「こんなに世界は美しいのに………。こんなに世界は輝いているのに………」
と、ナウシカが思わずつぶやいてしまいそうなほどに、いいお天気が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は、本間さん宅で『奈落の城』をプレイさせていただいておりました。
実際、私は買ってないんですが、見させていただけるとのことで喜び勇んで参加。
全体的な感想としては、前作よりもよりいっそう、推理要素が薄い作品です。
推理というよりは、パズル要素が強く、たとえ推理を要する場面があったとしても、今考えなきゃいけないのってそれ? という進行側の精神面と、プレイヤー側の精神面の齟齬があちらこちらに見られます。
例えば、普通推理モノって、
Aが死ぬ→その犯人を捜すために、アリバイを確認したり、動機を暴いたりする→犯人がわかる、もしくはまた事件が起こる
みたいな流れがあると思うんですが、このゲームそんな流れぶっちぎりなので、中盤まで自分が何を求めて城内をさ迷っているのかよくわかりません。
大体、バッドEDに行かないために必要なものって、大体何処かの部屋に転がっている物品からフラグが立ったり、イベントが開始されたりするので、「事件からの推理」という流れはとりあえず置いておいて、この日までにコレを聞いておかなきゃ駄目(今わかっている事件と関係ない)とか、この日までにコレを見つけておかなきゃ駄目(やっぱり今わかっている事件に関係ない)とか、事件とは関係のない行動を取るのが必然とされている時点で、推理ゲームっていうのかな、と根本的なところがひっかかります。
推理ゲームというよりは、ADVゲームですね。
どこそこの部屋でサブマシンガンをゲットすれば、ドラゴンが倒せるぜとか、そういうバイオハザード系です。推理関係ない。
これも、何か事件が起こり、その捜査の途中で偶然見つけてそれが大事だと気づくとかそんなのならいいんですが、そういう流れもないので、話の聞き込みよりも、城内の家捜しという泥棒家業と必要とされるゲームなのです。
でも思い返してみれば、『雨格子の館』だって、人が死んでるのに、屋敷内の展示物を隠すという作業が求められましたから、このシリーズの必然ったらそうなのかもしれませんね。
極論ですが、このゲーム随分初期の段階で、推理そのものというか、動機とか、「この人がこういう理由でこうしたんじゃないの」「この人犯人じゃないの」「この事件ってこういうあらましだよねきっと」とか、その手の「筋」としての概要は大体わかるんじゃないかと思います。少なくとも我々はプレイしていて想像していたことは、大体想像通りでした。
二つのルートのEDを見ましたが、それによって別にびっくりするほど明らかな真相があばかれたわけでもありませんし。一つ目のルート内でわかったことを、あらためて別のルートで説明してくれたよね、くらいな。
物語の進み具合や、被害者は違っても、大本が違わないので、特別感慨も薄くなるんですよね。
推理一本に絞るのであれば、このゲーム実際かなりの苦行だと思います。
このゲームに必要なのは、推理力ではなく、忍耐力と三半規管の丈夫さだと信じて疑いません。
これがもう、3D画面で酔うんだ。
しかも、よりによって移動画面での操作性が最悪なので、主人公がこちらの思いもよらぬ場所へ移動してしまうこともしばしば。
意味のないところで画面が読み込まれたり、階段を登ったとたん画面切り替えで扉があったり(階段の前に現れた部屋の扉ではなく、階段を登りきってその階段を出るための扉)して、そのへんの視点や移動は非常に不親切です。
というか、あまり親切にしてやろうという気もなさそうです。このゲーム。
大体、物語の要である「時計」なんて、謎じゃなく、その操作方法が一番わかりません。
問題は謎じゃないんだぜ。我々は攻略サイト様に頼りきっていたので、その「謎」はわかっても、どうやって時計の針を動かすのか根本的なことが全くわからないで困惑することしばし。
なんなのだろう、この不親切さは。
