以下、ニコニコ先ネタバレがあります。要注意。
最近ニコニコに遅ればせながらはまってます。
大体、作業用BGMとか書いてあっても、懐かしさとコメントの妙に画面に釘付けになってしまうので、作業にならないのですが。
元々音楽は単品であまり聞かないタイプなので、そうなると、画面と音楽という組み合わせは非常に麻薬。
ゲームのサントラも、いいなあと思って買ってみれば、それだけでは魅力不足だったりすることもよくありますし。
この場合、その音楽に不都合があるというよりは、ゲーム音楽なのだから、例え静止画面でもゲームと共にあるからこそ映える音楽であって欲しい、という願望もありますし、単品でも鑑賞に耐えうる作品であって欲しいという思いもありますし、難しいものですね。
でもやっぱり、ゲームが好きでゲームから入った立場としては、その音楽を聴くとゲームの一場面を思い出す、という流れは正しいような気がします。
先日、『ゼノサーガ』で黒髪黒髪短髪短髪騒ぎましたが(迷惑)、音楽ではなくプレイ映像も中々楽しいですね。
やったことがないものよりも、一度やって思い出す、もう一度自分ではプレイしないけど、あったあった、という感覚が楽しい。
で、同じように感想を書いてくれる人が嬉しい。
個人的にお勧めなのが『スナッチャー』。
小島秀夫作品の、正統派ADVです。本当に面白いのでPSで見つけたら是非プレイを………と言いたいところなのですが、操作性が悪かったり、一部の映像にモザイクがかかっていたりと、色々難ありなのも事実。
だからって、サターン版をやるわけにもいかんしなあ。
以下、お勧めパート。
音楽の、静と動の使い方が際立って上手い。
シーンと張り詰めた空気の中、突如現れる異音に、「ギエエエエ」となることは必至。
可愛いサポートロボット・メタルがあらゆる科学捜査、犯罪捜査をピコパコとやってくれるのが、検死などという言葉が一般的じゃなかった時代に、凄く新鮮で面白かったです。
画像や、専門的な言葉を、ゲームとしてこちらの知識に蓄えることができる、っていうのが凄く盛り上がったんですよね。
故塩沢氏が輝く場面。ランダム超カッケー。
こんなにカッコイイ野郎どもが、次はじゃんけんで大もめしていると思うと、本当に男は馬鹿で可愛いと思ってしまいます。
そしてこのゲームで一番盛り上がったといっても過言ではないシーン。
怖いわ、グロいわ、盛り上がるわ、衝撃の事実が明らかになるわで、これ本当に暗闇の中一人でプレイしていたら、泣いてたな。
『スナッチャー』と『ポリスノーツ』は、小島作品として燦然と輝くADVなので、本当に機会があれば是非。
この時代の2Dは本当に、色使いがとっぴ(笑)でよかったなあ。
最近ニコニコに遅ればせながらはまってます。
大体、作業用BGMとか書いてあっても、懐かしさとコメントの妙に画面に釘付けになってしまうので、作業にならないのですが。
元々音楽は単品であまり聞かないタイプなので、そうなると、画面と音楽という組み合わせは非常に麻薬。
ゲームのサントラも、いいなあと思って買ってみれば、それだけでは魅力不足だったりすることもよくありますし。
この場合、その音楽に不都合があるというよりは、ゲーム音楽なのだから、例え静止画面でもゲームと共にあるからこそ映える音楽であって欲しい、という願望もありますし、単品でも鑑賞に耐えうる作品であって欲しいという思いもありますし、難しいものですね。
でもやっぱり、ゲームが好きでゲームから入った立場としては、その音楽を聴くとゲームの一場面を思い出す、という流れは正しいような気がします。
先日、『ゼノサーガ』で黒髪黒髪短髪短髪騒ぎましたが(迷惑)、音楽ではなくプレイ映像も中々楽しいですね。
やったことがないものよりも、一度やって思い出す、もう一度自分ではプレイしないけど、あったあった、という感覚が楽しい。
で、同じように感想を書いてくれる人が嬉しい。
個人的にお勧めなのが『スナッチャー』。
小島秀夫作品の、正統派ADVです。本当に面白いのでPSで見つけたら是非プレイを………と言いたいところなのですが、操作性が悪かったり、一部の映像にモザイクがかかっていたりと、色々難ありなのも事実。
だからって、サターン版をやるわけにもいかんしなあ。
以下、お勧めパート。
音楽の、静と動の使い方が際立って上手い。
シーンと張り詰めた空気の中、突如現れる異音に、「ギエエエエ」となることは必至。
可愛いサポートロボット・メタルがあらゆる科学捜査、犯罪捜査をピコパコとやってくれるのが、検死などという言葉が一般的じゃなかった時代に、凄く新鮮で面白かったです。
画像や、専門的な言葉を、ゲームとしてこちらの知識に蓄えることができる、っていうのが凄く盛り上がったんですよね。
故塩沢氏が輝く場面。ランダム超カッケー。
こんなにカッコイイ野郎どもが、次はじゃんけんで大もめしていると思うと、本当に男は馬鹿で可愛いと思ってしまいます。
そしてこのゲームで一番盛り上がったといっても過言ではないシーン。
怖いわ、グロいわ、盛り上がるわ、衝撃の事実が明らかになるわで、これ本当に暗闇の中一人でプレイしていたら、泣いてたな。
『スナッチャー』と『ポリスノーツ』は、小島作品として燦然と輝くADVなので、本当に機会があれば是非。
この時代の2Dは本当に、色使いがとっぴ(笑)でよかったなあ。
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KAMONジェネレーター
何気に嫌いじゃありません。
残念ながら、『陸路の果て』は名前(?)しかないので、以前使っていたHNでやってみました。
【兎】 非常に寂しがり屋の特徴を持つ兎紋のあなた。他人のために苦労することに幸せを感じ、堅実に努力を重ねる性質を持っています。
時にそのひたむきな姿が周囲から好感を持たれ、多くの人々があなたを支えてくれるはずです。
今以上に友人知人を大切にすれば、きっと明るく素敵な人生が歩めるはずです。
なんでしょう。思い当たるような当たらないような。
特別寂しがりじゃないと思っているのは、もう寂しさを突き詰めて慣れちゃったせいでしょうか(人間年を取った)。
努力はしますが(自分のために)それで好感を持たれたことはあまりないなあ………仕事はな!
思いがけずおもはゆい結果になってしまったので、本名でもやってみました。
【雫】 日々、コツコツと努力をし、大きな目標を達成する雫紋のあなた。
その人生はまるで雨雫が一滴一滴たまり、やがて大河のうねりとなってゆく様に雄大。
見た目の派手さやカッコ良さよりも自分の価値観を大切にし、決して他人に譲ることはありません。
その反面、落ち込みやすい特徴もあるようなので注意が必要かもしれません。
どちらにせよ、いや、そんな私はそこまで評価されるような人間ではないんですが聞いてる? というような結果になりました。
恥ずかしさだけではなく、こういったものは笑いが欲しい。
何気に嫌いじゃありません。
残念ながら、『陸路の果て』は名前(?)しかないので、以前使っていたHNでやってみました。
【兎】 非常に寂しがり屋の特徴を持つ兎紋のあなた。他人のために苦労することに幸せを感じ、堅実に努力を重ねる性質を持っています。
時にそのひたむきな姿が周囲から好感を持たれ、多くの人々があなたを支えてくれるはずです。
今以上に友人知人を大切にすれば、きっと明るく素敵な人生が歩めるはずです。
なんでしょう。思い当たるような当たらないような。
特別寂しがりじゃないと思っているのは、もう寂しさを突き詰めて慣れちゃったせいでしょうか(人間年を取った)。
努力はしますが(自分のために)それで好感を持たれたことはあまりないなあ………仕事はな!
思いがけずおもはゆい結果になってしまったので、本名でもやってみました。
【雫】 日々、コツコツと努力をし、大きな目標を達成する雫紋のあなた。
その人生はまるで雨雫が一滴一滴たまり、やがて大河のうねりとなってゆく様に雄大。
見た目の派手さやカッコ良さよりも自分の価値観を大切にし、決して他人に譲ることはありません。
その反面、落ち込みやすい特徴もあるようなので注意が必要かもしれません。
どちらにせよ、いや、そんな私はそこまで評価されるような人間ではないんですが聞いてる? というような結果になりました。
恥ずかしさだけではなく、こういったものは笑いが欲しい。
以下、ニコニコ先ネタバレがあります。要注意。
私は短髪黒髪が大好き(臆面もなく)なのですが、その仲でも、ゼノサーガのガイナン(ニグレド)はいい短髪でした。 基本的に黒髪短髪男は、ガタイがいいという鉄板があるので、安心して鑑賞できます。
ゼノサーガというゲームそのものは主人公を筆頭に本当に酷いデキで、死ぬ思いで借りてクリアし、二度と見たくないわガイナンの顔以外としみじみ思ったものですが、それ以降の2も、やれ地雷だの、3はやれ何も解決してないだの、散々な評判(3で盛り返したか(だが、ヒロインは本当に最悪らしい。そのへん、1から変わらんな))ばかりを聞いていたので、ゲームとしてはわざわざ買ってまで謎を追いかけようとは全く思いません。
ゼノサーガやるなら、ゼノギアスやるよ。
で、顔だけ鑑賞したい小ずるい私にとって、ガイナンの抜粋プレイは本当にありがたかったです。
別に、殆ど髪の白い1とは別人の奴が目立っていたとしても気にしない。私は黒髪に黒スーツの男が好きなんだ。最後の最後までかっこつけていた、優等生からぬけきれないあいつが好きなんだ………!(青空)
私にはフリーマンとかアウトローとかのスキルがないので、何かふっきれちゃったキャラクターは笑いの対象としては愛でることができるのですが、これがいざ恋心(本気ですか)になると、やっぱり、どこか常識の一線を超えられない男が好きです。
現実というしがらみに囚われて、それでもなお、必死に生きようとする様に惚れます。
「 俺は、最初からこの世界に在ってはならなかったんだ」
とか、泣ける。
そんなもの知るか! と吹っ切れない男の弱さ。だが、それをそこまで吐露していない、というところに価値がある。最初で最後の弱音が救済だってのは悲しいじゃないか。
おまけに、やけに気の強い女の影があるって話じゃないか。マジか。そりゃ萌えるわ!(ちなみに優等生ぶってる男が破天荒な女の子に振り回されるのは大好きです。ですが、恋愛父性愛のような、弱いものを可愛がって横滑りする優等生も大好きです)(ああもう何が何だか)
ここで、奴が壊れてしまうとそれはもう、そういう物体になってしまって、また萌えの所在が違ってくるので。
ともかく、ガイナンはいい男でした。
ちなみに短髪黒髪でいうと、某ニンジャマスターも大好きです。奴は強い上にエロくておまけに片思い中だぜ!(しかも相手にされることは永久にない)
男の名前に、ガギグゲゴが入っているとそれだけで、こう、いかつい感じがして萌えますね。
私は短髪黒髪が大好き(臆面もなく)なのですが、その仲でも、ゼノサーガのガイナン(ニグレド)はいい短髪でした。 基本的に黒髪短髪男は、ガタイがいいという鉄板があるので、安心して鑑賞できます。
ゼノサーガというゲームそのものは主人公を筆頭に本当に酷いデキで、死ぬ思いで借りてクリアし、二度と見たくないわガイナンの顔以外としみじみ思ったものですが、それ以降の2も、やれ地雷だの、3はやれ何も解決してないだの、散々な評判(3で盛り返したか(だが、ヒロインは本当に最悪らしい。そのへん、1から変わらんな))ばかりを聞いていたので、ゲームとしてはわざわざ買ってまで謎を追いかけようとは全く思いません。
ゼノサーガやるなら、ゼノギアスやるよ。
で、顔だけ鑑賞したい小ずるい私にとって、ガイナンの抜粋プレイは本当にありがたかったです。
別に、殆ど髪の白い1とは別人の奴が目立っていたとしても気にしない。私は黒髪に黒スーツの男が好きなんだ。最後の最後までかっこつけていた、優等生からぬけきれないあいつが好きなんだ………!(青空)
私にはフリーマンとかアウトローとかのスキルがないので、何かふっきれちゃったキャラクターは笑いの対象としては愛でることができるのですが、これがいざ恋心(本気ですか)になると、やっぱり、どこか常識の一線を超えられない男が好きです。
現実というしがらみに囚われて、それでもなお、必死に生きようとする様に惚れます。
「 俺は、最初からこの世界に在ってはならなかったんだ」
とか、泣ける。
そんなもの知るか! と吹っ切れない男の弱さ。だが、それをそこまで吐露していない、というところに価値がある。最初で最後の弱音が救済だってのは悲しいじゃないか。
おまけに、やけに気の強い女の影があるって話じゃないか。マジか。そりゃ萌えるわ!(ちなみに優等生ぶってる男が破天荒な女の子に振り回されるのは大好きです。ですが、恋愛父性愛のような、弱いものを可愛がって横滑りする優等生も大好きです)(ああもう何が何だか)
ここで、奴が壊れてしまうとそれはもう、そういう物体になってしまって、また萌えの所在が違ってくるので。
ともかく、ガイナンはいい男でした。
ちなみに短髪黒髪でいうと、某ニンジャマスターも大好きです。奴は強い上にエロくておまけに片思い中だぜ!(しかも相手にされることは永久にない)
男の名前に、ガギグゲゴが入っているとそれだけで、こう、いかつい感じがして萌えますね。
■守護聖。
よりも遥かに、BF団十傑集のほうが、人間的魅力にあふれている(すぎる)ので、彼らが攻略対象の乙女ゲームとか出ませんか。 女王の変わりに、ビッグ・ファイアに忠誠を誓う彼ら。となると、女王補佐官が孔明ですか。
とんちきな格好とか、そのまんまですね。
今のところ一人故人なので、数も九人とぴったりです。 セルバンテスは、謎の商人として、時々公園に現れるといいよ。
BF団に新規入団した女の子が、十傑集の教えを受けながら成長していく様とか、そうでなかったら、プレイヤー=サニーちゃんでも可能。
サニーちゃんが、十傑集のオジサマたちと触れ合いながら、それがやがて夫婦になるっていうのでもいい。
本来ならば、BF団本拠地に攻め入る、国際警察機構の面々との隠しEDもあるよ、と言いたいところなんですが、惜しむらくは、 奴らにあまり萌えないところでしょうか。だって、戴宋のアニキにはもう奥さんいるし! 村雨と銀鈴はできてるし!
