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日々のつれづれ。ネタバレに過剰な配慮はしておりません。
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以下仕事の話になりますので、苦手な方はご遠慮ください。

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35歳で約260万円「生活できない」 介護職員署名に160万人集まる

今更なんだ、やっとかというのが本音でしょうか。こういう取り組みやってるのを、もっと早くに知っていたら、情報開示できたのになあ。ネットの末端といえど、紹介できたのに。

極端な話、値段の問題ではないのです。
実際、260万もらっていればいいじゃない、というご意見もあるかもしれません。でもそれは、現場としての額にそぐわないということなのです。
これは、どんな仕事についていらっしゃる方も、同じように主張していいことなのだと思います。

私はヘルパー2級も(これは修了証書なので、厳密な資格ではない)介護福祉士も持っていますが、それだって年収的には変わりません。
現在の勤め先は病院ですが、看護師さんに「看護師免許取れば」と言われるのも日常茶飯事です。
ごく普通の会社にお勤めされている方と、男性でも女性でも比べても致し方ないくらいの低賃金なのです。介護は。
全く同じ仕事をしていても、看護師さんとの給料とは雲泥の差があります。
もう既に十年くらい過去の話になりますが、特別養護老人ホームに勤めていたときは、夜勤手当含めて手取り15万円とかで働いてました。年収にすると、200万円に満たないわけです。夜勤手当入れなかったら、どれだけの額だと思ってるんですか。基本給12万とかでした。

給料が少ないということは、それだけ、その仕事が必要とされていない、ということです。わかりやすく判断するのであれば。

ですが、現実的に今介護は必要なのです。
それも、恒久的に。半永久的に必要な職業なのです。
それを、上の人間はわかっていない。
だから、一連の介護政策に腹が立つのです。
このような問題が先送りにされている。もしくは、実態は把握していないなどと発言できる時点で、介護のことは何もわかっていないのだと我々現場の人間はみなします。

私は十年来介護の仕事についていますが、常に現場は懸命でした。
少ない給料でも、皆必死でした。
残業して、きつい、きたない仕事だとわかっていても、誰しも真面目に働いていました。そういう人たちだからこそ、そういう人たちを大切にして欲しいと思うのは、社会人としてわがままでしょうか。
見合った給料を求めるのは、介護を行う人間として、してはいけないことなのでしょうか。善意だけで自分の人生を介護に費やせというのは、無茶な話です。
介護を行う人間にも家庭があります。守るべき家族があれば、実際介護を必要とする親もいます。
それを、この給料で養い、かつ現場で酷使される。
これでは、とても生きていけません。
介護職の離職率があまりに高いのを、何故そのまま放置しておいたのか。
現実として、精神的に病んで退職する人間がどれだけ多いのかそれも把握していただきたい。
病みつかれて辞めていった人たちも、それも懸命だったからです。
一人で抱え込んで、それでも、明確な見返りがない。
そんな仕事を続けられるほど、自分を捨てることは出来ません。

介護は基本的に報われぬ仕事です。
感謝されることはまずないし、家族にも利用者さんにも、基本的には理解されません。やってもらって当たり前、というスタンスの人に、こちらが善意をつくしても、それは評価されません。
実際こちらの行動そのものを、理解するという能力すら欠如した人間の介護を行うのが介護職です。
会話が通じず、口を開けば暴言で、暴力が飛んでくるのも毎日の仕事として、受け止めなければならない仕事の辛さを、上の人は本当にわかっていない。

私は自分でこの仕事を選んだ以上、仕事に関して泣き言を言いたくもありませんし、「つらい」とかそんな言葉もあまり言いたくありません。自分だけではないということも知っていますし、言ったところでどうにもならないという現実も知っているからです。

ですが、正当な評価をされないのは、やはりとても辛いことです。
金銭と言うわかりやすい部分で圧倒的な差別を受け、それでも働いている人に対し、何ら策を講じないのであれば、将来、介護は誰が行うのでしょう。
身内の方でしょうか。
身内の方が倒れたらその身内。その身内の方が倒れたそのまた身内が。
これでは、永遠に谷底から浮かび上がってくることは出来ません。

きちんとした介護としての資格、介護福祉士を持っていても、給料の額は殆ど変わりません。持っていない方と同じです。
私は現在の病院のほか、老人保健施設にも、特別養護老人ホームにも、有料老人ホームにも、デイサービスにも努めたことがありますが、どの給料も低い以外形容のできない額でした。多少の差はあれど、それは経営母体の差にしか過ぎません。

いい機会だ、というわけではありませんが、本当に少しでもいいので、実態を理解していただきたいと、切に願います。
この不景気な状況で、雇用してもらえるだけでもありがたいと思え、というご意見もあるかもしれませんが、介護される方も人間であれば、介護する側も同じ人間です。
金がなくては、生きていけません。
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