作った人は、プレイヤーの忍耐を試したいSか、こんなゲーム作って喜んじゃうMか両極端だったんだと思います。
推理ゲームとして、万人にはとてもじゃないけれどお勧めできません。
推理の限界に挑戦というよりは、プレイヤーの地道な忍耐に挑戦、のほうが正しいのでは。
個人的には、半年くらい後に完璧なフローチャートが出きてからプレイするほうが精神面での安定は得られるのではないかと思います。
8時間ぐらいぶっ通しでプレイした後、我々は死んだように眠った………。
キャラクターの個性に関しては、まだ何ともいえませんが、『雨格子の館』のほうがキャラ立ちしていると思いました。
以下、ゲームネタバレ含みますので、自己責任において閲覧ください。
2009年3月追記。
クリア後の感想はコチラから。
と、ナウシカが思わずつぶやいてしまいそうなほどに、いいお天気が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は、本間さん宅で『奈落の城』をプレイさせていただいておりました。
実際、私は買ってないんですが、見させていただけるとのことで喜び勇んで参加。
全体的な感想としては、前作よりもよりいっそう、推理要素が薄い作品です。
推理というよりは、パズル要素が強く、たとえ推理を要する場面があったとしても、今考えなきゃいけないのってそれ? という進行側の精神面と、プレイヤー側の精神面の齟齬があちらこちらに見られます。
例えば、普通推理モノって、
Aが死ぬ→その犯人を捜すために、アリバイを確認したり、動機を暴いたりする→犯人がわかる、もしくはまた事件が起こる
みたいな流れがあると思うんですが、このゲームそんな流れぶっちぎりなので、中盤まで自分が何を求めて城内をさ迷っているのかよくわかりません。
大体、バッドEDに行かないために必要なものって、大体何処かの部屋に転がっている物品からフラグが立ったり、イベントが開始されたりするので、「事件からの推理」という流れはとりあえず置いておいて、この日までにコレを聞いておかなきゃ駄目(今わかっている事件と関係ない)とか、この日までにコレを見つけておかなきゃ駄目(やっぱり今わかっている事件に関係ない)とか、事件とは関係のない行動を取るのが必然とされている時点で、推理ゲームっていうのかな、と根本的なところがひっかかります。
推理ゲームというよりは、ADVゲームですね。
どこそこの部屋でサブマシンガンをゲットすれば、ドラゴンが倒せるぜとか、そういうバイオハザード系です。推理関係ない。
これも、何か事件が起こり、その捜査の途中で偶然見つけてそれが大事だと気づくとかそんなのならいいんですが、そういう流れもないので、話の聞き込みよりも、城内の家捜しという泥棒家業と必要とされるゲームなのです。
でも思い返してみれば、『雨格子の館』だって、人が死んでるのに、屋敷内の展示物を隠すという作業が求められましたから、このシリーズの必然ったらそうなのかもしれませんね。
極論ですが、このゲーム随分初期の段階で、推理そのものというか、動機とか、「この人がこういう理由でこうしたんじゃないの」「この人犯人じゃないの」「この事件ってこういうあらましだよねきっと」とか、その手の「筋」としての概要は大体わかるんじゃないかと思います。少なくとも我々はプレイしていて想像していたことは、大体想像通りでした。
二つのルートのEDを見ましたが、それによって別にびっくりするほど明らかな真相があばかれたわけでもありませんし。一つ目のルート内でわかったことを、あらためて別のルートで説明してくれたよね、くらいな。
物語の進み具合や、被害者は違っても、大本が違わないので、特別感慨も薄くなるんですよね。
推理一本に絞るのであれば、このゲーム実際かなりの苦行だと思います。
このゲームに必要なのは、推理力ではなく、忍耐力と三半規管の丈夫さだと信じて疑いません。
これがもう、3D画面で酔うんだ。
しかも、よりによって移動画面での操作性が最悪なので、主人公がこちらの思いもよらぬ場所へ移動してしまうこともしばしば。
