲100センチ越えてるよ、絶対に。
最初で出番はなくなるんですが、トニーと一緒につかまっていた捕虜の、ドクターインセンも泣けたなあ。いい人で、知的で、眼鏡で、物腰穏やかな話し方で。
私は、ERのグリーン先生とか、アメリカ版シャルウィーダンスで同僚役だった人みたいな、うっすらさっぱりハゲみたいな髪型に非常に弱いです。伝わりますかねえ。頭頂部は勿論ハゲてるんだけど、後頭部だけちょっとあって、でもそれがずるずる長くしているわけではなくて、スキンヘッドみたいなもんなんだけど、そうじゃないという感じの(わけのわからないこだわり)。
解放されたら村に帰る、というインセン。家族に会うのだと。
けれどその願いは叶わず、トニーが「家族に会うんだろ」と励ますと、「家族はいない。殺された」と力なく笑う。「天国で会うから」と。
ベタったらベタなんですが、私もう泣きました。
こういうの弱いんだ………。
基本的に馬鹿馬鹿しいノリも多いですが、それが鼻につくほど強くないですし、カラっとした感じですが、実際の戦いの最中も、正義や悪といった強い主張をしてくるわけではないので、逆に日本人であればこそ、そのあっさり感が受け入れやすいと思います。
ロバート・ダウニー・Jrの濃い顔が苦手じゃなければ是非。
最後の会見時、「私が、アイアンマンだ」のくだりは最高でした。
そして、アイアンマンのデザインのダサさはある意味必見です(笑)。
全然関係ないですが、予告編で007の新作が流れたときは、「キャー!」となりました。ダニエル・クレイグ反則だろう! あのタキシード姿は俺への挑戦か! 一月!
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