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日々のつれづれ。ネタバレに過剰な配慮はしておりません。
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友人「この前知ったダイエット方法なんだけどさ。缶コーヒーとかって凄く甘くて、砂糖いっぱい入ってるじゃん」
私「そうだね」
友人「それをね、ちょっとお腹がすいたなって時に一口飲むんだって。凄くお腹が減ったじゃなくて、ちょっとすいたときに、ちょこちょこ飲むのよ」
私「うん」
友人「そうすると糖分が入ってるから、脳が満足しちゃうわけ。それをくりかえすと、胃が小さくなっていくから、ダイエットに効果的なんだって! 私もやってみようかなあと思ってさあ」
私「…その前に、缶コーヒーを飲むとき、毎回たった一口で済ませられる根性があるなら、普通に食事制限すれば痩せられるんじゃないの…?」

ダイエットの道は果てしなく遠い。井原です。



「たいようのマキバオー 11巻」

ここに、一頭の老いた馬がいる。
その昔、皐月賞三着、日本ダービー四着、菊花賞二着と、クラシックを盛り上げた名馬である。
“ヒットマン”と呼ばれたこの馬こそ、アマゾンスピリットの父、サトミアマゾンである。


キャアアア!(声にならない悲鳴)
本誌読みきりの「アマゾンの魂」が掲載されていた11巻。
まさかの真里谷萌えが炸裂した話でした。

交流元年に現れた、地方競馬の英雄、サトミアマゾン。
次は有馬だと意気込む真里里に、中央に出向くのではなく、ホームのダート勝負で相手を迎え撃つレースに出走するとの言明が。
「アマゾン、お前自身どうなんだ」
「そうだな。確かにここまできたらG1って奴を獲っておきたいが…。せっかく公営にも人が集まってきてるんだ…。それを放っておいて外出はできんだろ…。ラブリィなんとかってのに荒らされてるとあってはなおさら。中山じゃねえさ…俺の戦う場所は…」

そして、アマゾンは中央の馬を返り討ちにする。
よく年、ついに地方レースがG1に昇格が決まり、アマゾンはそこでも勝利を収める。
ただそこでも、中央と地方の競馬ファンが心無い争いを始める。
「最強の馬も中央では歯が立たなかった」
「それは芝だったからだ。ダートなら負けない」
「だったらおとなしくダートで走っていればいい。クラシックに出てくるな」
「男の挑戦になにをいう」
「挑戦? ダートが芝より格下だってことを認めたな」

憤る真里谷を、アマゾンがいさめる。

「よせよ、みっともない。あいつらの言っていることも間違っちゃいないんだからよ。芝に挑んで負け続けたのは事実なんだ」
「だけど…それはあのときのレース体系上、G1はすべて芝。芝を走るしか上へ行く道はなかったから」
「若い世代にゃどうでもいいハナシだよ。それともそんな言い訳を代々伝えていくか?」
「しかし」
「掲示板もくそもねえ。俺は負けた…。そう、あの時、二着もしんがりも同じ負けだなどとかっこつけておきながら…大歓声に勘違いしちまった。
相手が中央だろうと負けていいわけがねえ。
芝の勝負だろうと負けていいわけがねえ。
挑戦なんて言葉はていのいい言い訳にすぎねえ。
これは意地だ…サトミアマゾンは負けた。それだけだ」

屈辱だけを伝え、美談にするなとアマゾンは言う。
意地を育てないと、いつまでも自分クラス止まりだと。
「頼むぜ、真里谷さんよ」
その後姿を、真里里は黙って見送った。


そして、月日は流れ勝利を収めた馬が戻ってくる。
「よく頑張ってくれました。最後はもう、ただただ意地ですよ」
そう告げた騎手に、真里谷はうなずく。
「そう。そうか。よくこらえてくれた」
ありがとう、と真里里はアマゾンスピリットに声をかける。
「…ありがとう、アマゾン」