意味のないところで画面が読み込まれたり、階段を登ったとたん画面切り替えで扉があったり(階段の前に現れた部屋の扉ではなく、階段を登りきってその階段を出るための扉)して、そのへんの視点や移動は非常に不親切です。
というか、あまり親切にしてやろうという気もなさそうです。このゲーム。
大体、物語の要である「時計」なんて、謎じゃなく、その操作方法が一番わかりません。
問題は謎じゃないんだぜ。我々は攻略サイト様に頼りきっていたので、その「謎」はわかっても、どうやって時計の針を動かすのか根本的なことが全くわからないで困惑することしばし。
なんなのだろう、この不親切さは。
作った人は、プレイヤーの忍耐を試したいSか、こんなゲーム作って喜んじゃうMか両極端だったんだと思います。
推理ゲームとして、万人にはとてもじゃないけれどお勧めできません。
推理の限界に挑戦というよりは、プレイヤーの地道な忍耐に挑戦、のほうが正しいのでは。
個人的には、半年くらい後に完璧なフローチャートが出きてからプレイするほうが精神面での安定は得られるのではないかと思います。
8時間ぐらいぶっ通しでプレイした後、我々は死んだように眠った………。
キャラクターの個性に関しては、まだ何ともいえませんが、『雨格子の館』のほうがキャラ立ちしていると思いました。
以下、ゲームネタバレ含みますので、自己責任において閲覧ください。
2009年3月追記。
クリア後の感想はコチラから。
+ + + + + + + + + +
『奈落の城』ネタバレ雑感。
反転もしますが、過剰な配慮はしませんので、ご注意ください。
あまりに何をやっていいのかわからないので、早々に攻略サイトのお世話になることに。難易度の高さに、攻略サイト様もまとまっておらず、「攻略サイトを見てもここまで面倒ならやめる」というご意見もちらほら。
本間さんがパソコンで情報を調べ、私と岸谷さんが操作することに。
本間さんは攻略Wikiを見ていた時間のほうが長かった。
初っ端で3つのルート。
続いて2つのルート。
その後個別ルートがまた三つも控えていると知り、愕然とする我ら。
そんなにやってられっか。
ヴィンスルート、三笠ルートをクリアした結果、わからないことは多々あれど、謎って言う謎は別になかったねという結論に至る。
キャラクター雑感。
和
一文字で書くとおかしいが、相変わらず奴の部屋は和室と称されるのでやはりおかしい。
前作であまりに性格が評判悪かったせいか、今回、霞のように影が薄い。個性、ほぼ消えた。
プレイヤーキャラクターとして色々動いてくれるのだが、結局最初から最後まで奴は、何のためにいたのだろうかと思うことしばし。
日織
物語序盤で失踪してしまうが、申し訳ないが、そんなの誰も信じてない。
少なくとも、本間さん、岸谷さん、私は、胸を張ってハユツクだよねこいつと信じて疑わず、そして事実その通りだった。というか、それ以上考えられない。メーカーも別にそれを隠そうとしている気もなさそうだ。
だって、大体ハユツクの姿をしていても、和を猫かわいがりする様子は相変わらず。死体を発見して倒れそうになる和を後ろから支えたり、突如部屋に訪れて、「お前のオーラは陽だまりの色」みたいなことを口走る男が日織じゃなくて一体誰だというのだ。逆に教えて欲しい。
ある意味この物語における元凶。最初から最後まで何がしたいのかわけがわからない。
グラフィックにおいて、後ろ髪が以上に伸びたように見えるのは気のせいだろうか。前作よりも二枚目度がかなり下がったので、その辺は好感触。
アル
今のところ個性が薄すぎて評価のしようがない。
あまりに縦長に延びた立ち絵が笑えるくらいだろうか。
多分、アルルートに入るともっと語られる何かがあるのだろうが、そこまでいかなかったし。
少なくとも初めの方に選べるルートでは、こいつが事件に関わっていることなど丸わかりなので、「そういう立場なんだな」くらいの人間。
執事
