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日々のつれづれ。ネタバレに過剰な配慮はしておりません。
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『プラダを着た悪魔』
結局は金持っている人しかおしゃれはできないということなんだろうと見始める前は思っていたんですが、そんな話じゃありませんでした。
見ようによっては、ジャーナリストという目指すものがあるのに、ファッション雑誌の編集長に媚びるために、無理やりおしゃれをするっていうのは、当人のポリシーとしてどうなの、と思うかもしれませんが、助手という仕事である以上、例えば、雇い主が黒は縁起が悪いから絶対に着ないのであれば、自分も避けるとか、そういう配慮は必要なので、ただそれが、「ファッションに関心を持って実行する」ということだったのでしょうな。
現実的に、おしゃれではないアシスタントは、ファッションを体現する編集長が連れて歩くことはできないでしょうし(いい、悪いの問題ではなく)。
ある意味、必要であるとみなしたおしゃれ、という感じで主人公は実行に移しているという感じが、好印象でした。
別に、自分がおしゃれになって、きれいになって嬉しくないわけじゃないけど、それはあくまで仕事のためであって、というスタンスのほうが、万人受けしますよね、そりゃ。

キャリアウーマンの立身出世物語ですが、やはり目を見張るのは、その賢覧豪華たる、ブランド物や、登場人物たちの着こなしでしょうか。
同僚にアドバイスを受けて、主人公の衣装がどんどんおしゃれになっていく様は見事の一言。
主人公の着ていた「青いセーター」を、編集長が「それは青ではなくセルリアンという色だ」と、ただ衣料品にしか興味がないのではなく、それを作った文化、時代背景、人物に至るまで網羅する知識を疲労する場面は圧巻でした。
内容が、ファッションであろうがなかろうが、己の仕事に対して膨大な知識を持ち、それを自由自在に引っ張り出せるっていうのは、仕事人としてカッコいいものです。

ただ、だ。
仕事ができて有能な人は全員性格が横暴なのかよ。
もう、毎朝出社するたびに、主人公の机の上に、コートやかばんをぶん投げる編集長は、人として尊敬できないですよ。
有能であれば、非常識であっても許されるのか。………許されるんだろうな、ああいう職場では。
というか、ファッション雑誌の編集長なのに、衣料品を大切にしようという気はないのかな。それもひっかかりました。
世の中には、仕事ができて人格としてもできている、せめて、部下に対してごく普通に会話ができる人なんて、ごまんといるだろうになあ、と、どうも小市民である私はそればかりが気になりました。
仕事上でのアシスタントに、子供の宿題まで任せるものなのか、普通………(あっちの世界じゃそれが当たり前なのか………?)。
お前が旦那と上手くいかないのも、そのせいで子供が辛い思いをするのも、そりゃ全部お前のせいだよと、編集長に対してはわりとドライな目で見られました。
この人に必要なのは、ビジネスパートナーじゃなく、それこそメイドさんだよね。

とまあ、並べ立ててみましたが、やはりこの映画は、画面いっぱいに映される様々な衣装。服や、靴や、帽子や、アクセサリーなどにため息を付きながら見る作品ではないかと。
頭を悩ませて見るようなものではありませんしね。
目指すものがあっても、一旦仕事として引き受けたのであれば、それを完遂しようとするのは当たり前だろうし。それに泣き言を言うようであれば、日々生きるためだけに稼いでいる人たち全員に平謝りする必要があると思うし。

しかし、あの衣装全部購入してるんでしょうか。
どうも映画を見ていると、会社に山ほどある衣装から、同僚が選んで着せてくれているみたいなんですが、最後、「着なくなった服が山ほど家にあるから」とか言ってるし………。
もう必要のない服を、タダでもらっているってことなのかな?
それにしても、やっぱりああいうおしゃれって、オールセンスの問題ですね。
ずいぶん前の職場で、とにかくやたらに服装のセンスがいい人がいて、派手とか奇抜なものを着ているわけではないのに、とにかく、この私が見てもセンスが良いなあ、という人だったんですが、聞いてみると、
「やだ、これ20年前くらいに買ったのよ!」
「これねえ、スーパー三和で1500円だったのよ!」
とか、いつも返ってくる答えは庶民よりで、非常に驚いたものでした。もう60近い年齢の人だったけど、とにかくおしゃれな人だったなあ。

メリル・ストリープは、これくらいの年齢が一番違和感なく見られますね(マンマ・ミーアと比べると逆に凄く若く見える)。
「みんながあこがれる仕事なのよ」
と、主人公を見ないで言い切る様は、今まで確固たる発言しかしてこなかった彼女の、唯一の、何の根拠もない発言でしたが。

アン・ハサウェイも可愛かったですねえ。あれで太ってるとか言われたら、お前、こっちはどうすりゃいいのだ。


『カーズ』
ディズニーアニメ。
一流のレーサーであるが、態度がでかい(見もふたもない)主人公が、かけがえのない仲間や、友人たちを通して、真のチャンピオンを目指す物語です。
話としても、凄くわかりやすくてシンプルにまとまっていて面白かったです。
DVDを再生したら、勝手に吹き替えが流れてしまい、なんとなくそのまま見続けたんですが、その後、字幕版を見てうっさんくさいイングリッシュと、うっさんくさいオーバーリアクションを見て、やはりこれは字幕で見た方がいいと思いました。
「Yeah!」とか「OH!」とか「Woo!」とか、日本語ではありえない言葉遣いをしている時には、ちゃんと画面の上で登場人物たちが、日本人は絶対にしないリアクションと、顔芸(苦笑)を見せてくれますし。

全編出てくるのは車(擬人化………じゃないしな)なのですが、それでも個性が出ていてカッコいいものはカッコいい。
過去の栄光を捨てて隠遁している、伝説のレーサードック・ハドソンは超萌えた。(結局そこか)
事故を起こして帰ってくるも、もう新人に居場所を取られて自分の席はなく、突然現れた新人レーサーである主人公に辛く当たるも、最後は協力してくれるという、べったべたなキャラなんですが、その枯れるに枯れられない態度がまたいい!(笑)
チャンピオンとして尊敬されているキングが、最後ハドソン博物館に着たり(車なのに奥さんいるんだぜ………)とか、ああー扱いが良かったードックは………。
他の登場人物たちも凄く魅力的でした。
イタリアかぶれのタイヤ屋が、最後、本当にミハエル・シューマッハが着てくれたとき、無言で気絶するとか、サビだらけの主人公の親友が約束を守ってもらってヘリに乗って大喜びとか。
子供向けとしても見られますし、大人が見ても十分楽しめると思います。
笑いの要素も、あまり下品な感じじゃありませんしね。
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