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日々のつれづれ。ネタバレに過剰な配慮はしておりません。
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全員四男と五男に酷い目に遭わされればいいのに。
そんな感想の『銀と金』でした(おい)。
社会派サスペンスというか、ビジネスめいたものが多い福本伸行作品。
どちらかといえば、バイオレンスとビジネスという意味合いが強く、純粋な経済をとりあげた漫画、という感じではありません。多分、経済のイロハを知らなくても充分楽しめる感じ。
いやもう、本当に真っ暗なホテルの中での殺戮シーンは、お前が死ねよ! とか真剣に思ったよ家長! 何あの誰も救われないオチ!
そっち方面の話を面白いと思うか(賭け麻雀とか)、もっと金に特化した話を面白いと思うかは、好みが分かれるのではないかと思います。
私はバイオレンス描写が少ない話のほうが、物語としては楽しめました。
心理描写が多いし、ここぞという場面で、敵味方問わず決め台詞を連発してくるさまを見ると、ああ、福本作品だなあと思います。
麻雀や競馬などの博打が多く絡んでくるのは、やはり取り上げやすい題材だからなのでしょうか。
ただ、アカギや天などよりも逆にとっつきやすい雰囲気が漂うのは、基本的に、お前何考えてんだかわからんという主人公たちがいないからでしょう。
まあ、その意味不明さがカッコイイのが、何処かの鬼っ子イズムなんでしょうけど。

主人公は、運の強い森田鉄雄と、金の世界で頭脳を武器に生きてきた平井銀二の両巨頭。
しかも、森田が若輩者であるのはいいとして、銀二がじじいに近いのが、どれだけ狙ってるのかとコラ!(大喜び)
そりゃ借金背負ってる連中も、銀王様呼びするわ。
初めにシャワーシーンご開帳の後の「銀王様」が出たときは、ここは笑うところなのかと仰天したものですが、すべてが終わった後には、金のやりとりなして銀王様と呼びたいと思ったものです(怖い)。
基本的に銀さんは出来すぎの切れ者なので、立ち位置はアカギと一緒なのですが、アカギよりもより人間味が強く、わかりやすい冗談を言う辺りが好感触。
わかりづらい冗談とか、場がひいちゃう冗談とかじゃ駄目なんだ。それは天才によくありがちな、周囲どん引きパターンだから(苦笑)。
自分の弱さもわかった上で、あえて突き進める男。
そして一番の魅力は、人を使うのが上手いということでしょうか。
別に孤高の天才ばかりが、憧れじゃない。
こういう、是非自分を使ってくださいと頭を下げたくなる求心力が、銀さんの一番の魅力なんでしょうなあ。
実際、身内にはゲロ甘だぜ銀さん!
森田お姫様抱っこも凄いですが、やっぱり死ぬかもしれないってときに、思い出す顔が銀さんって、お前森田それもどうなの!
愛されてます、銀さん。
銀さんと森田は両思い(どうなのその表現)なんですが、そのヒエラルキーには、天と地ほどの差があると思いました。
まあ同じようにそれぞれ「憧れ」部分が強い、というのは外せないんでしょうが。

全く関係ない萌えの部分で言いますと、
「………そのうちな。今日はまだダメだ」
という台詞があるとします。これを銀さんが言っていても、全くおかしくありませんし、ごく普通の台詞なんですが、これが、
「………そのうちな。今日はまだダメ」
と、「だ」を一文字抜いただけで、ほら、大変身!(さあどこで言っているか、単行本をお持ちの方は探してみよう。笑)
これ、別に普段からそういう話し方をしていたら、別に萌えないんですが、普段は普通に男の話し方をしていて、唐突に「だ」とかが抜けると、非常に可愛い。
例えばこれも可愛い。
「それほど不利になったと、俺は思ってねえ」
「は………?」
ここまでは普通の一コマ。で、次が凄い。
「不利になってないんですか………?」
「なってない………」
と、ここでも伝家の宝刀一文字抜きが!(造語)
例えばここなら、
「なってないな」とか「なってねえ」ならわかるんですよ。前の台詞ともかねあいもあって。
でもいきなりそこで、妙に気安い口調になっちゃうのが、ちらりと見せた油断というか、子どもっぽい本質みたいで、非常に萌えるんですな。
言うまでもないですがこれは、大の大人が使ってるからもだえるのであって、幼年が使っていても私は萌えませんよ(力説)。
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