どのルートを通っても完璧に黒幕であり、それはゆるぎないものであるようだ。特別どうという個性の持ち主ではないが、その印象は三笠ルートのラストでぶっ飛んだ。
奴が犯人であったことなどどうでもいい(というかそれ以外にない)し、突如性格が豹変して、乱暴な態度を取るのも別にお約束だからそれもいいのだが、それにしたって、俺の正体はあくまだと言い出してくるとは思わなかった。
我々、奴がそんなところを言い出した時点で、驚愕ではなく爆笑してしまった。
その手の会話が始まった時点で、好意的に、アルの父親の日記から、亡き弟みたいな話が出てきたからその弟なのかとあえて深読みしてもみたのだが、それは、奴が自分の正体を問うてきたときの選択肢(五十音から文字を選ぶ)に、カタカナがない時点で諦めざるをえなくなった。
その結果、答えが「あくま」である。
これを笑わずして、一体何を笑えというのか。漢字ですらないのがさらにおかしい。
千絵子
メイドの一人。あまりに完璧なオタクなので、我々は笑いすら起こらなかった。個性があるようでない。
そして途中参加のすてっちさんは、一発で説明書の名前は千恵子になっていることに気づく。さすがだ。
ネリー
カタコトで日本語をしゃべるメイド。会う人会う人、「Nelii!」(つづりは適当)だとか突如英単語で呼びかけてくるので、鬱陶しくてたまらない。ゲームの中である種の事件発端の原因を担っているといえばそうなのだが、果たしてそれも真実なのかがよくわからない。どの場面でも基本的に怪しい行動、怪しい場所にいるのはどういうことなのだろう。実際まだまだ何か隠しているのかもしれないがよくわからない。
ザック
ネリーにくびったけの青年。粗暴なようで、立場としては明らかにツッコミ。前作で言うと椿君ポジションだ。ちなみに今回の那須さんポジションはヴィンス教授だと信じている。
あまりといえばあまりに事件に絡んでこない、いや普通は事件に関わっているのは犯人と被害者なので、関わっていない人間がいて当たり前なのだが、それにしたって絡んでこないので、奴の光り輝く個性がなんであるか全くわからない。
我々の同意見としては、笑った顔が恐ろしく可愛くないくらいだった。
クレア
アルの主治医。白衣を着た後姿の首と頭の関係がおかしい。というか今回立ち絵がどれも微妙。誰も彼もが変な具合に手足が曲がっている。
ヴィンスルートではあからさまに怪しく失踪し、隠し部屋が見つけられなければ死亡というポジションなのだが、遅い、遅すぎる。
それまで全く事件が起こらず、主人公は延々、ワインがこぼれただの、こぼれてないのだのを聞きまわらなければならないのだ。
その前にジョージも一応死んでいる(仮)んだけど、主人公がそれに対して何ら調査をしようともしないので、事実上、犯罪の調査らしい調査、「何故クレアは誰にもすれ違うことなく忽然と姿を消したのか」は、これが初めてになると言っても過言ではない。
わりとあからさまに行動が怪しい(死体にいち早く近づきたかったり、普段は信心深くもないのに、わざわざ主人公を誘って礼拝に行ったり)ので、わかりやすいといえばわかりやすい。
ヴィンス
オカルトかぶれの教授。このルートを一番に通ったせいか、思い入れが深いというか、一番常識人といえば常識人だった。常にゆるぎない精神―幽霊事件に対する立ち位置の明確さが、あまりに可愛いので、我々の中では結構普通にアイドルだった。笑い顔も可愛い。
捜査に関しても、何気に役立つ情報を教えてくれたり、明らかに公平な視点で物事を判断してくれるので、どのルートを通っても安心できるキャラクターだった。
そして、どんな事件が起きようが、奴の突っ込みは常に超常現象視点。
ザックのツッコミなど屁でもない。
三笠
横顔のモミアゲは別に突っ込みどころでもなんでもない。
奴が「名探偵になれない」と言った時点で、「あ、警察関係者」とわかり、それが元刑事だとわかった時点で「あ、じゃあ今現在もう探偵なんだ」と、速攻でわかった。だからなんだというわけではないが。