こうなれば、静かなる中条と文通から始めたいと思います。堅い男ですよ奴は。
Last Episode 大団円 散りゆくは、美しき幻の夜
梁山泊、九大天王、静かなる中条―人呼んで、人間爆弾。
彼のビッグバンパンチが、大怪球を襲います。凄いよ長官、足からロケット噴射が出てるよ!
「これ以上の犠牲は、たくさんだあああ!」
「ならやめてください! 中条長官!」
命と引き換えに打つパンチを止める銀鈴。彼女の能力は桁外れであり、その場にあった、人、物全てを巻き込んでテレポートします。
その余波に巻き込まれそうになり、怒鬼に助けを求める、マスク・ザ・レッド。
この辺りの動画、凄いカッコイイです。怒鬼も一見してまともなのかと思いきや、どう見ても小悪党風貌のレッドに したがっているあたり、十傑集の人間関係がよくわかりません。
二人は無事に逃げられましたが、フィッツカラルドが岩と同化してしまっています。銀鈴の能力、結構えぐいです。
助けてくれ、と言う言葉を無視し、止めをさすレッド。お前、仲いいのは怒鬼だけか。
「行こう、直系の」
通り名を呼び、二人はその場から去り、そして二度と出てこなかった………。
フィッツカラルド退場させて、お前らもここで終わりなんて、何て勿体無い………。
結局銀鈴が、梁山泊ごと全員を、大怪球のいる、バシュタールへ飛ばしたようです。凄い能力。
「時代は不幸なしに超えることはできないのか。幸せは犠牲なしに得られることができないのか。その答え、貴方ならきっと得られるわ。 そうしたら、私に教えてちょうだい」
銀鈴は微笑みながら、大怪球にテレポートをして消えていきます。
感動的なシーンを他所に、落ち込んだり、急に叫んだりと、本当に呉先生、役立たずかつ空気が読めない人です。
大怪球も相当なダメージを受け、その間に、態勢を整えようとする警察機構の面々(ただし、いでたちは完璧に中華風)。
「どうして銀鈴さんを助けようとしないんですか! 銀鈴さんを見捨てて戦うなんて、僕には………!」
大作君の、超正論ですが、呉先生にも、他の連中にも理解されず、挙句の果ては鉄拳を食らいます。酷い。梁山泊の奴ら、 BF団よりも仲間意識欠片もない。
「後に残るはテレポーターの宿命のみ。もう、諦めるしかない」
下半身から消えていく銀鈴。
「ですが、せっかく亡き父に招かれたように、ここまで来たんです。もう少し頑張ってもらいたいものですなあ」
それを見下ろし、いやらしく微笑む孔明。なんて下種野郎なんだ、最高だ。
孔明は、やっぱり色々わかってて動いているみたいですが、それはこっちに説明されないので、置いてけぼりですが、その、 奴にしかわかっていない感が、また凄く卑劣で、なんとなく跪きたくなるので危険です。これが孔明の力か………!(違う)
銀鈴を助けるのは不可能、だから大怪球ごと破壊するしかない、と主張する梁山泊の人間に、「勝手にやってください」と言う大作。
「でも、あの村雨さんのように命を捨てる戦い方は、絶対におかしいと思います」
「その村雨が、一番辛い思いをしたのを、お前は知っているのか。そう、奴がどんな思いで、銀鈴を催眠装置にかけたのか、知るまい!」
足を失い、はいずりながら進む銀鈴の前に、銃を構えた村雨が立ちはだかります。
嬉しそうに近寄る銀鈴。
「動くな!」
村雨の放った銃弾は、全てバリアにさえぎられます。
「下手に近づくな。せっかくここまで来たんだから」
銀鈴を、バリアに触れて消滅させないために、村雨は現れます。
「そう、パリで大怪球の弱点を知ったとき、こうなることはわかっていたさ」
催眠装置越しに、銀鈴を見つめる村雨。
「だが俺は、お前にテレポートだけは使わせたくなかった」
両手を伸ばす村雨。だが、その手は催眠装置にさえぎられ、銀鈴に触れることは出来ない。
そして、また村雨の伸ばされた両手は、バリアにさえぎられ、向こうにいる銀鈴に届くことはない。
「こうなったら、お前を離さない。そう思ったら、同じ場所にテレポートアウトしていた」
「健二さん………」
「でも、いつものように、ファルメール。お前はそっちで、俺はこっちだったよ」
バリアの衝撃により、全身炎に包まれる村雨。
「健二さん!」
「なあに、どうせ俺は死ねない男だ。またすぐ生き返る。ま、大作の坊やには、随分と嫌われちまったがな。………お前だけだったよ。死ねない男の辛さを わかってくれたのは」
燃え上がる身体。バリアを抜け、消し炭のようになった右手が、銀鈴に伸ばされる。
「………ありがとう………」
「健二さん!」
大怪球がまた始動する。手を伸ばす銀鈴も届かない。
「さあ急げ。コックピットはこの上だ。そのサンプルは、お前が信じるように、好きにすればいい」
「はい」
「大丈夫さ、お前は間違っちゃいない」
「はい!」
「いつかまた会おう。そうだな、俺が本当に死ねるその日が来れば」
笑いながら伸ばされた、真っ黒な手。
それをつかもうと伸ばされた白い手をすり抜け、指先は崩れ落ち、その身体すら灰になって消えていった。銀鈴の行く手を阻んだ、バリアと共に。
ここにきて、超ド級のネオロマ君臨!