大いなる敗残者であるアマゾンの血は確かに受け継がれ、そして今、確実な勝利を手にしたのだった。


俺は泣いた。

アマゾンの紹介文も、カスケード、マキバオー、アマゴワクチンの三強に加えて四強という説もあるという部分で既に号泣。
アマゾンが放牧されて、穏やかな顔をしている点で、号泣。
もうどんだけ一つの馬に思い入れがあるのかと。
「キスくらいなら、してやるよ」という名文句(笑)を残して去っていったワクチンも可愛いし、最後までギスギスしていたカスケードもいいんですが、こうなんだ雇われ社員の意地みたいなアマゾンは本当に好みド真ん中です。
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「たいようのマキバオー 8巻」
第22回 ダービーグランプリ。マキバオーは4着という結果に終わった。
来るべき、アマゾンスピリットとの対決、「ジャパンカップダート(JCD)」を目指すために、奮起する文太の前に立ちふさがったのは、屈腱炎という病だった。
再発のために、三ヶ月の休養を余儀なくされる文太。
その間、11月のJCDに向けて、10月の「武蔵野S」に帳尻を合わせて調整を重ねていくアマゾンスピリット。
同じくJCDを狙うアイキュアとの併せ馬にも熱が入る。
正騎手正木のダービーグランプリ視察をあざ笑うアマゾンスピリットだったが、正木は一言「行った甲斐があった」とだけ答えた。
何故地方競馬から急に、府中の「武蔵野S」を選んだのか、という記者の問いに、アマゾンは明確に答えた。

「いいかこれだけは覚えておけ。オレは中央を目指したりなんかしてねえし、地方にこだわりなんかも、ありゃしねえんだ。オレは、オレが走るべきレースを走るだけだ………」

周囲に敬意を払わぬアマゾンの態度は、反感を買うものばかりだった。

「いよいよ来週初めての中央チャレンジだけど、いっそやられてくればいいんだ」
「ああ思い知るべきかもな。しょせんは井の中の蛙だってことを」

武蔵野Sでいらつくアマゾンを見て、周囲が酷評する中、オーナーは憮然として答える。

「あいつが胸に抱いているのは、ダートホースとしての誇りだ。アマゾンは、芝至上主義の象徴を、このダートに見ているんだろう」

始まるレース。居並ぶ馬も、芝適性の高いものばかりで、途中で芝からダートへ移るこのレースに、文句が耐えない。

「まったくだぜ。走れる芝の距離が違いすぎる」
「おいおい、ピントがずれてるぜ、あんたら。芝を走る距離がどうのという問題か? そもそもダート競走なんだぜ!?」

「芝で勝てないからダートで走る。そういった流れの馬は多い。どこかでダートホースは皆、芝で走れなかった馬、そう、芝くずれの馬であるかのように思われている。だからね………このくらいの相手には負けないよ。アマゾンは………あいつは、プロフェッショナルのダートホースだからね」

「一体ダートレースは何のために存在しているんだ? 芝のレースの落伍者を救済するためか? 芝コースを休ませるためか? 観客の目を飽きさせないためのバリエーションか? そうじゃねえだろ。俺たちは俺たちで、頂点決めんだろうが!?」

そして、直線一気。最後尾からのムチの追い上げで、アマゾンは居並ぶ馬たちを最後尾から抜き去ります。

『外から、アマゾンスピリットだ。公営の三歳馬が砂塵を巻き上げてやってきた! なんという切れ味! これがダートのレースか!? これは本物だ! アマゾンスピリット完勝!』

何かある、何かあるとずっと思い続けてきたアマゾンスピリットですが、やってくれたぜ己の心意気!!
ただのチンピラとは言わせない!
オレはダートで頂点(てっぺん)を取る! ダートレースのプロフェッショナルとして、決して芝くずれの連中になど負けやしないという、その気概に惚れた!!

いやあ、やっとアマゾンの心中も明らかになり、大盛り上がりの私でした。

そして後半、武蔵野Sと同時期に開催される、「JBCクラシック」へ移ります。

文太は出られず、ゴールデンバットもなんと最下位。
もう、三歳と走る時期は終わり、もっと上を目指さなければならないという言葉を受け、文太は東京競馬場の視察へ向うことに。

そこには、芝の王者、ジャパンカップのフィールオーライの話題でもちきりだった。
同時期に開催される、JCダートは注目度は薄いものの、混迷が予想されていた。
カスケードの血をひくトータルケイオス。
バットが惨敗したJBC二着のキングアナコンダ。
そして、アマゾンスピリットに、山本菅助騎乗のマウンテンロック。
海外の様々なレースに対応できるように、と、様々なレースに出るマウンテンロックがJCダートを選んだのは、鬼の末足を持つ、アマゾンスピリットの実力に触れるためだった。

「正直まだ海外など考えもしなかったが、王者にそう言われたのなら、考えなくてはいかんかな………」

ちょ、アマゾン海外!?
早! 早すぎるよ! アマゾンいなくなったら何を楽しみにこの漫画読んでいいのかわからない! バットこのまま消えそうだし!