推理の主導権を握っているようで、全く握っていない。大体こいつはこいつで、今現在脳内で何の事件を追いかけているのかもわからないのだ。いや、事件を追いかけているというよりは、超常現象を追いかけているのかもしれないが、本当に奴の脳内の現在進行形状態は全くつかめない。
それなのに、主人公に推理の無茶振り、なんで今それを聞いてくるんですか現象が突如として起こるので、こちらとしてはいついかなるときにも、何でも答えられる状態になっておかねばならないので、難易度としては高い。
ルート途中で、捕らえられ、縄にまかれ、酸をあびせかけられそうになり、かつ斧が落ちてきそうという、どういうプレイだという状態に陥る。
これはあれだろうか、三笠はお色気担当ということなのだろうか。
ちなみに、公式情報では26歳。説明書では36歳という誤植の恩恵にあやかっているキャラクター。
外見は36でもおかしくないが、性格としてはあれが36歳だと厳しい感じで、どちらが本当なのか予想がつかない。
ジョージ
前作で言う斑井ポジションなのだろうか。序盤で退場してしまう(今のところ)ので判断のしようがない。
ハユツク
唐突に現れる怪しい霊媒師。深々と洋服をかぶり、サンタのような髭に長い髪の毛。
日織だろと二秒で看破できる。
そして、やはりその通りだった。
怪しいかと問われると、そうね、事件以外の行動が怪しいかもねと答えるしかないキャラクター。
こいつが一連の事件に噛んでいると想像できることはあっても、こいつが根深いところに噛んでいると思う人は誰もいまい。
そんな感じだ。
前作は、誰もそれなりに可愛くて、どうでもいい話題をふるのもとても楽しかったのだが、今回に関してだけ言えば、わりとどのキャラクターもどうでもいい感じだ。
話せる回数は多くなったが、それほど話しかけたくもないというか。
逆にそういう楽しみ方をメーカーがさせたくないのかもしれない。
このゲームにおける行動力ゲージは、会話ではなく結局、城内の家捜しに回せということなのだろう。実際会話より、移動するときのゲージの減りの方が大きいことからしても、それはうかがえる。
ヴィンスルート、三笠ルートをクリアした今でも、わからない謎はわからないが、事件の概要そのものはもう把握できた感じ。
ただその後のルートを通っても自分が調べたいと思う謎を調べられない以上、どうしても推理としての盛り上がりにはかけるような気がする。
変な言い方だが、ゲームをしないで、一旦中止した後、その場にいる人間たちであれやこれや犯人や動機について話し合うのが一番楽しかった。
特定の物品を探しださないことはどうにもならないという設定は、せめて、捜査に関係性のある場所や、調べる必然性のある場所においておいてほしい。
色々な意味で、推理ゲームとしての難易度を履き違えているようなゲームだった。
反転もしますが、過剰な配慮はしませんので、ご注意ください。
あまりに何をやっていいのかわからないので、早々に攻略サイトのお世話になることに。難易度の高さに、攻略サイト様もまとまっておらず、「攻略サイトを見てもここまで面倒ならやめる」というご意見もちらほら。
本間さんがパソコンで情報を調べ、私と岸谷さんが操作することに。
本間さんは攻略Wikiを見ていた時間のほうが長かった。
初っ端で3つのルート。
続いて2つのルート。
その後個別ルートがまた三つも控えていると知り、愕然とする我ら。
そんなにやってられっか。
ヴィンスルート、三笠ルートをクリアした結果、わからないことは多々あれど、謎って言う謎は別になかったねという結論に至る。
キャラクター雑感。
和
一文字で書くとおかしいが、相変わらず奴の部屋は和室と称されるのでやはりおかしい。
前作であまりに性格が評判悪かったせいか、今回、霞のように影が薄い。個性、ほぼ消えた。
プレイヤーキャラクターとして色々動いてくれるのだが、結局最初から最後まで奴は、何のためにいたのだろうかと思うことしばし。
日織
物語序盤で失踪してしまうが、申し訳ないが、そんなの誰も信じてない。