今まで、村雨と銀鈴には恋愛のレの字も語られなかったのですが、それだけに、凄く盛り上がりました。正直、今まで興味がなかった村雨すらカッコイイと思った。
どちらも、恋愛というほどベタベタしていなくて、それぞれに、自分の立ち位置と、自分のやるべきこと、やりたいことがはっきりしている分、 大人だ。
「お前はそっちで、俺はこっちだったよ」
は、ごめん、正直泣いた。
動き始める大怪球。それを見下ろし、なおも不適に笑う孔明。
その頭上には、とらわれた十傑集の姿があった。ただ、それも全部芝居らしく、全てビッグ・ファイアの作り出した牢獄だからこそ、 黙って誰もが囚われているらしい。
ここで、眼を閉じている幽鬼や、樊瑞はちょっと可愛い。
「だからこそ、ここは黙って見ていていただきたいのです」
アキレス(ロデム)の牢獄から、樊瑞だけが抜け出し、他の面々は捕まったまま。
(もうしばしの辛抱だ)
人間関係破綻している梁山泊よりも、本当にBF団のほうが仲間意識強いです。いい職場だ。
「さあ、楽しみはこれからですぞ。そう、これが破滅への幕開けなのです」
完全にノリノリの孔明。心底楽しそう。
常識人の樊瑞と、非常識人の孔明、という二人のおっさん対比が素晴らしい。
なにやら抵抗しようとしている呉先生(無駄)と、勝利を確信し、高笑いする幻夜。
ロボを大怪球ごと踏み潰そうとします。
「お前と私は同じような境遇。もう少し骨のある奴かと思っていたが」
そうか、この同族意識が、幻夜の大作こだわり! 境遇からして似たもの同士なら、そら、思い入れもひとしおってなもんだ。
「逃げることも、戦うことも、もう何も出来ない!」
聖アーバーエー(バシュタール)に総攻撃をしかける幻夜。それ見て、
「それこそが私の思うがまま」
と、ほくそ笑む孔明。幻夜の高笑いも、父親の復讐も、全部こいつの手のひらで踊らされているかと思うと、より、幻夜の空しさというか、 哀れさというか、道化っぷりが際立ちます。でも仕方がないよ、孔明の方がより変態だからな。
「父上! ご覧になっていますか、この美しい夜を!」
「これが………幸せのための犠牲………。時代を超えるための不幸………」
その惨劇を、空中から見下ろす孔明と樊瑞。
「だがこれでは何もならん!」
惨状に業を煮やし、孔明に剣を向ける樊瑞。その剣がただのソードではなく、銅銭を紐でつないだような剣、というのが非常に樊瑞らしくて萌えます。 大体、名前や世界設定はなんちゃって中華風なのに、出てくる連中のスーツ率の高さといったらどうだ。
しかし、樊瑞はいい人ですね。常識人ですね。常識人は大好きです。
「この作戦の真の立案者は、我々のビッグファイア様ご本人なのですから」
芝居がかったポーズで、白い髪の少年を指す孔明。それを信じられない樊瑞。わずかに、瞳を揺るがした無表情の少年。
これはあれですか、愛コンタクトで気づいたってやつですか!(正しい変換)
後々、ビッグファイアの正体は明らかになるんですが、見返してみると、この樊瑞と少年のつながりはネオロマそのものです。 「もしや」と思っても、今行動を起こせば何をされるかわからないから、黙っているしかない樊瑞。
耐える男の面目躍如です。
高笑いする幻夜の前に、アーバーエーのバリアが行く手をさえぎります。呉先生が説明してくれるんですが、正直よくわかりませんし、 特別わかる必要があるとも思えないので、流します。要するに、アンチシズマドライブとの衝突で起こる反作用を、暴走する前に 使用する、ということらしいです。そんなことより、突然出てきた脇役が太鼓を叩きながら活躍してしまい、こっちは 誰に萌えていいのかわかりません。萌えるべきは動画でしょうか。
結局、バリアは破られ、大怪球は中央炉心に迫ります。
それをさえぎる、小さなな手。
「く、草間大作………!」
「このままじゃ駄目なんです! こんなのおかしいです。こんなの何かの間違いです! お父さん、僕は精一杯できることを行います。 だから、見ていてください、僕が本当の答えを出せるこの日まで!」
立ち上がる大作君と、ロボ。髪の毛も適度に濡れて非常にいい感じです。
大作君の声に答え、ロボも大怪球を押し返します。これからは悶絶モノの動画ラッシュ。一連の動きが最高にかっこいいです。
迫るロボに、真の姿を現す大怪球。逃げろ、という声を振り切って、立ち上がろうとするロボの姿を見て、大作君は車に乗り込みます。
「ロボが、ジャイアントロボが僕を呼んでるんだ!」
その前に立ちふさがる血風連。編み笠の憎い奴らが集団で襲いかかってきますが、それをなぎ倒す無数の矢。この矢全部が手書きか と思うと、倒れそうです。怒涛の戦闘シーンにもう大興奮。
「誰?」という脇役も一杯出てきますが、その声の中に、超有名声優さんとかがいるので、それも要チェックです。
大怪球のそばまでたどり着いた大作に向けられた刃を、はっしと掴んで守ったのは、行方不明になっていた鉄牛。それまで結構子どもっぽい行動も あった鉄牛ですが、すっかり父性の顔です。アニキがいなくなったからなあ。
動かぬロボの、破壊された顔面に乗り込む大作は、父親の幻を見ます。
「よし、来い! 息子よ!」
そしてこの草間博士がぶち抜くほど男前です。何だこのハンサム顔は。今まで出てきたキャラクターの中で、ぶっちぎりで男前じゃないか。
怪我したのかなんなのか、片目にはキズがついていて白目(いいですね………。顔のデザインとしての白目は最高ですね………)。おまけにちょっと乱れたヘアーで、 私もう正気で入られません。大作君、こんなお父さんの一体なにが不満だ!
ロボは大怪球のエネルギーを、飛ばされた隔壁を盾にして迫ります。
必死で、炉心のコントロールをする呉先生。力足りず降りていくレバーを支えたのは、背後から伸びた手。
「すまない。銀鈴君のテレポートアウトで随分遠くまで飛ばされてしまってね」
最初に消えたっきりの、長官でした。しかも貴様、ネクタイ軽く緩めて白いワイシャツから胸チラって、どういうサービスだ! しかもそのサービスの相手が呉先生ってどういうことだ!
ここは、そちらの属性がない私ですら、この二人の間には×印がつくのだろうかと真剣に考えました。少なくとも、 呉先生は一目惚れっぽい。
しかし、押されるロボと大作君。その危機に凛とした声が響きます。
「笑うな!」
ギャー!(茶色い悲鳴)
それは、ロボの肩に正体不明の氷として擬態していた、衝撃のアルベルトでした。
ちょ、ちょちょちょ、ちょ、地味にイメチェン!
今までハート型だった髪の毛が、ちょっと逃避行で乱れて、前髪ぱらりと! 衝撃に前髪が! 前髪が衝撃!(落ち着いてください)
アルベルトは、衝撃波で大怪球のエネルギーを防ぎます。
「この機会を待っていたからだ!」
葉巻をくわえ、にやりと笑うアルベルト。かっけー。
「どうする孔明! 手負いのアルベルトは真実を知らんぞ! それともこれも貴様の計画のうちか!?」
樊瑞の言葉に、思わず動揺する孔明。あのキモいおじさんをうろたえさせただけでも、アルベルト、アンタは凄い男だよ! そのアルベルトの無事に、心底嬉しそうな樊瑞が超可愛い。
「奴は死ぬ気だぞ!」
ええー!? ちょ、え、ちょ、待て待て待て! 大怪球はロボと大作君に任せておけ!
「うるさい! 十傑集をなめるな!」
イヤー! カッコイイだけに嫌ー!
「いいか、小僧。わしはお前たちに加担するわけでもなければ、馴れ合うつもりもない。だがな、この作戦、たとえどんな裏があろうとも、 これだけはわかっているぞ。世界の運命はこんな若造などに好きにさせるものではない。全ては我々BF団と、貴様ら国際警察機構とで 決着をつけるものだ! 違うか! 違うか、違うかー!」
自分自身の衝撃波に焼かれ、崩れ落ちていくアルベルト。
「………なあ、戴宗………」
ここまで来ても、いや、ここまで来たからこそ、己と、ライバルである戴宗との正当な決着にこだわったアルベルトは、最期までカッコよかったです。 戴宗の出来なかったことを、彼が成し遂げたというのが、実にロマン。
大怪球では、幻夜のへたれっぷりがいよいよエスカレートしていきますが、それと同時に、前髪も生まれるので、 おかしなおかっぱみたいだった髪の毛の幻夜も、非常に美味しいルックスになってきました。
三本目のサンプルを持って、遂に銀鈴が兄である幻夜の元にたどり着きます。しかし、時既に遅く、銀鈴は腰から下が既にテレポートの余波で 消えてしまっている。
「こんなもの、十年前になくなってしまえば良かったんだわ!」
「やめろー!」
床に転がるサンプル。
ばたり、と落ちた腕。
幻夜と銃口。
初めてです、ここまで仮にもヒロインの扱いが酷いアニメ。
ひでえ! 話には聞いていたけど、本当にひでえ! 銀鈴、ただ単に兄に撃ち殺されて終わりかよ!
救いも何もあったもんじゃないなあ、と思いました。確かに悲劇だが、これが劇であればもう少しやりようが………。
結局、三本目のサンプルがそろい、フォーグラー博士(幻夜の父)の真意が明らかになります。シズマドライブは使い続けると、実は悪影響が出るものであり、 この三つのサンプルは、それを緩和させるものだったと。
「せめて、兄妹揃って、幸せにな………」
そういうことはもっと明確に言い残しておけ! と心底思いましたが、
「僕のこの十年はなんだったんだ! 今更それはないじゃないですか! 一言でいい、なんでもっとちゃんと言い残してくれなかったんですか! 僕にこんな恐ろしいものを残しておいて、どうしろって言うんだよ!」
と、幻夜が逆ギレと共に正論を吐いてくれたので、非常にスカっとしました。本当だよ! どれだけ幻夜気の毒なんだよ!
というか、諸悪の根源フォーグラー博士じゃねえの!! なんだここに出てくる親父、ろくなのいないな!(ただし草間博士の顔は全てを凌駕する)
幻夜は、自爆装置が作動していた大怪球ごと、宇宙にテレポートし、果てます。
それを見守る(何処でなんだ)孔明たち。
計画の破綻を見て、囚われていた十傑集たちも次々に牢獄から出てきます。
「孔明、まさに策士策におぼれる、といったところか」
樊瑞が、ビッグファイアのマントを奪うと、そこにはなんとサニーちゃんの姿が。サニーちゃん! さっきのあの瞳の揺らぎは、 樊瑞を見て洗脳が揺らいだって思っていいよね!
勿論樊瑞はいい男なので、崩れ落ちるサニーちゃんを今回もちゃんと抱きとめます。なんていい後見人。
計画も敗れた孔明ですが、何故か高笑い。
「失敗などと、とんでもありません」
そしてこの作戦は、GR計画の第一歩なのだと宣言します。
いやらしく笑い続ける孔明。驚愕する樊瑞たち。解決されないまま終わる物語。
ちょっとー! おおおお終わりなんて、ちょ、おおおおおい!
世界には平和が戻りました。大作君は銀鈴がしていたイヤリングを握り締めます。
―こうして、大きな謎を残したまま、地球の静止作戦は終わりを告げた―
モノローグですっきりしめようったって、そうはいかねえ!
成長した大作君、そして、ジャイアントロボ。
「叩け! ジャイアントロボ!」
いやあ、本当に熱い物語でした。つじつまとか、話が破綻しているとか、数え上げればきりがないんですが、そんなものぶっ飛ばして最高でした。
なんてったって、男率が高すぎる。
おまけに、その平均年齢も高すぎる。大作君が一人頑張っても、下げられないほどの年齢差。嫌いじゃないぜ。
そして、やはり見せ方が上手く、動画のレベルがもはや神。
これだけ動いてくれれば、本当に、作品として文句なしです。
ただ、あまりによく動くので、ながら見の作品としては、お勧めできないのが辛いところです。
いやもう、アルベルトとか、樊瑞とか出てくると、見ないことが罪だから。
よりも遥かに、BF団十傑集のほうが、人間的魅力にあふれている(すぎる)ので、彼らが攻略対象の乙女ゲームとか出ませんか。 女王の変わりに、ビッグ・ファイアに忠誠を誓う彼ら。となると、女王補佐官が孔明ですか。
とんちきな格好とか、そのまんまですね。
今のところ一人故人なので、数も九人とぴったりです。 セルバンテスは、謎の商人として、時々公園に現れるといいよ。
BF団に新規入団した女の子が、十傑集の教えを受けながら成長していく様とか、そうでなかったら、プレイヤー=サニーちゃんでも可能。
サニーちゃんが、十傑集のオジサマたちと触れ合いながら、それがやがて夫婦になるっていうのでもいい。
本来ならば、BF団本拠地に攻め入る、国際警察機構の面々との隠しEDもあるよ、と言いたいところなんですが、惜しむらくは、 奴らにあまり萌えないところでしょうか。だって、戴宋のアニキにはもう奥さんいるし! 村雨と銀鈴はできてるし!
こうなれば、静かなる中条と文通から始めたいと思います。堅い男ですよ奴は。
Last Episode 大団円 散りゆくは、美しき幻の夜
梁山泊、九大天王、静かなる中条―人呼んで、人間爆弾。
彼のビッグバンパンチが、大怪球を襲います。凄いよ長官、足からロケット噴射が出てるよ!