そして、JCダート当日。
居並ぶ馬たちの中で、ひときわ輝くのは、砂の魔人マウンテンロック。王の帰還と称され、その立ち居振る舞いはまさに圧巻。
ゲートに入る前の、馬たちのせめぎあいが、個性炸裂で、最高に面白いです。
全部抜粋するとキリがないんですが、相変わらず、ニトロニクスの血を引くグラインドハウスが喧嘩っ早かったり、四歳馬で結構こわもてのキンゴアナコンダが、世話焼きだったり。
「そろそろ止めねえと本当に取っ組み合いが始まるぜ。ここは一つG1馬の貫禄見せてくれよ、レイス。びしっと止めちゃってくれよ」
で、言われたほうのハーリーレイスは、無視して行っちゃうわけですが、
「ちょ、あんたハウスと同期だろ!?」
とうろたえるコブラが超可愛い。
その争いは結局、外国産馬四歳のイースタンプロミスが制するのですが、そこはかとなく、アポーの匂いがしてくるので惚れそうです。よ、世慣れてるだけじゃなく、あのすさんだ感じがたまらない!
「女子供もいるんだぜ。気を遣えよ」が、絶対に親切心からじゃなくただ引き合いに出しただけっていうのが、また最高。
そして、トータルケイオスも、冷静に分析しています。カスケードの子供なのに、何故こうも、お前は微妙に扱いが悪いのか。

レースが始まり、グラインドハウスが一気につっかかります。
「入れ込み上等よ。最強世代の喧嘩番長の血が流れているんだから。あの血の沸点は物凄く低いんだよ。その爆発力は、物凄い武器でもあるんだから」

レースは、ハウス、トルク、アナコンダの順に続き、アマゾンは最後尾から二番手。そして最後尾は、喧嘩を止めたイースタンプロミスが。
中央には砂の魔人ロックを中心に集団ができており、そのままの状態でレースは進む。

ハイペースに仕掛けられない中盤の馬たち。アマゾンとプロミスの末足を気にして、こう着状態が続いていく。

「何故行かない? 放っておいても前は自滅するとふんでいるのか」
「いや、そうやない。怖いのさ。後ろのあの二頭がな………」

「ありがてえ………このまま誰も来ないのなら、こいつはオレのレースだ」
ひとりほくそ笑むアナコンダ。
魔人ロックが中央から一人抜け出て、前の三頭を追う。
アマゾン、そしてプロミスは未だ動かず。

『勝負は、ロックまでに絞られた!』

果たして、アナコンダが勝利を収めるのか。それともロックが追撃するのか。そして、アマゾンの末足はいかに。

すんごく盛り上がったJCダートでした。
いやあ、もう、やっぱりそれぞれの個性が際立つ馬たちが居並ぶ様は最高だな。

マウンテンロックが、外見凄くきらきらした美形の馬なんですが(それは馬に対して使っていいものなのですか)(いいんです)、騎手山本との信頼関係が、あふれ過ぎていて大変。
何で地方とかのレースにばっかりですのか、もう少し大事に使ってやらないと、という記者に対し、
「大事にされているかどうかは、あんたらが決めることじゃないだろ」
とか言っちゃうロックの愛がたまらない。
おまけにレース中も、こう、山本と超互いの酸いも甘いもわかってる大人のツーカーっぷりがナイス。
マキバオーとはまた違った、大人の信頼関係が凄く萌えました。
うわあ、ロック惚れそう。砂の魔人っていうコピーに(それだけ!?)。
今回はとにかく、今までずっと謎だったアマゾンの心中がわかっただけでも、大満足でした。うわあ、早く次が読みたい。プレミアはどうでもいい。
俺は約束は守る男だ。
女ですが、約束は守りました。
第一弾がトゥーカッターなのは、自分でも訳がわかりませんが………。
サトミアマゾンはもう私の中で別格なのでしょうか。それはそれで自分が怖いですが。

トゥーカッターといえば、物語も終盤で出てきて、わりと出番のないまま終わった不遇の馬ですが、物語内でも結構気の毒です。
菊花賞、宝塚記念、天皇賞と取りながらも、地味な印象がぬぐえない馬なのですが、マキバオーたちの一つ先輩に当たります。
そう、たった一つしか違わないのに、このおっさんくささ風格は一体。
元々は、アマゴワクチンの兄、ピーター?と同期の馬であり、雌雄を決するはずだったのですが、ピーター?はカスケードのマッチレースで怪我をし、競馬界から引退してしまいます。
そして、一人残されたトゥーカッター。

「冗談じゃねえ、そうやってあとさき考えず、強烈な印象だけ残してターフを去りゃ、そりゃあ英雄だろうよ。(中略) 勝ったところで、聞く言葉は”ピーター?がいたら獲れなかっただろう”」