少なくとも、本間さん、岸谷さん、私は、胸を張ってハユツクだよねこいつと信じて疑わず、そして事実その通りだった。というか、それ以上考えられない。メーカーも別にそれを隠そうとしている気もなさそうだ。
だって、大体ハユツクの姿をしていても、和を猫かわいがりする様子は相変わらず。死体を発見して倒れそうになる和を後ろから支えたり、突如部屋に訪れて、「お前のオーラは陽だまりの色」みたいなことを口走る男が日織じゃなくて一体誰だというのだ。逆に教えて欲しい。
ある意味この物語における元凶。最初から最後まで何がしたいのかわけがわからない。
グラフィックにおいて、後ろ髪が以上に伸びたように見えるのは気のせいだろうか。前作よりも二枚目度がかなり下がったので、その辺は好感触。
アル
今のところ個性が薄すぎて評価のしようがない。
あまりに縦長に延びた立ち絵が笑えるくらいだろうか。
多分、アルルートに入るともっと語られる何かがあるのだろうが、そこまでいかなかったし。
少なくとも初めの方に選べるルートでは、こいつが事件に関わっていることなど丸わかりなので、「そういう立場なんだな」くらいの人間。
執事
どのルートを通っても完璧に黒幕であり、それはゆるぎないものであるようだ。特別どうという個性の持ち主ではないが、その印象は三笠ルートのラストでぶっ飛んだ。
奴が犯人であったことなどどうでもいい(というかそれ以外にない)し、突如性格が豹変して、乱暴な態度を取るのも別にお約束だからそれもいいのだが、それにしたって、俺の正体はあくまだと言い出してくるとは思わなかった。
我々、奴がそんなところを言い出した時点で、驚愕ではなく爆笑してしまった。
その手の会話が始まった時点で、好意的に、アルの父親の日記から、亡き弟みたいな話が出てきたからその弟なのかとあえて深読みしてもみたのだが、それは、奴が自分の正体を問うてきたときの選択肢(五十音から文字を選ぶ)に、カタカナがない時点で諦めざるをえなくなった。
その結果、答えが「あくま」である。
これを笑わずして、一体何を笑えというのか。漢字ですらないのがさらにおかしい。
千絵子
メイドの一人。あまりに完璧なオタクなので、我々は笑いすら起こらなかった。個性があるようでない。
そして途中参加のすてっちさんは、一発で説明書の名前は千恵子になっていることに気づく。さすがだ。
ネリー
カタコトで日本語をしゃべるメイド。会う人会う人、「Nelii!」(つづりは適当)だとか突如英単語で呼びかけてくるので、鬱陶しくてたまらない。ゲームの中である種の事件発端の原因を担っているといえばそうなのだが、果たしてそれも真実なのかがよくわからない。どの場面でも基本的に怪しい行動、怪しい場所にいるのはどういうことなのだろう。実際まだまだ何か隠しているのかもしれないがよくわからない。
ザック
ネリーにくびったけの青年。粗暴なようで、立場としては明らかにツッコミ。前作で言うと椿君ポジションだ。ちなみに今回の那須さんポジションはヴィンス教授だと信じている。
あまりといえばあまりに事件に絡んでこない、いや普通は事件に関わっているのは犯人と被害者なので、関わっていない人間がいて当たり前なのだが、それにしたって絡んでこないので、奴の光り輝く個性がなんであるか全くわからない。
我々の同意見としては、笑った顔が恐ろしく可愛くないくらいだった。
クレア
アルの主治医。白衣を着た後姿の首と頭の関係がおかしい。というか今回立ち絵がどれも微妙。誰も彼もが変な具合に手足が曲がっている。
ヴィンスルートではあからさまに怪しく失踪し、隠し部屋が見つけられなければ死亡というポジションなのだが、遅い、遅すぎる。
それまで全く事件が起こらず、主人公は延々、ワインがこぼれただの、こぼれてないのだのを聞きまわらなければならないのだ。
その前にジョージも一応死んでいる(仮)んだけど、主人公がそれに対して何ら調査をしようともしないので、事実上、犯罪の調査らしい調査、「何故クレアは誰にもすれ違うことなく忽然と姿を消したのか」は、これが初めてになると言っても過言ではない。
