『タロットカード殺人事件』
あまりのつまらなさにどうにかなってしまうかと思いました。
こ、これだけつまらなかったのは『オーシャンズ13』以来だぜ!
いや、あの映画はまだ、カッコイイジョージ・クルーニーとか、マッド・デイモンとか、ブラッド・ピットとか、役者さん目当てなら我慢できたのかもしれませんが、このつまらなさ、半端じゃない。
脚本グダグダで、最初我慢すれば面白くなるのかと思いきや、あまりに話し運びがつまらない、ウディ・アレン(監督兼役者)ふんする手品師のしつっこい上に、面白くもなんともないジョークを聞かされ、問答無用で早送りしてしまいました。ただ、早送りしたところで、重要な情報があったわけもなく、結局この映画、コメディにしてはあまり笑えず、サスペンスにしてはちっとも怖くなく、ミステリーにしては推理もなにもないと言う、三重苦の上に成り立っている映画だと確信。
とにかく、主役のウディ・アレンのベタベタした会話はイライラするし、芋くさい主人公の一人である、女性サンドラ演じるスカーレット・ヨハンソンもとにかく、ダサい。魅力的なダサさではなく、ひたすらダサく、結局金持ちの男にほだされる、見ている側がちっとも愛されないダサさに、本気でげんなりした。
しかも、どうやってオチ(犯人云々ではない)をつけるのかと思いきや………。結局、あの秘書と記者はなんだったんだ。
私は、ウディ・アレンがどれだけ偉大な監督なのか、全く知りませんが(基本的に映画でもなんでも、創作物を監督で選んだことは一度もないし、これからもない)、この作品だけで判断するなら、しょーもないじじいだとしか言いようがありませんでした。
とにかく、笑える場面が一度もないって、本気で誰かヤメロと言ってくれる人がいなかったのかと、逆に心配になるくらいでした。
いやー酷かった………。こういうつまらなさは、デビルマンのように超絶な駄作を見るより、却って辛いかもしれません。
『イン・ハー・シューズ』
………微妙。
決してつまらないわけではないのですが、視点が散漫な感じがします。
詰め込みすぎというか。
こらえしょうがない、いわゆるアバズレ女で、難読症を持つ妹と、堅物で弁護士の姉。ある日、姉の住まいに妹が転がり込み、姉の恋人と関係を持ってしまい、二人は離れて互いの生活を歩み始める、みたいな感じで始まり、母親が実は●●だったとか、障害があったとか、妹はずっと離れていた祖母のところに行くと、祖母は祖母で過去に色々娘と確執があったり、妹は老人ホームで働き出して、難読症を受け止めてくれた大学教授に読み聞かせをしたり、父親は父親で色々すれ違いがあったり、と、誰もこの映画にはまともな設定の人物はいないのかと思ってしまいます。
何をもって「まとも」であるかは個人差がありますし、人生誰にだって謝りたいこと、それが過ちであると知っていることなら、山ほどあると思うんですが、とにかくそれがコレでもか! と出てくる割には、肝心の人物のつながり、つながりの中の感情が希薄な印象を受けます。
姉は妹を愛し、妹は姉を愛する。
亡き娘を母親は愛し、娘も母を愛しただろう。
孫は祖母を愛し、父親を愛し、婚約者を愛する。
それぞれの関係はわかるのですが、なんだろう、そこに至るまでの「感情」が描かれないので、なぜそうも姉は妹を愛するのか、母を愛するのは、という理屈抜きの感情を画面から察するのが難しいというか。
うーん、これは家族関係希薄というか、肉親に対してさほど特別な感情を持っていない私が見ても、何故ばかりが気になってしまって楽しめなかった、というだけなのかもしれません。
オシャレな会話とか、姉にアプローチしてくる会社の同僚のウィットにとんだ会話とか、色々細部は面白い部分はあるんですけどね。
感情移入するのは、現実に生きている姉なんですが、人物的に楽しいだろうなあ、というのは圧倒的に妹で、そこがちょっと残念だというか。姉もなんていうか、本当に味方になりたい、共感したいんですが、ちょっとなんていうかなあ、その感情はわかるんだけど、姉の物語のキモである、異性がこの女性にひかれる理由っていうのが、明らかに弱いというか。
ですが、私は基本的に常識の中で生きている、常識を良しとする人間なので、妹の盗癖だけで、私的に許せる範囲超えてます。自分の生活に入り込んできて、勝手に物をあさり、自分のルールを押し付け、仕事の邪魔までしてくる人間を、妹だからって許せるかあ!
別に、妹が難読症とかそんなこと、個人の評価としてどうでもいいんですよ。ただもう、妹の言動が駄目。これで許してくれとか、もうどのツラ下げて言っているのかと。
「もっと早くにおばあちゃんが出会う努力をしてくれれば、寂しくなかったのに」
って、お前、それが姉の幸せを奪った人間が言う台詞かよ!
結局妹って姉以上に、他人に幸せにしてもらいたい風がブンブンなので、それが一番見ていて辛いです。
実際、自分の弟がこういう奴だったらどうだろう、許せるかなあと思ってもみたのですが、そんな奴じゃないから好きなんじゃねえかという当たり前の結論に達しました。
題名どおり靴の種類がいろいろ出てきて、それは見ごたえがありました。おばあちゃんの服とかね。
「ジミー・チュウの靴が!」
とか絶叫する姉は可愛かったです。
あまりのつまらなさにどうにかなってしまうかと思いました。
こ、これだけつまらなかったのは『オーシャンズ13』以来だぜ!
