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日々のつれづれ。ネタバレに過剰な配慮はしておりません。
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『007/慰めの報酬』
根っからの日本人である私は、「ゼロゼロセブン大人一枚ください」と言い、売り場のお姉さんは、「ダブルオーセブン大人一枚ですね」と答え、地味に恥ずかしい鑑賞となりました。
17、18日が先行ロードショーだったので、混んでいると嫌だなあと思いつつ、レイトショーで見たんですが、バットマン・ダークナイトより空いてた。
だ、大丈夫なのかと不安になったんですが、内容としても、ごくごく普通でした。
ああああつまらないわけじゃないんだけどー特別面白くもないっつーか………。
ダニエル・クライヴがエロいのは、もう初めからわかりきっていることなので、それ以上のインパクトを求めたんですが、それは正直ありませんでした。

ダニエル・クライグは確かにエロくて、特にファッションセンスが凄く可愛いので、外見的には非常に見ごたえがあります。普通のスーツひとつとってもセンスがいいし、特に、ハイウェストで絞ったロングコートなんかは、若々しい印象が強くておしゃれでした。壮年の、胴体が寸胴になった人が着る、ストレートなロングコートもいいですが、若干若い(ボンドは別に青年じゃありませんが)人間が着る、ウェストを絞った格好は、それはそれでとてもおしゃれですし。

今回、割とボンドが何を追いかけているのか、具体的な敵が誰で、どういう悪いことをしているのか、がわかりづらいので、どうやって決着をつけるのか、と思っていたら、その部分が一番尻つぼみになった感じでした。
前作では、ル・シッフルという「いかにも悪役」との直接対決、という非常にわかりやすい見ごたえのある場面が、クライマックスでありましたが、今回はそれに値するものがありません。
敵がいかにもビジネス的な小悪党なのは、別に悪いことではないのです。私自身は小悪党大好きですし、やっている役者さんも、これがもう本当にいかにも、という感じのルックスで非常に上手です。外見的には問題なし。
ただ、小悪党には小悪党ならではの、なりふり構わない情けなさが絶対に必要だと思うのですが、今回それがないのです。
外見小悪党で、中身は凄腕の悪、というのであれば、その凄みが必要だと思うんですが、それもない。
なんていうか、どっちつかずの敵役がインパクトとして弱いんですよね。
ボンドは、ただのスパイではなく肉体派スパイなので、どうしてもアクションシーンが後半になれば目だってきてしまうのですが(個人的には諜報活動に従事しているときのほうが面白いんですけども)、それならそれで、あくまでボスとして、頭脳としての敵と、ボンドと直接対決する肉体派の部下、とかそういう役どころを持ってきておいてもよかったのではないかなあ、と思いました。

特に今回は、場面が二転三転するので、映画を見ていて「ここがクライマックスだ」と手に汗握る場面がぴんとこない、というのもあります。
あ、ここがクライマックスだったのか、と見終わった後に気づくというか。
終わりに際しては、特別締めが悪いというわけではないんですが、そこに行き着くまでが、後半になればなるほど、どうでもよくなっちゃうので、その辺が今回一番ピントが弱い感じでした。

精神的に、恋人の死を引きずったボンドが、どうやって立ち直っていくか、がキモなんでしょうけど、それならばそれで、今回のボンド・ガールはもう少し工夫が欲しかったなとも思いました。
同じ、復讐という感情を引きずる彼女なんですが、これなら別に、お色気的な女の人である必要がないというか。逆に、年端もいかない少女とかそんなんでいいんじゃないかな、と。あまりにたくましい女性だと、見ている側がどうしても、ボンド・ガール的な所作を期待したくなっちゃいますしね。

全体的な水準としては決して悪くないんですが、前作と比べたら圧倒的に前作のほうが面白かったです。
歴代のシリーズとしてお約束とかは、私は詳しくないのでよくわかりません。自己紹介とか、銃を構えて撃つシーンとかね。
カメラワークや、OPに若干の古臭さを感じさせるのは、わざとなのかなと思いますが、それも過去作品と比べられるだけの知識がないので、割愛。