「これ以上の犠牲は、たくさんだあああ!」
「ならやめてください! 中条長官!」
命と引き換えに打つパンチを止める銀鈴。彼女の能力は桁外れであり、その場にあった、人、物全てを巻き込んでテレポートします。
その余波に巻き込まれそうになり、怒鬼に助けを求める、マスク・ザ・レッド。
この辺りの動画、凄いカッコイイです。怒鬼も一見してまともなのかと思いきや、どう見ても小悪党風貌のレッドに したがっているあたり、十傑集の人間関係がよくわかりません。
二人は無事に逃げられましたが、フィッツカラルドが岩と同化してしまっています。銀鈴の能力、結構えぐいです。
助けてくれ、と言う言葉を無視し、止めをさすレッド。お前、仲いいのは怒鬼だけか。
「行こう、直系の」
通り名を呼び、二人はその場から去り、そして二度と出てこなかった………。
フィッツカラルド退場させて、お前らもここで終わりなんて、何て勿体無い………。
結局銀鈴が、梁山泊ごと全員を、大怪球のいる、バシュタールへ飛ばしたようです。凄い能力。
「時代は不幸なしに超えることはできないのか。幸せは犠牲なしに得られることができないのか。その答え、貴方ならきっと得られるわ。 そうしたら、私に教えてちょうだい」
銀鈴は微笑みながら、大怪球にテレポートをして消えていきます。
感動的なシーンを他所に、落ち込んだり、急に叫んだりと、本当に呉先生、役立たずかつ空気が読めない人です。
大怪球も相当なダメージを受け、その間に、態勢を整えようとする警察機構の面々(ただし、いでたちは完璧に中華風)。
「どうして銀鈴さんを助けようとしないんですか! 銀鈴さんを見捨てて戦うなんて、僕には………!」
大作君の、超正論ですが、呉先生にも、他の連中にも理解されず、挙句の果ては鉄拳を食らいます。酷い。梁山泊の奴ら、 BF団よりも仲間意識欠片もない。
「後に残るはテレポーターの宿命のみ。もう、諦めるしかない」
下半身から消えていく銀鈴。
「ですが、せっかく亡き父に招かれたように、ここまで来たんです。もう少し頑張ってもらいたいものですなあ」
それを見下ろし、いやらしく微笑む孔明。なんて下種野郎なんだ、最高だ。
孔明は、やっぱり色々わかってて動いているみたいですが、それはこっちに説明されないので、置いてけぼりですが、その、 奴にしかわかっていない感が、また凄く卑劣で、なんとなく跪きたくなるので危険です。これが孔明の力か………!(違う)
銀鈴を助けるのは不可能、だから大怪球ごと破壊するしかない、と主張する梁山泊の人間に、「勝手にやってください」と言う大作。
「でも、あの村雨さんのように命を捨てる戦い方は、絶対におかしいと思います」
「その村雨が、一番辛い思いをしたのを、お前は知っているのか。そう、奴がどんな思いで、銀鈴を催眠装置にかけたのか、知るまい!」
足を失い、はいずりながら進む銀鈴の前に、銃を構えた村雨が立ちはだかります。
嬉しそうに近寄る銀鈴。
「動くな!」
村雨の放った銃弾は、全てバリアにさえぎられます。
「下手に近づくな。せっかくここまで来たんだから」
銀鈴を、バリアに触れて消滅させないために、村雨は現れます。
「そう、パリで大怪球の弱点を知ったとき、こうなることはわかっていたさ」
催眠装置越しに、銀鈴を見つめる村雨。
「だが俺は、お前にテレポートだけは使わせたくなかった」
両手を伸ばす村雨。だが、その手は催眠装置にさえぎられ、銀鈴に触れることは出来ない。
そして、また村雨の伸ばされた両手は、バリアにさえぎられ、向こうにいる銀鈴に届くことはない。
「こうなったら、お前を離さない。そう思ったら、同じ場所にテレポートアウトしていた」
「健二さん………」
「でも、いつものように、ファルメール。お前はそっちで、俺はこっちだったよ」
バリアの衝撃により、全身炎に包まれる村雨。
「健二さん!」
「なあに、どうせ俺は死ねない男だ。またすぐ生き返る。ま、大作の坊やには、随分と嫌われちまったがな。………お前だけだったよ。死ねない男の辛さを わかってくれたのは」
燃え上がる身体。バリアを抜け、消し炭のようになった右手が、銀鈴に伸ばされる。
「………ありがとう………」
「健二さん!」
大怪球がまた始動する。手を伸ばす銀鈴も届かない。
「さあ急げ。コックピットはこの上だ。そのサンプルは、お前が信じるように、好きにすればいい」
「はい」
「大丈夫さ、お前は間違っちゃいない」
「はい!」
「いつかまた会おう。そうだな、俺が本当に死ねるその日が来れば」
笑いながら伸ばされた、真っ黒な手。
それをつかもうと伸ばされた白い手をすり抜け、指先は崩れ落ち、その身体すら灰になって消えていった。銀鈴の行く手を阻んだ、バリアと共に。
ここにきて、超ド級のネオロマ君臨!
今まで、村雨と銀鈴には恋愛のレの字も語られなかったのですが、それだけに、凄く盛り上がりました。正直、今まで興味がなかった村雨すらカッコイイと思った。
どちらも、恋愛というほどベタベタしていなくて、それぞれに、自分の立ち位置と、自分のやるべきこと、やりたいことがはっきりしている分、 大人だ。
「お前はそっちで、俺はこっちだったよ」
は、ごめん、正直泣いた。
動き始める大怪球。それを見下ろし、なおも不適に笑う孔明。
その頭上には、とらわれた十傑集の姿があった。ただ、それも全部芝居らしく、全てビッグ・ファイアの作り出した牢獄だからこそ、 黙って誰もが囚われているらしい。
ここで、眼を閉じている幽鬼や、樊瑞はちょっと可愛い。
「だからこそ、ここは黙って見ていていただきたいのです」
アキレス(ロデム)の牢獄から、樊瑞だけが抜け出し、他の面々は捕まったまま。
(もうしばしの辛抱だ)
人間関係破綻している梁山泊よりも、本当にBF団のほうが仲間意識強いです。いい職場だ。
「さあ、楽しみはこれからですぞ。そう、これが破滅への幕開けなのです」
完全にノリノリの孔明。心底楽しそう。
常識人の樊瑞と、非常識人の孔明、という二人のおっさん対比が素晴らしい。
なにやら抵抗しようとしている呉先生(無駄)と、勝利を確信し、高笑いする幻夜。
ロボを大怪球ごと踏み潰そうとします。
「お前と私は同じような境遇。もう少し骨のある奴かと思っていたが」
そうか、この同族意識が、幻夜の大作こだわり! 境遇からして似たもの同士なら、そら、思い入れもひとしおってなもんだ。
「逃げることも、戦うことも、もう何も出来ない!」
聖アーバーエー(バシュタール)に総攻撃をしかける幻夜。それ見て、
「それこそが私の思うがまま」
と、ほくそ笑む孔明。幻夜の高笑いも、父親の復讐も、全部こいつの手のひらで踊らされているかと思うと、より、幻夜の空しさというか、 哀れさというか、道化っぷりが際立ちます。でも仕方がないよ、孔明の方がより変態だからな。
「父上! ご覧になっていますか、この美しい夜を!」
「これが………幸せのための犠牲………。時代を超えるための不幸………」
その惨劇を、空中から見下ろす孔明と樊瑞。
「だがこれでは何もならん!」
惨状に業を煮やし、孔明に剣を向ける樊瑞。その剣がただのソードではなく、銅銭を紐でつないだような剣、というのが非常に樊瑞らしくて萌えます。 大体、名前や世界設定はなんちゃって中華風なのに、出てくる連中のスーツ率の高さといったらどうだ。
しかし、樊瑞はいい人ですね。常識人ですね。常識人は大好きです。
「この作戦の真の立案者は、我々のビッグファイア様ご本人なのですから」
芝居がかったポーズで、白い髪の少年を指す孔明。それを信じられない樊瑞。わずかに、瞳を揺るがした無表情の少年。
これはあれですか、愛コンタクトで気づいたってやつですか!(正しい変換)
後々、ビッグファイアの正体は明らかになるんですが、見返してみると、この樊瑞と少年のつながりはネオロマそのものです。 「もしや」と思っても、今行動を起こせば何をされるかわからないから、黙っているしかない樊瑞。
耐える男の面目躍如です。
高笑いする幻夜の前に、アーバーエーのバリアが行く手をさえぎります。呉先生が説明してくれるんですが、正直よくわかりませんし、 特別わかる必要があるとも思えないので、流します。要するに、アンチシズマドライブとの衝突で起こる反作用を、暴走する前に 使用する、ということらしいです。そんなことより、突然出てきた脇役が太鼓を叩きながら活躍してしまい、こっちは 誰に萌えていいのかわかりません。萌えるべきは動画でしょうか。
結局、バリアは破られ、大怪球は中央炉心に迫ります。
それをさえぎる、小さなな手。
「く、草間大作………!」
「このままじゃ駄目なんです! こんなのおかしいです。こんなの何かの間違いです! お父さん、僕は精一杯できることを行います。 だから、見ていてください、僕が本当の答えを出せるこの日まで!」
立ち上がる大作君と、ロボ。髪の毛も適度に濡れて非常にいい感じです。
大作君の声に答え、ロボも大怪球を押し返します。これからは悶絶モノの動画ラッシュ。一連の動きが最高にかっこいいです。
迫るロボに、真の姿を現す大怪球。逃げろ、という声を振り切って、立ち上がろうとするロボの姿を見て、大作君は車に乗り込みます。
「ロボが、ジャイアントロボが僕を呼んでるんだ!」
その前に立ちふさがる血風連。編み笠の憎い奴らが集団で襲いかかってきますが、それをなぎ倒す無数の矢。この矢全部が手書きか と思うと、倒れそうです。怒涛の戦闘シーンにもう大興奮。
「誰?」という脇役も一杯出てきますが、その声の中に、超有名声優さんとかがいるので、それも要チェックです。
大怪球のそばまでたどり着いた大作に向けられた刃を、はっしと掴んで守ったのは、行方不明になっていた鉄牛。それまで結構子どもっぽい行動も あった鉄牛ですが、すっかり父性の顔です。アニキがいなくなったからなあ。
動かぬロボの、破壊された顔面に乗り込む大作は、父親の幻を見ます。
「よし、来い! 息子よ!」
そしてこの草間博士がぶち抜くほど男前です。何だこのハンサム顔は。今まで出てきたキャラクターの中で、ぶっちぎりで男前じゃないか。
怪我したのかなんなのか、片目にはキズがついていて白目(いいですね………。顔のデザインとしての白目は最高ですね………)。おまけにちょっと乱れたヘアーで、 私もう正気で入られません。大作君、こんなお父さんの一体なにが不満だ!
ロボは大怪球のエネルギーを、飛ばされた隔壁を盾にして迫ります。
必死で、炉心のコントロールをする呉先生。力足りず降りていくレバーを支えたのは、背後から伸びた手。
「すまない。銀鈴君のテレポートアウトで随分遠くまで飛ばされてしまってね」
最初に消えたっきりの、長官でした。しかも貴様、ネクタイ軽く緩めて白いワイシャツから胸チラって、どういうサービスだ! しかもそのサービスの相手が呉先生ってどういうことだ!
ここは、そちらの属性がない私ですら、この二人の間には×印がつくのだろうかと真剣に考えました。少なくとも、 呉先生は一目惚れっぽい。
しかし、押されるロボと大作君。その危機に凛とした声が響きます。
「笑うな!」
ギャー!(茶色い悲鳴)
それは、ロボの肩に正体不明の氷として擬態していた、衝撃のアルベルトでした。
ちょ、ちょちょちょ、ちょ、地味にイメチェン!