そしてピーター?を負かしたカスケードを追いかけてみれば、宝塚を回避し海外へ、そして顔を合わせれば怪我をしていた。

「ふざけるな! こっちは卑怯者よばわりされても、万全に仕上げてきたんだ! 何が王者の誇りだ! なめるのもいい加減にしろ!」

私はこのトゥーカッターのがむしゃら加減に涙しました。

マキバオーには、スマートでカッコイイ馬というのは誰もおらず、わりとどの馬の泥臭い感じなのですが、その中で『西の将軍』と称され、目上の立場であるトゥーカッター。
そんな彼(笑)も、勝負になるとなりふりかまわない貪欲さがある。
特に、あの馬と勝負したい、という自由さはマキバオーにはあっても、トゥーカッターにはなく、あくまで、競馬という枠組みの中での勝負を求めた姿に、親近感を感じたのでした。負け惜しみにも聞こえる発言を、勝負の原動力としているところが、逆にリアルでカッコよかったのです。

天才肌のカスケードなどと違い、トゥーカッターはデビューも遅く、爆発的なスピードがあるわけでもありません。
大体、得意が中距離から長距離です。地味だ。地味すぎる。
ですがその中で、スタミナのある走りを見せるトゥーカッターがなんだか凄くカッコよかったのです。

外見からして、トゥーカッターはスマートな感じがしますし、同じ中距離を得意とするアマゴワクチンがパワー型なら、トゥーカッターはスタミナ型でしょうか。
傾斜角30度のコースも一番得意はトゥーカッターでしたし。

外見の話に戻りますが、トゥーカッターはまず三白眼白目ですよ。それだけでもうご馳走様ですよ。
あんな強面のくせして、結構話すことはおちゃめ。
レース以外では常に冷静ですし、ドバイ戦になると、年長者の役割にしっかりおさまって、
「まるで相手にされていないようだな………」
とか冷静な判断をしつつ、
「ベアは、そんなに嫌われてるのか?」
とか年少者の行動に困惑してみたり、
「トゥーカッターはカイ食いが悪いから、スタミナが心配されるのよね!」
というマキバオーの嘘に、
「ちゃんと食っとるがな!」
というおちゃめなツッコミまで。
この台詞を見たとき、私は「さすが西の将軍だぜ………」と惚れ直しました。

縁の下の力持ち的な印象が強く、まあ地味ったら地味な馬なんですが、個人的には大好きです。
たいようのマキバオーでも、トゥーカッターの子どもとか出てくるといいなあ!

以下私のつたない絵になりますので、苦手な方はご遠慮ください。
擬人化です。
開き直りました。
私は書きたいものを書きたいように書く!(他人の迷惑顧みず)
「たいようのマキバオー」はコミックスで読んでおり、現在、購読している雑誌は一つもないんですが(立ち読みもしない)、たまにどうなっているのか、本誌ではと検索をかけることがあります。
すると、あちこちで、「アマゾンスピリッツの性格が悪い件について」語られているので、目玉が飛び出ました。(スレッドまで………)

あ、あの、サトミアマゾンの息子が!?
血は受け継いでいるけど、魂は受け継いでいない!?

ちょ、そ、それはそんな。


それはそれで、とても、胸、高鳴る―――。


真剣にトキメキました。
別に性格が悪くてもいいんです(私が嫌いな「悪い性格」でさえなければ)。奴にその生き様を選ばせただけの何か強い思いがありさえすれば………!
単行本が出るのはいつですか。く、何故飛ぶ連載じゃないんだ………!
『たいようのマキバオー3巻』
ジョッキーたちが、サトミアマゾンをべた誉めするところから始まる3巻(語弊があります)。
くちぐちに、
「サトミアマゾンはカッコよかった」
と誉めてくれるのですが、
「無敵で弱いものいじめするよりよっぽど男だぜ」
とか評価されているのにちょっと違和感。
なんていうか、アマゾンはもっとストイックな感じがします(怖い)。
なんだろう、勿論「中央の馬に勝利する」という目標があるのは当然なんだけど、そうではなく「地方馬の勝利を見せる」という意識のほうが強かったんじゃないかと。
結果としては同じなんですが、念頭にあるのは中央を打ち負かすとか、そういうことじゃなく、地方の馬がどれだけ強いか、どれだけの力をもつものがいるのか、それを見せ付ける、という意識が強かったからこそ、
「勝負から逃げるのは………それ以下じゃねえか!」
逃げない走りで、最後の中央を終えた。
中央の馬に勝利するだけなら、ぶっちゃけ、一位でなくてもいいわけです。他の馬が惨敗する可能性もあるわけですし。
でもそうではなく、地方馬である自分の強さと意地を固持したいからこそ、「二位」ではなく「一位」を求めた。
そんなところが、船橋という枠組みの中からの視点が、逆にカッコよく思っていたのです。