ダニエル・クライグ自身は相変わらずかっこいいですし、前作から引き続いてマティスが出ているのも嬉しかったです。ああマティス………ジャンカルロ・ジャンニーニじゃねえかよ………。
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デヴィット・ストラザーン祭り。
………の、はずだったんですが、始まってみれば誰がストラザーンだかわからない始末。結局、消去法でこの人じゃないか、と思った人がそうでした。これは役者さんの妙というよりは、単に、このころ奴はまだ若かったというだけの話なのかもしれませんが。でも、1992年の作品ですからそれほど昔というわけでもないのか………。いや、そんなことない二十年前なら十分昔だ。
地味だ地味だといわれているらしく、派手な銃撃戦があるわけでもないですし、コンピューターが古臭いとか、時代を感じるものもありますが、個人的には十分楽しめました。その地味さを楽しむ作品といいましょうか。
主人公たちも取り立てておしゃれな会話をするわけではないですが、むさい男たちばかりが集まって、普通にしているであろうリアルな会話のセンスは中々上手でした。男だらけの集団だと、変にそれを引っ掻き回す女が出てきたりするんですが、彼らは性格はそれぞれ個性的であっても、根っからの職人気質なので(ただし明るい)女が出てきても、基本、仕事に役立つかどうかでしか見ていないのがかっこよかったです。
「ベティーはどうだ? 使えるか?」
「無理だ。俺と離婚してから行方不明だ」
とかね。結局、元彼女を利用したりするんですが、それもドライというか。

スパイ物のジャンルに入るだけあって、諜報活動は見ごたえがあります。これも地味に。ルパンや007、ミッションインポッシブルばりの潜入捜査もあるんですが、地味に警報装置にひっかからないように、ゆっくりゆっくり忍び足をするという原始的な方法(もちろんわけがある)。
そこを、敵が迫ってくるから急げ! と支持されて「急げないだろうが!」と返事をするのが笑えました。

デヴィット・ストラザーン目当てだったんですが、ふたを開けてみれば、なんだ この 凄い 俳優陣。
主役がまず、ロバート・レットフォードですよ。個人的に、甘いマスクというとまず真っ先にこの人が思い浮かびます。私的に好みというわけではないですが、「スティング」での若い青年時代は、もう、半端ないくらい正統派二枚目でした。今の世代なんか目じゃない。
敵役もなんと、ベン・キングズレー。ただし、毛はあります。おかげで凄く若く見えますねえ。セクシーです相変わらず。
最後に出てくる役人さんは、ジェームズ・アール・ジョーンズ。実は、一度気になって調べたことがある役者さんだったので、出てきた瞬間にわかったのですが、かなり有名な役者さんです。特に、声を聞けばすぐにわかると思います。そう、ダース・ベイダーの声優さんなのです。くええ、渋い!
他にも、非業の死を遂げる、リヴァー・フェニックスや、「ゴーストバスターズ」で有名な、ダン・エイクロイド。そして、黒人俳優として先駆者と呼ばれるシドニー・ポワチエ。
役者さんだけずらりと並べると、まさにそれだけで圧巻ですね。ただし、映画は本当に地味です。

俳優さんの派手さ加減を楽しむのではなく、純粋に演技として見られるので、個人的にはこれくらいのオーラの加減の仕方のほうが好みでした。
現代版オーシャンズなのかもしれませんが、オーシャンズよりも絶対こっちのほうが面白いし、役者の格が違うと思う。

そして、愛しのストラザーンは盲目の天才技術者として、最初から最後まですんごく可愛かったです。
この人には可愛いという形容詞がよく似合う………。
『マッチスティック・メン』
ニコラス・ケイジ主演の詐欺師映画です。
これ、レンタルで見たんですが、総時間が191分と記されていて「そんなん見る気しねえー! どれだけ日常描写長いんだよ!」と長い間ほったらかしていたんですが、131分の誤植だったことが判明しました。一時間違うってどれだけお前。
内容としては、神経質で潔癖症なニコラスが、精神科医に薦められて久しぶりに娘と出会い、交流を深めていくが、詐欺の仕事で失敗し………というような感じです。
何が楽しいって、ニコラス・ケイジの病的な潔癖症。
室内で靴を脱ぐのは当たり前。すべてのものは素手で触らず、神経症の薬を飲み、それが見当たらなかったときに行うのが、室内の掃除。
それなのに、外食はできるとか、室内でも車内でも死ぬほどタバコをすうっていう、駄目と駄目じゃないの境がよくわかりませんが、だからこそ理屈のない病気なんでしょうな。そのさまが非常に笑えます。
実際やっているのは詐欺なので、それは見ていて楽しいというものではなく、潔癖症のしょーもない親父が、元気で可愛い娘に振り回される様を見て楽しむのが吉。
ニコラス・ケイジが本当にしょーもない人間なんですが、すぐ謝るという鉄壁のスキルを持っているので、嫌味な印象がないのがすごく救いです。「ごめん」が言える人間って(しかも心から)やっぱり根が善良なんだろうなあ、と思えますしね。