今までハート型だった髪の毛が、ちょっと逃避行で乱れて、前髪ぱらりと! 衝撃に前髪が! 前髪が衝撃!(落ち着いてください)
アルベルトは、衝撃波で大怪球のエネルギーを防ぎます。
「この機会を待っていたからだ!」
葉巻をくわえ、にやりと笑うアルベルト。かっけー。
「どうする孔明! 手負いのアルベルトは真実を知らんぞ! それともこれも貴様の計画のうちか!?」
樊瑞の言葉に、思わず動揺する孔明。あのキモいおじさんをうろたえさせただけでも、アルベルト、アンタは凄い男だよ! そのアルベルトの無事に、心底嬉しそうな樊瑞が超可愛い。
「奴は死ぬ気だぞ!」
ええー!? ちょ、え、ちょ、待て待て待て! 大怪球はロボと大作君に任せておけ!
「うるさい! 十傑集をなめるな!」
イヤー! カッコイイだけに嫌ー!
「いいか、小僧。わしはお前たちに加担するわけでもなければ、馴れ合うつもりもない。だがな、この作戦、たとえどんな裏があろうとも、 これだけはわかっているぞ。世界の運命はこんな若造などに好きにさせるものではない。全ては我々BF団と、貴様ら国際警察機構とで 決着をつけるものだ! 違うか! 違うか、違うかー!」
自分自身の衝撃波に焼かれ、崩れ落ちていくアルベルト。
「………なあ、戴宗………」
ここまで来ても、いや、ここまで来たからこそ、己と、ライバルである戴宗との正当な決着にこだわったアルベルトは、最期までカッコよかったです。 戴宗の出来なかったことを、彼が成し遂げたというのが、実にロマン。
大怪球では、幻夜のへたれっぷりがいよいよエスカレートしていきますが、それと同時に、前髪も生まれるので、 おかしなおかっぱみたいだった髪の毛の幻夜も、非常に美味しいルックスになってきました。
三本目のサンプルを持って、遂に銀鈴が兄である幻夜の元にたどり着きます。しかし、時既に遅く、銀鈴は腰から下が既にテレポートの余波で 消えてしまっている。
「こんなもの、十年前になくなってしまえば良かったんだわ!」
「やめろー!」
床に転がるサンプル。
ばたり、と落ちた腕。
幻夜と銃口。
初めてです、ここまで仮にもヒロインの扱いが酷いアニメ。
ひでえ! 話には聞いていたけど、本当にひでえ! 銀鈴、ただ単に兄に撃ち殺されて終わりかよ!
救いも何もあったもんじゃないなあ、と思いました。確かに悲劇だが、これが劇であればもう少しやりようが………。
結局、三本目のサンプルがそろい、フォーグラー博士(幻夜の父)の真意が明らかになります。シズマドライブは使い続けると、実は悪影響が出るものであり、 この三つのサンプルは、それを緩和させるものだったと。
「せめて、兄妹揃って、幸せにな………」
そういうことはもっと明確に言い残しておけ! と心底思いましたが、
「僕のこの十年はなんだったんだ! 今更それはないじゃないですか! 一言でいい、なんでもっとちゃんと言い残してくれなかったんですか! 僕にこんな恐ろしいものを残しておいて、どうしろって言うんだよ!」
と、幻夜が逆ギレと共に正論を吐いてくれたので、非常にスカっとしました。本当だよ! どれだけ幻夜気の毒なんだよ!
というか、諸悪の根源フォーグラー博士じゃねえの!! なんだここに出てくる親父、ろくなのいないな!(ただし草間博士の顔は全てを凌駕する)
幻夜は、自爆装置が作動していた大怪球ごと、宇宙にテレポートし、果てます。
それを見守る(何処でなんだ)孔明たち。
計画の破綻を見て、囚われていた十傑集たちも次々に牢獄から出てきます。
「孔明、まさに策士策におぼれる、といったところか」
樊瑞が、ビッグファイアのマントを奪うと、そこにはなんとサニーちゃんの姿が。サニーちゃん! さっきのあの瞳の揺らぎは、 樊瑞を見て洗脳が揺らいだって思っていいよね!
勿論樊瑞はいい男なので、崩れ落ちるサニーちゃんを今回もちゃんと抱きとめます。なんていい後見人。
計画も敗れた孔明ですが、何故か高笑い。
「失敗などと、とんでもありません」
そしてこの作戦は、GR計画の第一歩なのだと宣言します。
いやらしく笑い続ける孔明。驚愕する樊瑞たち。解決されないまま終わる物語。
ちょっとー! おおおお終わりなんて、ちょ、おおおおおい!
世界には平和が戻りました。大作君は銀鈴がしていたイヤリングを握り締めます。
―こうして、大きな謎を残したまま、地球の静止作戦は終わりを告げた―
モノローグですっきりしめようったって、そうはいかねえ!
成長した大作君、そして、ジャイアントロボ。
「叩け! ジャイアントロボ!」
いやあ、本当に熱い物語でした。つじつまとか、話が破綻しているとか、数え上げればきりがないんですが、そんなものぶっ飛ばして最高でした。
なんてったって、男率が高すぎる。
おまけに、その平均年齢も高すぎる。大作君が一人頑張っても、下げられないほどの年齢差。嫌いじゃないぜ。
そして、やはり見せ方が上手く、動画のレベルがもはや神。
これだけ動いてくれれば、本当に、作品として文句なしです。
ただ、あまりによく動くので、ながら見の作品としては、お勧めできないのが辛いところです。
いやもう、アルベルトとか、樊瑞とか出てくると、見ないことが罪だから。
これは、過去サイトからの抜粋ですが、続きの記事だけでは、明らかに意味不明なので、現在の魂の叫びも含めて、改めて抜粋。
発売後、時間経過しておりますので、ネタバレに配慮しておりません。
やってくれたぜBF団!
『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』の最終巻、 とんでもなかったです。色々な意味で。
これだけ面白い作品があって、これだけどのキャラクターにも萌えられるなら、もう乙女ゲームとかいらないよねと心底思いました。 萌えだけに特化しているはずの作品よりも、そっち方面ミジンコほども考えていない作品のほうが面白いって、それどんな今川マジック?
元々、横山光輝氏の絵柄はさっぱりしていて嫌いじゃありませんし、全六十巻の三国志では、どの野郎どもの外見も美味しくいただけましたから、 今回も期待していたんですが、予想通り。
Episode6 罪と罰 全てはビッグ・ファイアのために
シズママイナスドライブ発動のため、次々に同士たちも身動きがとれなくなっているBF団。各地からの救援要請を見つめるのは、世に名高い、 BF団十傑集の面々であった。
いきなり五人も揃いぶみの十傑集。
顔にせん(シワ)の入った、ピンクのマントにブラックスーツにもみあげとヒゲがつながったオジサマが視界に入り、もう冷静では いられません。だだだ誰あれ。誰。何あのセンス。
「諸君、これでよいのか」
CV:石田太朗ー! うちのカミさんが、うちのカミさんが!
「うむ。今回の地球静止作戦、普通とは思えんな」
ちょっと病んだ感じの顔立ちに、痩身。ダークスーツに身を包んだ、CV:野沢那智も倒れそうです。
「十常寺の言うことも、最も」
CV:中田浩二(どれだけ渋いんだ)のキャラクターも、頭に中華風のおかしな帽子。しかも、顔上半分覆面で、 きせるをくゆらせ、ダークグレーのスーツに、水色のシャツ、白のネクタイに、白の手袋と、常人ではありえないハイセンスっぷり。 私は漫画でよくある、白目だけで黒目が描かれない(記号として認識されるので、実際この描写をされているからといって、 常時白目むき出し、という捕らえ方をすべきでは勿論ない)顔が、実は大好物であって、この外見は問答無用で美形と認識されるために、 もうボルテージ上がりまくり。
ちなみに彼らは、BF団十傑集。
ピンクマントの渋いおじさんが、混世魔王 樊瑞。
病んだ痩身の男が、暮れなずむ幽鬼。
おかしな覆面の男が、白昼の残月。
である。
他にもこの場には、眼が真っ赤な中華風の、『命の鐘の十常寺』と、恰幅のいいちょび髭で常識人ぽい、『激動たるカワラザキ』もいる。
この通り名だけですでにおなか一杯。
私はこの通り名や、己が属している場所を名前として呼ぶ(時代劇で、松平伊豆守なんとか、と呼ばれる場合の「伊豆守(いずのかみ)」の部分)のが 本当に好きで、この場合、
「衝撃のアルベルトの行方を答えてもらおう」
というのも勿論カッコイイんだけど、
「衝撃のを差し置いて、上位につくとは」
と、通り名だけで特定の人物を表されたときには、耳血が出た。ちょ、やめてその呼び名。
世界中のエネルギー、シズマドライブを停止させる作戦に出た、幻夜を攻める面々。世界中のエネルギーが静止すれば、当然BF団も壊滅的な痛手を受ける。
幻夜は父の遺言をかなえるべく、BF団を利用しているのだが、それらは十傑集には知りえることができない。
十傑集に囲まれ、裁判にかけられようとしていた幻夜の前に、
「そこまで」
頭上から、制する者が現れる。
怪しい扇を持ち、ダブルのスーツに身を包んだ、その男は策士 諸葛亮孔明。
ウッソォ!? 何故孔明! 何故そのまんま!?(本当に横山三国志まんまです)
THE・うさんくさい、を地でいく孔明。あまりにうさんくさいので惚れそうです。
十傑集は孔明のことを不審がっているようです。自分たちを差し置いて上に立つ孔明も、幻夜も全く信用できない、とばかりに問い詰めます。
何故、衝撃のアルベルトは、宿敵が倒れたにも関わらず行方不明のまま、帰ってこないのか。
「何よりの証拠をご覧に入れよう」
ばさり、とピンク色のマントを翻す樊瑞。(この辺りのマントの動き最高なんですが)
その中から、下からあおるように現れたのは、サニー・ザ・マジシャン。アルベルトの娘さんです。
このサニーちゃん、超いい足。
昔の漫画で女の子や、子どもを描くときに使われた、真っ直ぐかつ、なめらかなふくらみのない足であり、むしろ、 へこんでいるはずの足首がぷっくりと可愛い、という例のとんでもない足です。私この足大好物です。幼子、いえ、幼女はこうでないと。
この足を見たとき、私はこのアニメに敗北しました。
何サニーちゃん、超可愛い。何あの足。あの滑らかな曲線。髪型お父さんと一緒だね!
この可愛い女の子が、渋い樊瑞のマントの中から現れ、しかも、そっと、身体を樊瑞に寄せている。
初めは寄り添って立っているだけなんですが、紹介されて自分の姿が明らかになったとき、樊瑞のそばに顔をふせながらくっつくんですね。この細かい動きに萌え。
大体、サニーちゃんは子どもですから、樊瑞の腰か胸あたりまでしか、背がないわけですよ。この身長差、まさに、中年と幼女の黄金比ですよ。
「この娘は、父と強力なテレパシーでつながっている。………そうだな」
そして、そっと後押しするかのように、サニーちゃんの肩に手を置く樊瑞。その優しい眼差しにメロメロです。
サニーちゃんは、父親に何かあれば自分にも何か起こるはずだ、と、アルベルト生存を主張します。その言葉を受けて、十傑集も幻夜を問い詰めます。
さすがの幻夜も、返事に窮するのですが、そこでまたも横槍を入れてくる孔明。
「よろしい! その問いには私がお答えしましょう」
負傷したか、我々を裏切ったのだと主張する孔明。この根拠のない自信、嫌いじゃないぜ。
「そんな、父は………!」
サニーちゃんは必死で訴えます。見上げるサニーちゃん。それを見下ろし、肩に手を置いたまま、「わかってる」と言うかのように無言で頷く樊瑞。
なんだこのカップリング! ありえない、ありえないくらいのラブ度の高さ!
