ギンコさんの旅もいよいよ最終回です。ただ、思っていた通り「それでも日々は続く」という終わり方でした。むしろ、この作品で某かのオチが着いちゃいけないような気がしますし、良かったのではないかと。日々の生活の中に、蟲という相容れないけれど確かに存在しているものがある、というのが面白さなわけで。
ヌシの話は前にもありましたが(あの話はとても好きです)、あくまで知識を持った人間が後天的に、人間の業でヌシになったのに対し、今回は生まれながらにして理に選ばれたヌシという、立ち位置の違う話がラストの話でした。
ヒトはヌシにはもうなれない。かつてはあったけれど、今は駄目。それでも、ギンコはヒトがヌシに選ばれたことを嬉しく思い、それでいて、ヒトに戻りたいと願うヒトの助けになろうと思った。
矛盾しているようで、根底はヒトの味方という蟲師の役割を、改めて示したようなエピソードでした。
その前の「香る闇」は怖かったなー。何度も何度も繰り返す、っていうのがまた………。
登場人物が増えすぎて………。今回、他の漫画のインスパイアみたいなネタが多くて笑えませんでした。
そんな中、異彩をもって輝く行父は、例え一ページでも素晴らしすぎると思いました。あの父、存在するだけでいい。ついでにビリーもあれくらいにしておいてもらえると嬉しい。
小夏の可愛さはなんだ!
今まで、マキバオーに出てきた女の子って、マキバコ(半分ヤ●ザ)か、気の強い競走馬しかいなかったので、普通に女の子している気の弱い小夏が凄く新鮮だ!(いえ、勿論アンカルジアは大好きですよ)
出遅れたのを気にして、「ごめんハヤト。ど………どうすればいい? すぐ前に行く?」とか謝っちゃって、お前可愛すぎるだろう!
しかも、すぐ次の話の表紙で、涙ぐんで頭を下げている図を持ってこられたら、そりゃあもう応援したくなるってもんですよ!(鼻息)
ゴールデンバッドといい、ココナッツクランチといい(小夏)、この厩舎には可愛い馬が多すぎると思いました。
そして、文太も佐賀のレースへ殴りこみです。
カスケードの血をひく、フラットビッキーの姑息な小悪党ぶりが、これまたたまらなく可愛いです。
「無視されているのは、何もお前だけじゃねえさ………」
ただ姑息なんじゃなく、現実を知っている上で、それでも、勝利に対して常にがむしゃらっていうのが、マキバオーに出てきて主役をはれる馬達の特徴ですね。それがない馬は輝かない。
佐賀四天王だけ注目され、ビッキーも文太も活躍の場すら与えられなさそうなレースですが、まだまだ波乱があるようで、次巻楽しみです。
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