結果、詐欺は失敗し、色々あってニコラス・ケイジはすべてを失うんですが、そこから別にどんでん返しがあるとか、逆に詐欺をし返すという話ではないのが、逆に新鮮でした。
彼は詐欺師を廃業し、そして新しい仕事を見つけ、新しい生活を始める。決して派手ではないけれど、そこに至るまで彼は何度も泣き崩れるんだけど、恨みつらみを持つのはお門違い。実際彼がやっていたことをやり返されただけ。
そんな、穏やかな終わりでした。
詐欺師の話というよりは、情けない男が情けない過程を経て、結果として幸せな結果を得る、という物語でした。
14歳の娘さん役が、22歳だと知ったときは、アメリカの神秘を見たと思いました。もうあの国はすごく老けてるか、すごく若いか両極端しかないのか。
ちなみに、詐欺の相棒サム・ロックウェルはすごくかっこいいですし、精神科医のブルース・アルトマンは、知的なおじ様で萌えます。引っ掛ける相手のブルース・マッギルもどこかで見たことあるような気がするんだけどなー。気のせいかなー。


『アメリカン・ビューティー』
クリス・クーパー祭り。
私は基本的に、皮肉のスパイスをきかせたとか、シニカルなというあらすじに全くひかれないので、見るまでの踏ん切りが中々つらかったです。もうねえ、金払ってまで、胸苦しくなるってわかってる映画は見たいと思えないよ。年取ったから。
ケヴィン・スペイシーを楽しむしかないのだろうか………と思いつつ鑑賞。
わりと普通でした。
一番つらかったのが、不動産を頑張って売ろうといきまいていた奥さんが、中々上手くいかないで隠れて泣くところくらいで、あとは平坦な感情で見られました。
実際悲惨なのかもしれませんし、ヤクの売人である隣の息子さんの言っていることの半分も理解できませんが、なんていうか、主人公のケヴィン・スペイシーはやりたいことを見つけてやりたいようにやってる時点で、人生勝ち組なわけだし。それならそれでいいんじゃないかと。
今の生活に固執するのも、割り切っちゃうのも個人の自由というか。
考え方が異常であっても、ヤクの売人の隣人の子は非常に理知的に見えるし、それを魅力的に思う主人公の娘さんは、ただの青春真っ只中の女の子だし。
性的関係を露にする女の子の友人も、結局「あーそりゃそうだろうねー」という感じの子で、主人公もそりゃ夢から覚めるわというか。
別に無償の愛とか、慈愛から主人公の変貌が始まったわけじゃないので、ラストで主人公が我に返るのも、すんなり受け入れられました。
痛切に皮肉が利いているとか、そんな感じじゃなく、わりと、やりたいことをやりたいようにやっている人と、やれない人(隣人の父さん)の対比という感じの映画でした。
なんだろうなあ、こういう社会派な映画は、文化的にどうとか色々小難しく批評しなきゃいけないのかもしれませんが、そういう映画慣れしてないせいか、ごくごく普通に見られました。
『浮雲』
古いモノクロ映画です。
しょーもないが、とにかく女にもてる中年と、それを追いかけ続ける女の話。戦時中に結婚の約束をしたものの、帰ってくればそこには当然男の家庭がある。
自分ひとりで女は生きていきながら、男はうだうだと女との関係を断ち切ることなく、女もそのままでいいと言い出し、二人は過ごしていく。
なんかまあ、絵に描いたような不倫………というか、男女関係のもつれってやつですね。
他の女に手を出しながら
「自分を待っていてくれた女房を捨てられない」
とその女の前で言い、
「女はいいなあ、お気楽でたくましくて」
と自分のグチをこぼし、
「過去の思い出なんて空しいだけだ。聞いたところで昔のように燃え上がるわけでもなし。女房にも思いを寄せているわけではなし。魂のない人間が出来上がっちゃったものだ」
と、自分の駄目男っぷりをアピール。
個人的には理解不能ですが、こういう男がもてるのもわかるような気がします。典型的な、私がいないとこの人駄目なのよって奴ですね。実際、顔がいいわけでもなく、金持ってるわけでもないんですが、なんなんでしょうね。どうしてもてるんだろう。
毎日が鬱屈している人とか、今の日常に微妙な不満がある、という人………もとい、女性を本能的に見分けられるんでしょうね。だから、くっついていくし、女性もくっつきやすい。
「僕は神経衰弱なんだ。どうにもならないんだよ。寂しいんだ」
よ、よくもお前ぬけぬけと………。
「貴方って怖い人だわ。自分が一番可愛いんでしょう」
「だから死ぬのも嫌になっちゃったんじゃないか」
もうねえ、人の奥さんにまで普通に手を出してさあ「人生はゴーイングマイウェイだ」とか、さらっと言っちゃうのが凄いよなあ。この男の辞書には悪びれるという文字がない。