いや、あの映画はまだ、カッコイイジョージ・クルーニーとか、マッド・デイモンとか、ブラッド・ピットとか、役者さん目当てなら我慢できたのかもしれませんが、このつまらなさ、半端じゃない。
脚本グダグダで、最初我慢すれば面白くなるのかと思いきや、あまりに話し運びがつまらない、ウディ・アレン(監督兼役者)ふんする手品師のしつっこい上に、面白くもなんともないジョークを聞かされ、問答無用で早送りしてしまいました。ただ、早送りしたところで、重要な情報があったわけもなく、結局この映画、コメディにしてはあまり笑えず、サスペンスにしてはちっとも怖くなく、ミステリーにしては推理もなにもないと言う、三重苦の上に成り立っている映画だと確信。
とにかく、主役のウディ・アレンのベタベタした会話はイライラするし、芋くさい主人公の一人である、女性サンドラ演じるスカーレット・ヨハンソンもとにかく、ダサい。魅力的なダサさではなく、ひたすらダサく、結局金持ちの男にほだされる、見ている側がちっとも愛されないダサさに、本気でげんなりした。
しかも、どうやってオチ(犯人云々ではない)をつけるのかと思いきや………。結局、あの秘書と記者はなんだったんだ。
私は、ウディ・アレンがどれだけ偉大な監督なのか、全く知りませんが(基本的に映画でもなんでも、創作物を監督で選んだことは一度もないし、これからもない)、この作品だけで判断するなら、しょーもないじじいだとしか言いようがありませんでした。
とにかく、笑える場面が一度もないって、本気で誰かヤメロと言ってくれる人がいなかったのかと、逆に心配になるくらいでした。
いやー酷かった………。こういうつまらなさは、デビルマンのように超絶な駄作を見るより、却って辛いかもしれません。
『イン・ハー・シューズ』
………微妙。
決してつまらないわけではないのですが、視点が散漫な感じがします。
詰め込みすぎというか。
こらえしょうがない、いわゆるアバズレ女で、難読症を持つ妹と、堅物で弁護士の姉。ある日、姉の住まいに妹が転がり込み、姉の恋人と関係を持ってしまい、二人は離れて互いの生活を歩み始める、みたいな感じで始まり、母親が実は●●だったとか、障害があったとか、妹はずっと離れていた祖母のところに行くと、祖母は祖母で過去に色々娘と確執があったり、妹は老人ホームで働き出して、難読症を受け止めてくれた大学教授に読み聞かせをしたり、父親は父親で色々すれ違いがあったり、と、誰もこの映画にはまともな設定の人物はいないのかと思ってしまいます。
何をもって「まとも」であるかは個人差がありますし、人生誰にだって謝りたいこと、それが過ちであると知っていることなら、山ほどあると思うんですが、とにかくそれがコレでもか! と出てくる割には、肝心の人物のつながり、つながりの中の感情が希薄な印象を受けます。
姉は妹を愛し、妹は姉を愛する。
亡き娘を母親は愛し、娘も母を愛しただろう。
孫は祖母を愛し、父親を愛し、婚約者を愛する。
それぞれの関係はわかるのですが、なんだろう、そこに至るまでの「感情」が描かれないので、なぜそうも姉は妹を愛するのか、母を愛するのは、という理屈抜きの感情を画面から察するのが難しいというか。
うーん、これは家族関係希薄というか、肉親に対してさほど特別な感情を持っていない私が見ても、何故ばかりが気になってしまって楽しめなかった、というだけなのかもしれません。
オシャレな会話とか、姉にアプローチしてくる会社の同僚のウィットにとんだ会話とか、色々細部は面白い部分はあるんですけどね。
感情移入するのは、現実に生きている姉なんですが、人物的に楽しいだろうなあ、というのは圧倒的に妹で、そこがちょっと残念だというか。姉もなんていうか、本当に味方になりたい、共感したいんですが、ちょっとなんていうかなあ、その感情はわかるんだけど、姉の物語のキモである、異性がこの女性にひかれる理由っていうのが、明らかに弱いというか。
ですが、私は基本的に常識の中で生きている、常識を良しとする人間なので、妹の盗癖だけで、私的に許せる範囲超えてます。自分の生活に入り込んできて、勝手に物をあさり、自分のルールを押し付け、仕事の邪魔までしてくる人間を、妹だからって許せるかあ!
別に、妹が難読症とかそんなこと、個人の評価としてどうでもいいんですよ。ただもう、妹の言動が駄目。これで許してくれとか、もうどのツラ下げて言っているのかと。
「もっと早くにおばあちゃんが出会う努力をしてくれれば、寂しくなかったのに」
って、お前、それが姉の幸せを奪った人間が言う台詞かよ!
結局妹って姉以上に、他人に幸せにしてもらいたい風がブンブンなので、それが一番見ていて辛いです。
実際、自分の弟がこういう奴だったらどうだろう、許せるかなあと思ってもみたのですが、そんな奴じゃないから好きなんじゃねえかという当たり前の結論に達しました。
題名どおり靴の種類がいろいろ出てきて、それは見ごたえがありました。おばあちゃんの服とかね。
「ジミー・チュウの靴が!」
とか絶叫する姉は可愛かったです。
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