とまあ、私の長いサトミアマゾン妄想(苦笑)はさておき、その息子であるアマゾンスピリットもどうやら、意図的に中央を狙っていないようで、なにやら裏がありそうですね。
アマゾンの子どもが、中央を怖いから逃げたり、弱い地方で勝利を重ねることに愉悦を感じる性格であるわけがない。

しかし、3巻の主役は、鳥なき島のコウモリ、ゴールデンバット!
ボギーが好きな貴方ならお勧め! お勧めですよ!
ボギーよりおっさんくさい風貌と性格ですが、これまた非常にカッコイイ。
今まで土佐での勝利だけで満足していたバットですが、勝利すら許されないマキバオーの姿を見て、決意します。
必死に隠れて悔し涙を流していたマキバオーの気持ちを思い、うなだれるシーンはこちらも感涙。
「高知競馬がどうの、文太がどうのということだけやなしに、おれ自身の問題として出ていかねえとならねえのさ」
実際金のない高知競馬からは、馬運車の代金すら出ません。
中央のレースに遠征して、勝てる見込みは殆どなく、その賞金目当てで借金をするなど、あまりに無謀。
ですが、バットは断言します。
「飛び切り豪華な馬運車借りといてくれや。高知のスターにふさわしいやつを。きっちり賞金で元とっちゃるき!」

カッケェェ!

おっさんが言ってるだけに、メロメロも二倍です。
マキバオーの醍醐味、明らかに脇役なのにあまりにもカッコイイバット。
『みどりのマキバオー』も、実際、マキバオーとカスケードが主役で、あんなにカッコイイ、ワクチンやアマゾン、それこそピーター?ですら脇役ですが、それは問題ではないのです。

遠征先には、文太(マキバオー)の姿はありません。
完全にアウェーの状態でレースは開始されます。
そこで、バットに蘇るのは、高知競馬で中央の馬に惨敗をきっした事実。

「悔しかったぜ………。いや、悔しがることさえできていないのかもな………。
悔しいとは言いながらも、リベンジのため高知を出て、こっちへ乗り込もうとは思わなかったんだ………。
文太の涙を見るまでな。
情けねえ話さ。あいつが………文太が毎日悔し涙を流して守っていた高知で、よそ者に惨敗しながらもへらへら毎日走ってたんだぜ。
あいつに教わらねえと悔しいの意味もわからねえで、何が土佐の帝王だよ」
その意思に、ジョッキーハヤトも応えます。
「まったくだ。俺も同じ気持ちだよ。文太に恥じない走りを………あの涙に報いるレースをしねえとな!」

その場に文太はいない。それどころか、バットがレースに出ていることも知らない。
けれど、文太の行動は確実に、負けることに慣れかけていたバットと、ハヤトを変えた。
自分はただ懸命に、時にはみっともない姿をさらして転がるマキバオー。
だがその姿は、確実に他者を変える力がある。
これが、マキバオーの血統でしょうねえ。
また、かっこいいのが、それに応えるバットの漢気!
そして、そんなバットの「走り」を見て、お前など知らないと言っていた、以前バットに勝利したグラインドハウスも、思い出します。
「なるほど。あいつか。確かに………思い出したぜ。ゴールデンバット」
このあたりのレースの応酬、吐くほどカッコイイです。
バットも勿論カッコイイですが、走りを見て思い出すグラインドハウスもカッコイイ。
私はサトミアマゾンのように地方を背負ったり、モーリアローのように金を背負って走る馬も好きですが、純粋に、勝利のみを目指す馬も勿論大好きです。
サラブレッドは、走るために生まれてきた馬だものな。


結果、バットは一位になることはできず、新たに気持ちをひきしめます。
ですが結果として、その奮起は高知競馬の他の馬にも広がり、マキバオーが客寄せとして無理な発走をせずにすむ結果を生みつつあります。

マキバオー自体は、全力をつくしたレースは未だなく、3巻ではその決着がどうなるのか、というところで、終わってるんだよこれが………。
くそ、腸が切れそう。
やはり、魅力的な馬たちがでてきてこそのマキバオーですね。
今後とも是非バットさんには頑張ってもらいたいです。
ついでに、バット×コナツはたいよう界の超王道だと思ってます。
このカップリングは、チュウ兵衛とアンカルジアと同じくらい鉄板だよ!
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