しかも、女に何も言わずにいきなり田舎に越しちゃうんだぜ。お前絶対流されただけだろ! その場の雰囲気に!
しかも女が追いかけた先には、その旅行先に手を出した元人妻の居住地で、かつ男は本妻の具合が悪いからその場にいないんだぜ。もう、なんなのこの男は………。
なんか、憤る気力もないというか、「こういう人いるんだなあ」という感じでした。普通に浮気して「もうしない!」とか平謝りとか、「浮気は男の甲斐性だ!」と開き直るほうがまだマシっていうか。
罪悪感がこれっぽっちもないというか、罪悪感があることが当たり前で慣れてるっていうか。
「ご覧の通りの始末でね。君のことは気になってたんだ。君は僕の事を嫌な奴だって思ってるだろう」
こういうことを、さらっとぬけぬけと言っちゃう男って………。
なんか、男女のドロドロというよりは、別次元の生き物を見ている感じでした。しかも、この男、女にも男にも色々な人にもてるんです。他人が世話を焼きたがる感じなんだろうか。
騙そう、とかいう純粋な悪意がないからなんだろうか。
でも、悪意なしで、女をすて、元の奥さんの手紙を無視し、愛人は元の夫に殺されても、ケロっとしている男はもう………。
「足が水虫で痛いんだ」
とか、二人で並んで歩きながら言う様は、なんかもう逆に痛々しい。
「君はいい気味だと思ってるんだろ」
この男のずるさは、そう言って相手の良心が悪意を向けられないようにしてしまうところですな。「そんなことない」と誰だって自分が悪意を持っている、と気づきたくないものですし、相手がどんな悪い人であれ、自分は「人をののしるような人間じゃない」と思いたいものですし。
「悪いのはみんな僕なんだ。僕はもぬけの殻なんだから」
………お前それ………どういう言い訳………。
女はそれにしても強いというか。執着が強いのは男のほうだと思うんですが。女も堕胎の費用を無心に行く相手って、かつて自分を襲った男だったりするんだから、凄いよな。しかも、その相手と生活をもたせるために暮らしているという。
女のほうがずっと生臭く、男はかすみ食ってるみたいですね。
女房の葬式の金がないって、愛人(なのか、そもそもこの女は)に金借りに行くのもなあ………。返す気さらさらないし。

金が欲しいとか、そういうんじゃないんだなあ。実際女が金を持って逃げてきたときも、その金を受け取るわけでもないし。

結局、任地に行く男についていきたいと女が言っても、男は連れて行かないっていうスタンスがよくわかりませんが。というか、一貫してこの男はこの女と結婚したいとか、一緒にいたいとかって風じゃないんだなあ。都合のいい女とも思ってなさそうだし。
男も定職に着かずぶらぶらしたい、というのではなく、職を探しちゃんと以前の職場に戻って屋久島行きですからね。一般的な社会生活を営む気持ちはちゃんとあるけれど、女のことになると意味不明なだけなんだろうか。

でも、自分ひとりで行くのではなく、結局病身になった女を連れて、最初の出発を延ばして過ごした日々は、女にとって幸せだったのかなあ。男はなんか、妙に幸せそう(別に女といるからじゃなく、ただ、生活が安定しているからのような気がするが)ですが。
追いかけられる日々から、自分が立ち止まって女を看病するという、立場の違いが逆に新鮮だったのだろうか。
屋久島で二人で暮らすようになり、女が全く身動きが取れなくなってからの二人は、傍で見ていても幸せそうな夫婦にしか見えず、男もそれを満足していたようでしたが………。
最後は、亡くなった女の前で号泣ですからね………。そんなだったら、何でもっと早くに優しくしてやらなかったのだ、と普通の感性なら思いますが、この男だとそれすらも当たり前に見えます。