わりとあからさまに行動が怪しい(死体にいち早く近づきたかったり、普段は信心深くもないのに、わざわざ主人公を誘って礼拝に行ったり)ので、わかりやすいといえばわかりやすい。
ヴィンス
オカルトかぶれの教授。このルートを一番に通ったせいか、思い入れが深いというか、一番常識人といえば常識人だった。常にゆるぎない精神―幽霊事件に対する立ち位置の明確さが、あまりに可愛いので、我々の中では結構普通にアイドルだった。笑い顔も可愛い。
捜査に関しても、何気に役立つ情報を教えてくれたり、明らかに公平な視点で物事を判断してくれるので、どのルートを通っても安心できるキャラクターだった。
そして、どんな事件が起きようが、奴の突っ込みは常に超常現象視点。
ザックのツッコミなど屁でもない。
三笠
横顔のモミアゲは別に突っ込みどころでもなんでもない。
奴が「名探偵になれない」と言った時点で、「あ、警察関係者」とわかり、それが元刑事だとわかった時点で「あ、じゃあ今現在もう探偵なんだ」と、速攻でわかった。だからなんだというわけではないが。
推理の主導権を握っているようで、全く握っていない。大体こいつはこいつで、今現在脳内で何の事件を追いかけているのかもわからないのだ。いや、事件を追いかけているというよりは、超常現象を追いかけているのかもしれないが、本当に奴の脳内の現在進行形状態は全くつかめない。
それなのに、主人公に推理の無茶振り、なんで今それを聞いてくるんですか現象が突如として起こるので、こちらとしてはいついかなるときにも、何でも答えられる状態になっておかねばならないので、難易度としては高い。
ルート途中で、捕らえられ、縄にまかれ、酸をあびせかけられそうになり、かつ斧が落ちてきそうという、どういうプレイだという状態に陥る。
これはあれだろうか、三笠はお色気担当ということなのだろうか。
ちなみに、公式情報では26歳。説明書では36歳という誤植の恩恵にあやかっているキャラクター。
外見は36でもおかしくないが、性格としてはあれが36歳だと厳しい感じで、どちらが本当なのか予想がつかない。
ジョージ
前作で言う斑井ポジションなのだろうか。序盤で退場してしまう(今のところ)ので判断のしようがない。
ハユツク
唐突に現れる怪しい霊媒師。深々と洋服をかぶり、サンタのような髭に長い髪の毛。
日織だろと二秒で看破できる。
そして、やはりその通りだった。
怪しいかと問われると、そうね、事件以外の行動が怪しいかもねと答えるしかないキャラクター。
こいつが一連の事件に噛んでいると想像できることはあっても、こいつが根深いところに噛んでいると思う人は誰もいまい。
そんな感じだ。
前作は、誰もそれなりに可愛くて、どうでもいい話題をふるのもとても楽しかったのだが、今回に関してだけ言えば、わりとどのキャラクターもどうでもいい感じだ。
話せる回数は多くなったが、それほど話しかけたくもないというか。
逆にそういう楽しみ方をメーカーがさせたくないのかもしれない。
このゲームにおける行動力ゲージは、会話ではなく結局、城内の家捜しに回せということなのだろう。実際会話より、移動するときのゲージの減りの方が大きいことからしても、それはうかがえる。
ヴィンスルート、三笠ルートをクリアした今でも、わからない謎はわからないが、事件の概要そのものはもう把握できた感じ。
ただその後のルートを通っても自分が調べたいと思う謎を調べられない以上、どうしても推理としての盛り上がりにはかけるような気がする。
変な言い方だが、ゲームをしないで、一旦中止した後、その場にいる人間たちであれやこれや犯人や動機について話し合うのが一番楽しかった。
特定の物品を探しださないことはどうにもならないという設定は、せめて、捜査に関係性のある場所や、調べる必然性のある場所においておいてほしい。
色々な意味で、推理ゲームとしての難易度を履き違えているようなゲームだった。
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