ちなみに私は、サニーちゃんは十傑集の誰とくっついてもOKです。サニーちゃんはあまりに可愛いし、アルベルトの娘さんで能力もあるし、 十傑集の面々も、「アルベルトの娘」という、面識が最初からあるので、誰とカップリングになっても全くおかしくはない (道徳? 知らんわそんなもん)。萌えは全ての年齢差を凌駕し、全ての年齢差すら萌えに変わります。
計画の立案者である幻夜が、十傑集を差し置いてリーダーになるのは当然。だが、疑いも最もだと、孔明は計画の日時延長を提示し、幻夜と共に その場を去ります。納得いかない十傑集ですが、ビッグ・ファイアの意思だといわれれば、逆らうすべがありません。
サニーちゃんと、並んで歩きながら、これは孔明の独断ではないか、と疑う樊瑞。
そのとき、急にサニーちゃんの様子が急変します。はっし、と樊瑞の腕をつかみ、引き止めます。
「どうした? サニー」
その口から流れる声は、アルベルトのもの。サニーちゃんのテレパシー能力を介し、アルベルトが幻夜に気をつけろ、と警告してきたのです。
幻夜の過去に全てがある、と告げて、サニーちゃんはその場に崩れ落ちます。
「サニー!」
いい男は、崩れ落ちる女の子を抱きとめるのに間に合わなくてはいけません。樊瑞は当然間に合います。当然です。
気を失ったサニーちゃんを見て、少し安堵するような表情を見せつつ、とどめのお姫様抱っこ。
この、軽々と持ち上げてます感も、いい男のスキルとしては外せません。そりゃ幼女だものサニーちゃんは! 守ってあげないと!
ちなみにサニーちゃんは、真っ赤なミニスカートに、薄紫色のロングブーツをはいてます。パンチラはありませんが、 この、見えるか見えないかの瀬戸際から覗く太ももは、パンチラの億倍価値があると思います(力説)。
いやもう、物語始まって数十分で起こるにしては、あまりにも濃密過ぎますBF団。
私は生まれ変わったら、サニーちゃんになって、皆にちやほやされたいです。
さて所変わって、主人公の大作君が属する国際警察機構です。この連中、どうもやることがむちゃくちゃなら、主義主張も、話運びも結構むちゃくちゃ なので、いまいち乗り切れないところではあります。
目覚めた大作君の前に、カプセルに催眠幽閉(なんです。私はてっきり傷でも治してんのかと思ったんですが)され、最後のシズマサンプルと共に、 ぷかぷかと浮かんでいる銀鈴の姿が。チャイナドレスもセクシーですが、真っ黒タイツもセクシーです。
何で銀鈴がこんなことになっているのか、ロボがまた封印されるとか、見ているこっちもさっぱり分からないのですが、大作君も理解できないようです。
「これは、お前と銀鈴のためでもある」
突如現れ、タバコをくゆらせる、村雨。ピンクのトレンチコートに帽子という、とんでもファッションセンスに、 少しウェーブのかかった黒髪で片目を隠した、いかにもクセのありそうな男です。
しかし、横山氏の描く男性のシルエットは、なめらかかつ、色気があってたまりませんね。
男であっても、出てるとこは出て、引っ込むべきところは引っ込む、かつ、胸板が厚そうに見えるあのデザインは、全てに 悶死の効力を与えます。
何故銀鈴が、ロボがという問いはすっかり無視され、呉先生は、唐突に過去を語り始めます。銀鈴、いや、 ファルメール・フォン・フォーグラー(シズマドライブの産みの父)と、その兄、エマニュエルは幻夜であること。
サンプルが三本揃ってしまえば、地球全体の酸素が失われてしまうだろうということ。
で、ロボは何故封印を?
必死に食い下がる大作君。だったら何故今ロボで攻め込まないのかと。
村雨「いいや、そいつは無駄だな。俺は大怪球フォーグラーの弱点に気づいた。そう、奴を倒せるのはこの世でただ一人。銀鈴だ」
大作「話がわかりません!」
本当です。
意味不明ですよ、村雨さん。結局、銀鈴がフォーグラーの娘だから、とかそんな理由で、きっと幻夜に最後のサンプルを渡してしまうだろうから、 幽閉したということらしいんですが、別にそれ、サンプルだけ封印すりゃいいんじゃ。
というか、大怪球の弱点って、何? それがわからないと、何もかも分からないんですが、とにかく、まあそういうことだと 納得しなければならないようです。これが噂の、意味不明さか………。
内輪もめをしている、国際警察機構を他所に、幻夜は決起を誓います。
「今こそ思い出させてやる。本当の夜を!」
そして、樊瑞は幻夜の正体に気づきます。
「どうしました? おじさま」
オジサマ!?
おじさま! おじ様って、サニーちゃん! 樊瑞とどういう関係!?
ちょっと調べてみたところ、サニーちゃんの後見人が樊瑞ということらしいですね。サニーちゃん、お父さんのアルベルトとは縁を切られているというか、 接点ないようです。サニーちゃんお父さんも大切だけど、おじ様も大切なんだよね。わかる、わかるよ!
異常を察し、樊瑞とサニーちゃんは、独断で動き始めた大怪球を見上げます。
このとき、サニーちゃんは樊瑞に手をやり、樊瑞は特別動きを見せていない、というのがポイント。
あくまで、サニーちゃんは、無意識に樊瑞に寄り添っているのであって、こう、守って欲しいとかかばって欲しいからじゃないんだ。 で、樊瑞もそれに別に気を回していないから(自然だから)気づかない。父子だったら、別にあえてその都度肩を抱いたりしないだろうし、 彼らにとってはこのスタンスが自然であると。どんだけ萌えるんだ、この後見人。
「おじさま………!」
ぎょろり、と眼をむく大怪球におびえ、腕につかまるサニーちゃん。
「サニー、いいか。お前はここを動くな」
安心させるかのように、両肩に手を置き、その場から走り去る樊瑞。
ところが、サニーちゃんは、地中から現れた黒い物体にさらわれてしまいます。
サニーちゃん、貴方、そこまでヒロインとして完璧なんて………!
ヒロインのお約束、誰かにさらわれるという荒業まで成し遂げるサニーちゃん。本当に、キャラクターとして完璧です。
このアニメ、まともな女が銀鈴とサニーちゃんくらいしかいないのですが、どちらも、他の追随を許さないくらい完璧にキャラ立ちしているので、 むしろ、他の女など不要。
孔明の言うことなど聞いてはいられぬ、とばかりに、幻夜を追いかける十傑集の五人。
巨大ロボットを差し向けますが、動力がシズマエネルギーのために、幻夜にあっけなくとめられてしまいます。
こうなれば我々の手で、とばかりに、三方に別れて散らばる十傑集。
樊瑞は、残月と行動です。あ、中華帽子にマスクに白い手袋にきせるの人です。
そして、残像を残しつつ、上半身全く動かさない姿勢で、超スピードで駆け抜ける二人。十傑集は基本的に、 空を飛んだり、超能力が使えたりして当たり前です。
この驚異的な走り方から見れば、ナルトの走り方など足元にも及びません。
大体、樊瑞は腕を組んだまま、残月にいたっては、片手はタバコ、片手は後ろ手に組んで爆走ですから。
「何しろ、たった一人の男に、BF団を復讐の道具としてまんまと利用されたのだからな」
そういいつつも、孔明はこのことを予測できていたのではないか、と気づく樊瑞。
それを問いただせ、自分は幻夜を倒しに行く、と残月。
ところが、残月は海中でロボットに捕まってしまいます。大体お前、何故わざわざ海の中に潜ろうと………? そんなお茶目なところも たまらなく可愛いです、残月。
もう一組、カワラザキと幽鬼です。周囲についてくる正体不明の物体に、いらいらして、幽鬼が自らの能力を発動させます。 どうやら、虫などを自由自在に操ることのできる能力のようです。
このとき、指を口に当てて、口笛らしき動作を見せるのですが、何処からどう見ても投げキッスです。
というか、あれは投げキッスです。
可愛いです。あんな幽霊みたいな顔した男の能力が、やけにメルヘンなのも可愛いですが、ちょっと若僧な幽鬼(実年齢わかりませんが、 若く見えます)が、熱血漢なのもより可愛いです。
「後は、激動のじいさまに任せるぜ」
とか言っちゃって、カワラザキと幽鬼、仲良さそうです。
空中に舞い上げた凧に、軽々と飛び乗る幽鬼。カワラザキも後に続きますが、孔明の操るガルーダにとらわれてしまいます。
十常寺もロデムに捕らえられ、結局十傑集は樊瑞を残して、全員とらわれてしまいます。
孔明を探す樊瑞の前に、ぼろぼろになった他の十傑集が運ばれてきます。
ガルーダ、ネプチューン、そしてロデムと、ボス直轄の護衛たちが現れ、そして、白髪の少年―ビッグ・ファイアが遂に姿を見せます。
「すべては、ビッグ・ファイアのご意思である!」
代弁者であるかのように、高い位置からほくそえむ孔明。このいやらしい顔が最高です。
大賑わいのBF団から、なんだかよくわからん国際警察機構へ移ります。
村雨は、大作にお前も、父親から言われてBF団から世界を守っているのだから、銀鈴の場合もそれに従うだろうさ、と、決め付けます。
父親の遺言に従って、世界を滅ぼしかねないと。
「僕の父さんは、そんなことするはずがありません!」
「お前は、俺たちに助けられたから、そう言えるだけさ。お前の父親はこう言ったらしいな、幸せは犠牲なしにはなりえないのか、と。 その通りさ。戴宗を見ろ、楊志を見ろ、あいつらが犠牲でなくてなんなんだ。だったら、銀鈴も犠牲と考えればいいじゃないか。しかも、 正真正銘世界を救う犠牲だ」
話の前後がよくわかりません。
その後、村雨は唐突に自分の頭をぶち抜き、自分は不死身だと明かします。怖いですよ、村雨さん。
「そうだ。俺は死ねない男なんだ」
だから自分も犠牲になる覚悟がある、とでも言いたいんでしょうか。やっぱり怖いですよ村雨さん。
ですが、急な衝撃から、大作の腕を取り、自分の胸に引き寄せる様を見ると、本当に幻夜といい(熱でうなされる大作君を、 思わず気遣ってしまう)村雨といい、大作君は一癖もある男をたらしこむ才能でもあるのかと思ってしまいます。
あのときの雰囲気、普通じゃなかった。背景ピンクだしな。
過去の惨劇が起こった場所、バシュタールへ向かい、最後のシズマ発電所を破壊しようとする幻夜。
その前に、国際警察機構の長官、その名も、静かなる中条が立ちふさがる!
グラサンにモミアゲにヒゲ! このアニメには、いいヒゲが多すぎる!