結局男は何をどうしたかったのだろうか。普通に生活していたいだけなんだろうな、やっぱり。女はまだ目的がはっきりしているからいいんですが、男の不透明さが本当によくわかりませんでした。

すいません、なんだか作品解説というより、台詞の垂れ流しになってしまいましたが、これが一番凄さが伝わると思いまして。
ちょっと、どうしていいんだかわからないような映画でした。男女のもつれ………なのか? 恋愛ではないような気がしますが。
主演の高峰秀子ばかりがクローズアップされたらしいですが、男役の森雅之の演技も良かったけどなあ。枯れていてでも品があって。太宰治みたいな容貌でした。
『K-20 怪人二十面相・伝』

鑑賞後。

私「で、結局、金城武って演技下手なの?」

そればかりが気になって、映画が楽しめませんでした。
ラストも、あの決め台詞を何故あんな抑揚のない………かつぜつの悪い………勢いのない………。
一緒に見た知り合いは、「以前、黒木瞳と共演していたコメディドラマみたいなものを見たことがあって、その時に演技力については見放したから、今回はむしろ上手くなったと思ってた」と、非常にクールな返事をしてくれましたが。あれで上手くなったのなら、以前はどれだけ酷かったんだよ。

内容としては、とても面白かったです。
戦争のなかった架空の時代の雰囲気もよく出ていますし。セットもあるんでしょうが、実在の場所だと思うと萌えますね。
しかも、戦争とか何かの続編とか、ドラマの展開などではなく、純粋に何処から出てきたかわからない、娯楽映画っていうのが、堂々と公開してくれるっていのうが、嬉しいじゃありませんか。

脚本も、きちんと起承転結が出来てますし、軽いコメディから(決して大笑いではない)ちょっとしたシリアスまで、一通り楽しめます。
アクションに関しても、CGに関しても、一貫して凄くわかりやすい演出を取られていて、意図的なんでしょうが、終始安心して見られる感じです。

俳優陣も文句なし。
元々仲村トオルさんは好みの顔ですし、終始貴族的な衣装がカッコイイ。ベストにされている刺繍とかね。恰幅もいいですし、スラっと通った背筋が素敵。
普段はオールバックでかっちりとした髪型をしているんですが、後半、くしゃっとしたカジュアルな感じで具体的に言うと前髪が生まれるんですが、まあそのときの可愛さったらない。

私「もうねえ、あの時凄く可愛くてねえ」
知り合い「何故可愛いと思えるんだ」

知り合いには全く理解されませんでしたが、私は、デヴィット・ストラザーンですら可愛いと思える女ですよ。仲村トオルさんだったら余裕ですよ。

世間知らずのお嬢様役の松たか子は必見。いやあ、この人演技上手だったなあ。ただ世間知らずなだけではなく、嫌味もないし、きちんと自分の考えを持った上で、過ちは過ちで認められる潔さがいいです。コメディ路線はほぼこの人が全部担っているので、彼女が受け付けられないと辛いと思いますが。

脇を固める、渋い職人肌の源治は国村隼さんで、もう文句ないし(故に何故金城………)刑事の益岡徹さんも、ベテランさんで、いるだけで役柄がはっきりわかって面白いです。小林少年役の子も、何処かで見たことがあるなあと思ったんですが、『秘密の花園』の四男か!  へー細い子だなあ(そんな感想?)

肝心の物語、というか謎についてですが、怪人二十面相の正体なんて、98%はすぐわかると思います。まあ詳しくは言及しませんが、私はわざわざ(以下、超絶ネタバレ)金城と二十面相が戦うシーンで、お互いにサーカスの技を披露するときがあり、そこで「あ、二十面相は未来から来た年取った金城で、兵器によって過去に飛んじゃったんだ。だから自分をどうにかして未来を変えたいんだ」と、必死で妄想解釈をしたんですが、そんなんいらなかったよ。普通で良かった(苦笑)。(反転終了)

明らかに万人ウケする映画として作られているので、肩肘張らずに楽しめると思います。金城が気にならない方は是非どうぞ。(そんな勧め方)
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