ばさり、と背広の上着を投げ捨て、ネクタイを緩める一連の動作はまさに圧巻。この絵を見るために俺たちは生まれてきた!(大興奮)
自分の予想が外れた、と、うちひしがれる呉先生。この人は、最初から最後までこんなんばっかりです。
そして、長官以外の国際警察機構の人間の抹殺、サンプルの回収のために、残るBF団の十傑集が現れます。
巨大な岩のようなロボット(?)にめり込んで現れたのが、マスク・ザ・レッド。
黒いスーツに、赤いマフラーに、赤い仮面に、鎖帷子に、背中に刀という、和洋折衷どころじゃすまない、 ドセンスの持ち主です。かなり若そうですが、幽鬼と違って、あまり可愛げがありそうじゃありません(普通は幽鬼に可愛げは見出さない)。
「ふははは。私だけではないぞ」
外見は後ろ毛の長いゴルゴ! 華麗に舞い踊りながら、指パッチンで敵を真っ二つにしていく、 素晴らしきヒィッツカラルド! このアニメでも語り草になっていると評判の、登場シーンは、やはり凄かった!
何てったって、人は切れてるし、建造物も真っ二つだが、本人やってることは指パッチンなのだ。凄い、しかも何故 ポージングを決めながら………!
ヒィッツカラルドは嫌いじゃないですが、恋愛対象としては厳しいかな、と思った瞬間だった。
「いやいや、君たちは運がいい。今日は特別でね。もう一人来てるんだ」
拠点を守ろうとする梁山泊の面々の前に、次に立ちはだかるは、直径の怒鬼! 外見は一番わかりやすい美形で(私は勿論 残月だって美形と信じて疑わない人間ですが)、片目を瞑った石川五右衛門のような感じです。これは、女にもてそうだ。
梁山泊の下っ端にも、大塚明夫氏がいたりして、このアニメのおじさま率は天井知らずです。
銀鈴を守るべく、ジャイアントロボと、よくわかんない岩のバケモノ(マスク・ザ・レッドが乗車中)との戦闘が始まり、大作は必死で銀鈴を呼び起こそうとします。
「手伝ってやろうか? ただし、真っ二つだぞ」
そこに現れる指パッチン、フィッッカラルド。彼の指パッチンを防ぐべく、わが身を盾にする村雨。
「素直に、大人の言うことをきけ!」
「嫌です! 何のために、みんな死んでいったのかわからなくなる! 僕は貴方だけは好きになれない! 僕は貴方のように平気で命を捨てるなんて できない! 貴方のいうように、銀鈴さんを犠牲にしていくのが大人なら、僕は大人になんてなりたくない! 僕は父さんを信じて生きていきます!」
村雨は結局その場で倒され、大作君は銀鈴とフィッツカラルドの間に立ちふさがります。
指パッチンで真っ二つか、と思いきや、銀鈴の超能力が発動。テレポートが彼女の力なのですが、その強大さか、能力を使うと寿命を縮める、という 宿命を背負っている銀鈴。
「私も確かめにいくの。貴方が、ロボとお父様を信じるように、私もお父様を信じてる。このサンプルも………」
光の渦に包まれる梁山泊。
別に続くつもりはなかったんですが、あまりに長くなったので次回へ続く。
発売後、時間経過しておりますので、ネタバレに配慮しておりません。
やってくれたぜBF団!
『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』の最終巻、 とんでもなかったです。色々な意味で。
これだけ面白い作品があって、これだけどのキャラクターにも萌えられるなら、もう乙女ゲームとかいらないよねと心底思いました。 萌えだけに特化しているはずの作品よりも、そっち方面ミジンコほども考えていない作品のほうが面白いって、それどんな今川マジック?
元々、横山光輝氏の絵柄はさっぱりしていて嫌いじゃありませんし、全六十巻の三国志では、どの野郎どもの外見も美味しくいただけましたから、 今回も期待していたんですが、予想通り。
Episode6 罪と罰 全てはビッグ・ファイアのために
シズママイナスドライブ発動のため、次々に同士たちも身動きがとれなくなっているBF団。各地からの救援要請を見つめるのは、世に名高い、 BF団十傑集の面々であった。
いきなり五人も揃いぶみの十傑集。
顔にせん(シワ)の入った、ピンクのマントにブラックスーツにもみあげとヒゲがつながったオジサマが視界に入り、もう冷静では いられません。だだだ誰あれ。誰。何あのセンス。
「諸君、これでよいのか」
CV:石田太朗ー! うちのカミさんが、うちのカミさんが!
「うむ。今回の地球静止作戦、普通とは思えんな」
ちょっと病んだ感じの顔立ちに、痩身。ダークスーツに身を包んだ、CV:野沢那智も倒れそうです。
「十常寺の言うことも、最も」
CV:中田浩二(どれだけ渋いんだ)のキャラクターも、頭に中華風のおかしな帽子。しかも、顔上半分覆面で、 きせるをくゆらせ、ダークグレーのスーツに、水色のシャツ、白のネクタイに、白の手袋と、常人ではありえないハイセンスっぷり。 私は漫画でよくある、白目だけで黒目が描かれない(記号として認識されるので、実際この描写をされているからといって、 常時白目むき出し、という捕らえ方をすべきでは勿論ない)顔が、実は大好物であって、この外見は問答無用で美形と認識されるために、 もうボルテージ上がりまくり。
ちなみに彼らは、BF団十傑集。
ピンクマントの渋いおじさんが、混世魔王 樊瑞。
病んだ痩身の男が、暮れなずむ幽鬼。
おかしな覆面の男が、白昼の残月。
である。
他にもこの場には、眼が真っ赤な中華風の、『命の鐘の十常寺』と、恰幅のいいちょび髭で常識人ぽい、『激動たるカワラザキ』もいる。
この通り名だけですでにおなか一杯。
私はこの通り名や、己が属している場所を名前として呼ぶ(時代劇で、松平伊豆守なんとか、と呼ばれる場合の「伊豆守(いずのかみ)」の部分)のが 本当に好きで、この場合、
「衝撃のアルベルトの行方を答えてもらおう」
というのも勿論カッコイイんだけど、
「衝撃のを差し置いて、上位につくとは」
と、通り名だけで特定の人物を表されたときには、耳血が出た。ちょ、やめてその呼び名。
世界中のエネルギー、シズマドライブを停止させる作戦に出た、幻夜を攻める面々。世界中のエネルギーが静止すれば、当然BF団も壊滅的な痛手を受ける。
幻夜は父の遺言をかなえるべく、BF団を利用しているのだが、それらは十傑集には知りえることができない。
十傑集に囲まれ、裁判にかけられようとしていた幻夜の前に、
「そこまで」
頭上から、制する者が現れる。
怪しい扇を持ち、ダブルのスーツに身を包んだ、その男は策士 諸葛亮孔明。
ウッソォ!? 何故孔明! 何故そのまんま!?(本当に横山三国志まんまです)
THE・うさんくさい、を地でいく孔明。あまりにうさんくさいので惚れそうです。
十傑集は孔明のことを不審がっているようです。自分たちを差し置いて上に立つ孔明も、幻夜も全く信用できない、とばかりに問い詰めます。
何故、衝撃のアルベルトは、宿敵が倒れたにも関わらず行方不明のまま、帰ってこないのか。
「何よりの証拠をご覧に入れよう」
ばさり、とピンク色のマントを翻す樊瑞。(この辺りのマントの動き最高なんですが)
その中から、下からあおるように現れたのは、サニー・ザ・マジシャン。アルベルトの娘さんです。
このサニーちゃん、超いい足。
昔の漫画で女の子や、子どもを描くときに使われた、真っ直ぐかつ、なめらかなふくらみのない足であり、むしろ、 へこんでいるはずの足首がぷっくりと可愛い、という例のとんでもない足です。私この足大好物です。幼子、いえ、幼女はこうでないと。
この足を見たとき、私はこのアニメに敗北しました。
何サニーちゃん、超可愛い。何あの足。あの滑らかな曲線。髪型お父さんと一緒だね!
この可愛い女の子が、渋い樊瑞のマントの中から現れ、しかも、そっと、身体を樊瑞に寄せている。
初めは寄り添って立っているだけなんですが、紹介されて自分の姿が明らかになったとき、樊瑞のそばに顔をふせながらくっつくんですね。この細かい動きに萌え。
大体、サニーちゃんは子どもですから、樊瑞の腰か胸あたりまでしか、背がないわけですよ。この身長差、まさに、中年と幼女の黄金比ですよ。
「この娘は、父と強力なテレパシーでつながっている。………そうだな」
そして、そっと後押しするかのように、サニーちゃんの肩に手を置く樊瑞。その優しい眼差しにメロメロです。
サニーちゃんは、父親に何かあれば自分にも何か起こるはずだ、と、アルベルト生存を主張します。その言葉を受けて、十傑集も幻夜を問い詰めます。
さすがの幻夜も、返事に窮するのですが、そこでまたも横槍を入れてくる孔明。
「よろしい! その問いには私がお答えしましょう」
負傷したか、我々を裏切ったのだと主張する孔明。この根拠のない自信、嫌いじゃないぜ。
「そんな、父は………!」
サニーちゃんは必死で訴えます。見上げるサニーちゃん。それを見下ろし、肩に手を置いたまま、「わかってる」と言うかのように無言で頷く樊瑞。
なんだこのカップリング! ありえない、ありえないくらいのラブ度の高さ!
ちなみに私は、サニーちゃんは十傑集の誰とくっついてもOKです。サニーちゃんはあまりに可愛いし、アルベルトの娘さんで能力もあるし、 十傑集の面々も、「アルベルトの娘」という、面識が最初からあるので、誰とカップリングになっても全くおかしくはない (道徳? 知らんわそんなもん)。萌えは全ての年齢差を凌駕し、全ての年齢差すら萌えに変わります。
計画の立案者である幻夜が、十傑集を差し置いてリーダーになるのは当然。だが、疑いも最もだと、孔明は計画の日時延長を提示し、幻夜と共に その場を去ります。納得いかない十傑集ですが、ビッグ・ファイアの意思だといわれれば、逆らうすべがありません。
サニーちゃんと、並んで歩きながら、これは孔明の独断ではないか、と疑う樊瑞。
そのとき、急にサニーちゃんの様子が急変します。はっし、と樊瑞の腕をつかみ、引き止めます。
「どうした? サニー」
その口から流れる声は、アルベルトのもの。サニーちゃんのテレパシー能力を介し、アルベルトが幻夜に気をつけろ、と警告してきたのです。
幻夜の過去に全てがある、と告げて、サニーちゃんはその場に崩れ落ちます。
「サニー!」
いい男は、崩れ落ちる女の子を抱きとめるのに間に合わなくてはいけません。樊瑞は当然間に合います。当然です。
気を失ったサニーちゃんを見て、少し安堵するような表情を見せつつ、とどめのお姫様抱っこ。
この、軽々と持ち上げてます感も、いい男のスキルとしては外せません。そりゃ幼女だものサニーちゃんは! 守ってあげないと!
ちなみにサニーちゃんは、真っ赤なミニスカートに、薄紫色のロングブーツをはいてます。パンチラはありませんが、 この、見えるか見えないかの瀬戸際から覗く太ももは、パンチラの億倍価値があると思います(力説)。
いやもう、物語始まって数十分で起こるにしては、あまりにも濃密過ぎますBF団。
私は生まれ変わったら、サニーちゃんになって、皆にちやほやされたいです。
さて所変わって、主人公の大作君が属する国際警察機構です。この連中、どうもやることがむちゃくちゃなら、主義主張も、話運びも結構むちゃくちゃ なので、いまいち乗り切れないところではあります。
目覚めた大作君の前に、カプセルに催眠幽閉(なんです。私はてっきり傷でも治してんのかと思ったんですが)され、最後のシズマサンプルと共に、 ぷかぷかと浮かんでいる銀鈴の姿が。チャイナドレスもセクシーですが、真っ黒タイツもセクシーです。
何で銀鈴がこんなことになっているのか、ロボがまた封印されるとか、見ているこっちもさっぱり分からないのですが、大作君も理解できないようです。
「これは、お前と銀鈴のためでもある」
突如現れ、タバコをくゆらせる、村雨。ピンクのトレンチコートに帽子という、とんでもファッションセンスに、 少しウェーブのかかった黒髪で片目を隠した、いかにもクセのありそうな男です。
しかし、横山氏の描く男性のシルエットは、なめらかかつ、色気があってたまりませんね。
男であっても、出てるとこは出て、引っ込むべきところは引っ込む、かつ、胸板が厚そうに見えるあのデザインは、全てに 悶死の効力を与えます。
何故銀鈴が、ロボがという問いはすっかり無視され、呉先生は、唐突に過去を語り始めます。銀鈴、いや、 ファルメール・フォン・フォーグラー(シズマドライブの産みの父)と、その兄、エマニュエルは幻夜であること。
サンプルが三本揃ってしまえば、地球全体の酸素が失われてしまうだろうということ。
で、ロボは何故封印を?
必死に食い下がる大作君。だったら何故今ロボで攻め込まないのかと。
村雨「いいや、そいつは無駄だな。俺は大怪球フォーグラーの弱点に気づいた。そう、奴を倒せるのはこの世でただ一人。銀鈴だ」
大作「話がわかりません!」
本当です。
意味不明ですよ、村雨さん。結局、銀鈴がフォーグラーの娘だから、とかそんな理由で、きっと幻夜に最後のサンプルを渡してしまうだろうから、 幽閉したということらしいんですが、別にそれ、サンプルだけ封印すりゃいいんじゃ。
というか、大怪球の弱点って、何? それがわからないと、何もかも分からないんですが、とにかく、まあそういうことだと 納得しなければならないようです。これが噂の、意味不明さか………。
内輪もめをしている、国際警察機構を他所に、幻夜は決起を誓います。
「今こそ思い出させてやる。本当の夜を!」
そして、樊瑞は幻夜の正体に気づきます。
「どうしました? おじさま」
オジサマ!?
おじさま! おじ様って、サニーちゃん! 樊瑞とどういう関係!?
ちょっと調べてみたところ、サニーちゃんの後見人が樊瑞ということらしいですね。サニーちゃん、お父さんのアルベルトとは縁を切られているというか、 接点ないようです。サニーちゃんお父さんも大切だけど、おじ様も大切なんだよね。わかる、わかるよ!
異常を察し、樊瑞とサニーちゃんは、独断で動き始めた大怪球を見上げます。
このとき、サニーちゃんは樊瑞に手をやり、樊瑞は特別動きを見せていない、というのがポイント。
あくまで、サニーちゃんは、無意識に樊瑞に寄り添っているのであって、こう、守って欲しいとかかばって欲しいからじゃないんだ。 で、樊瑞もそれに別に気を回していないから(自然だから)気づかない。父子だったら、別にあえてその都度肩を抱いたりしないだろうし、 彼らにとってはこのスタンスが自然であると。どんだけ萌えるんだ、この後見人。
「おじさま………!」
ぎょろり、と眼をむく大怪球におびえ、腕につかまるサニーちゃん。
「サニー、いいか。お前はここを動くな」
安心させるかのように、両肩に手を置き、その場から走り去る樊瑞。
ところが、サニーちゃんは、地中から現れた黒い物体にさらわれてしまいます。
サニーちゃん、貴方、そこまでヒロインとして完璧なんて………!
ヒロインのお約束、誰かにさらわれるという荒業まで成し遂げるサニーちゃん。本当に、キャラクターとして完璧です。
このアニメ、まともな女が銀鈴とサニーちゃんくらいしかいないのですが、どちらも、他の追随を許さないくらい完璧にキャラ立ちしているので、 むしろ、他の女など不要。
孔明の言うことなど聞いてはいられぬ、とばかりに、幻夜を追いかける十傑集の五人。
巨大ロボットを差し向けますが、動力がシズマエネルギーのために、幻夜にあっけなくとめられてしまいます。
こうなれば我々の手で、とばかりに、三方に別れて散らばる十傑集。
樊瑞は、残月と行動です。あ、中華帽子にマスクに白い手袋にきせるの人です。
そして、残像を残しつつ、上半身全く動かさない姿勢で、超スピードで駆け抜ける二人。十傑集は基本的に、 空を飛んだり、超能力が使えたりして当たり前です。
この驚異的な走り方から見れば、ナルトの走り方など足元にも及びません。
大体、樊瑞は腕を組んだまま、残月にいたっては、片手はタバコ、片手は後ろ手に組んで爆走ですから。
「何しろ、たった一人の男に、BF団を復讐の道具としてまんまと利用されたのだからな」
そういいつつも、孔明はこのことを予測できていたのではないか、と気づく樊瑞。
それを問いただせ、自分は幻夜を倒しに行く、と残月。
ところが、残月は海中でロボットに捕まってしまいます。大体お前、何故わざわざ海の中に潜ろうと………? そんなお茶目なところも たまらなく可愛いです、残月。
もう一組、カワラザキと幽鬼です。周囲についてくる正体不明の物体に、いらいらして、幽鬼が自らの能力を発動させます。 どうやら、虫などを自由自在に操ることのできる能力のようです。
このとき、指を口に当てて、口笛らしき動作を見せるのですが、何処からどう見ても投げキッスです。
というか、あれは投げキッスです。
可愛いです。あんな幽霊みたいな顔した男の能力が、やけにメルヘンなのも可愛いですが、ちょっと若僧な幽鬼(実年齢わかりませんが、 若く見えます)が、熱血漢なのもより可愛いです。
「後は、激動のじいさまに任せるぜ」
とか言っちゃって、カワラザキと幽鬼、仲良さそうです。
空中に舞い上げた凧に、軽々と飛び乗る幽鬼。カワラザキも後に続きますが、孔明の操るガルーダにとらわれてしまいます。
十常寺もロデムに捕らえられ、結局十傑集は樊瑞を残して、全員とらわれてしまいます。
孔明を探す樊瑞の前に、ぼろぼろになった他の十傑集が運ばれてきます。
ガルーダ、ネプチューン、そしてロデムと、ボス直轄の護衛たちが現れ、そして、白髪の少年―ビッグ・ファイアが遂に姿を見せます。
「すべては、ビッグ・ファイアのご意思である!」
代弁者であるかのように、高い位置からほくそえむ孔明。このいやらしい顔が最高です。
大賑わいのBF団から、なんだかよくわからん国際警察機構へ移ります。
村雨は、大作にお前も、父親から言われてBF団から世界を守っているのだから、銀鈴の場合もそれに従うだろうさ、と、決め付けます。
父親の遺言に従って、世界を滅ぼしかねないと。
「僕の父さんは、そんなことするはずがありません!」
「お前は、俺たちに助けられたから、そう言えるだけさ。お前の父親はこう言ったらしいな、幸せは犠牲なしにはなりえないのか、と。 その通りさ。戴宗を見ろ、楊志を見ろ、あいつらが犠牲でなくてなんなんだ。だったら、銀鈴も犠牲と考えればいいじゃないか。しかも、 正真正銘世界を救う犠牲だ」
話の前後がよくわかりません。
その後、村雨は唐突に自分の頭をぶち抜き、自分は不死身だと明かします。怖いですよ、村雨さん。
「そうだ。俺は死ねない男なんだ」
だから自分も犠牲になる覚悟がある、とでも言いたいんでしょうか。やっぱり怖いですよ村雨さん。
ですが、急な衝撃から、大作の腕を取り、自分の胸に引き寄せる様を見ると、本当に幻夜といい(熱でうなされる大作君を、 思わず気遣ってしまう)村雨といい、大作君は一癖もある男をたらしこむ才能でもあるのかと思ってしまいます。
あのときの雰囲気、普通じゃなかった。背景ピンクだしな。
過去の惨劇が起こった場所、バシュタールへ向かい、最後のシズマ発電所を破壊しようとする幻夜。
その前に、国際警察機構の長官、その名も、静かなる中条が立ちふさがる!
グラサンにモミアゲにヒゲ! このアニメには、いいヒゲが多すぎる!
ばさり、と背広の上着を投げ捨て、ネクタイを緩める一連の動作はまさに圧巻。この絵を見るために俺たちは生まれてきた!(大興奮)
自分の予想が外れた、と、うちひしがれる呉先生。この人は、最初から最後までこんなんばっかりです。
そして、長官以外の国際警察機構の人間の抹殺、サンプルの回収のために、残るBF団の十傑集が現れます。
巨大な岩のようなロボット(?)にめり込んで現れたのが、マスク・ザ・レッド。
黒いスーツに、赤いマフラーに、赤い仮面に、鎖帷子に、背中に刀という、和洋折衷どころじゃすまない、 ドセンスの持ち主です。かなり若そうですが、幽鬼と違って、あまり可愛げがありそうじゃありません(普通は幽鬼に可愛げは見出さない)。
「ふははは。私だけではないぞ」
外見は後ろ毛の長いゴルゴ! 華麗に舞い踊りながら、指パッチンで敵を真っ二つにしていく、 素晴らしきヒィッツカラルド! このアニメでも語り草になっていると評判の、登場シーンは、やはり凄かった!
何てったって、人は切れてるし、建造物も真っ二つだが、本人やってることは指パッチンなのだ。凄い、しかも何故 ポージングを決めながら………!
ヒィッツカラルドは嫌いじゃないですが、恋愛対象としては厳しいかな、と思った瞬間だった。
「いやいや、君たちは運がいい。今日は特別でね。もう一人来てるんだ」
拠点を守ろうとする梁山泊の面々の前に、次に立ちはだかるは、直径の怒鬼! 外見は一番わかりやすい美形で(私は勿論 残月だって美形と信じて疑わない人間ですが)、片目を瞑った石川五右衛門のような感じです。これは、女にもてそうだ。
梁山泊の下っ端にも、大塚明夫氏がいたりして、このアニメのおじさま率は天井知らずです。
銀鈴を守るべく、ジャイアントロボと、よくわかんない岩のバケモノ(マスク・ザ・レッドが乗車中)との戦闘が始まり、大作は必死で銀鈴を呼び起こそうとします。
「手伝ってやろうか? ただし、真っ二つだぞ」
そこに現れる指パッチン、フィッッカラルド。彼の指パッチンを防ぐべく、わが身を盾にする村雨。
「素直に、大人の言うことをきけ!」
「嫌です! 何のために、みんな死んでいったのかわからなくなる! 僕は貴方だけは好きになれない! 僕は貴方のように平気で命を捨てるなんて できない! 貴方のいうように、銀鈴さんを犠牲にしていくのが大人なら、僕は大人になんてなりたくない! 僕は父さんを信じて生きていきます!」
村雨は結局その場で倒され、大作君は銀鈴とフィッツカラルドの間に立ちふさがります。
指パッチンで真っ二つか、と思いきや、銀鈴の超能力が発動。テレポートが彼女の力なのですが、その強大さか、能力を使うと寿命を縮める、という 宿命を背負っている銀鈴。
「私も確かめにいくの。貴方が、ロボとお父様を信じるように、私もお父様を信じてる。このサンプルも………」
光の渦に包まれる梁山泊。
別に続くつもりはなかったんですが、あまりに長くなったので次回へ続く。