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日々のつれづれ。ネタバレに過剰な配慮はしておりません。
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遠隔捜査-真実への23日間- 公式サイト

わりと評判がよさそうなのと、お手ごろな値段で購入できたので遊んでみたのですが、色々かったるいゲームでした。
少なくとも、推理ゲームにおける推理していく楽しさ、みたいなものは全くありません。

捕まっている主人公が、毎日の尋問で、質問してくる刑事と対決し、その問いに答えられないとゲージが減っていく、というシステムがあるのですが、これ破綻しているんですよね。
だって、初っ端の質問で答えられることって、ないんで。
そうなると、質問全部に「黙秘権」で決定なんですよ。
こっちは、減っていくゲージをぼーっと見ているだけ。
しかも、質問は答えられたのが除外されて、新しい質問が追加されるという仕組みなので、結局次も黙秘権を繰り返すばかりになっちゃうわけです。
確かに、新しい情報を仕入れなければ、尋問も打破できないのは当たり前なんですが、ただここで、推理ゲームにありがちな「何故この証拠じゃ答えにならないのか」というのが多すぎるんですよ。
だから新しい情報を仕入れて尋問を打破したところで、「それってだからこの証拠品でもいけるよね?」というものであると、真実に近づいている感が全くないのです。

これ多分、主人公の脳みそと私の脳みそがシンクロ率マイナスかなんかのせいなんでしょうが、主人公が特定の証拠に対して答えを導き出す順番がおかしいというか、相手の刑事の「それでいい」という線引きが曖昧というか、確固たる証拠を求めてくる場合もあれば「ふむ、それでよしとしよう」と流されてしまう部分もあって、「だから、だったらこれわざわざ調べてくる必要なかろうが!」と途中で嫌になってしまいました。

大体、こちらが反論材料として選べる証拠も、曖昧すぎるんですよ。
「拳銃」とかならまだしも「○○の怪しい行動」とかって、それ証拠?
大体なんで相手の刑事に、同じ容疑者候補連中のアリバイなんか聞かれて、答えなきゃなんないの?

実際、推理ゲームとは程遠いと思います。
推理はプレイヤーではなく、主人公が勝手にやってる感じですね。
聞き込みをして、情報を積み重ねて、相手を打破するという流れは完璧なんですが、その達成感がないというか。


弁護士が動く探偵パート時のシステム的にも色々難ありで、全体的に読み込みがもっさりしているのは、個人的には流せたのですが、毎回やることが「特定の場所に行って聞き込み」というそれだけなのに、移動すれば何故かカーソルが意味不明な空中を指しているという仕様。
だってそこ、建物の前なわけですよ。
そこからすることって、建物に入るしかないのに、何故カーソルわざわざ空中(要するにコマンド指定できないただの「部分」)固定なのでしょう。入り口固定であってしかるべきなのではないでしょうか。
大体、建物に入るしかないのに関わらず、建物の景観が出発点というだけで個人的にはマイナスです。
そこに訪れる時間が違うと景色が変わるとか、誰か人物と遭遇できるとかならまだしも、一切そういうことないのに、この無駄な段階一体なんなのでしょうか。

探偵パートは特定の場所で話を聞く、という本当にそれだけです。
しかも、目的地を選択した時点で、何を聞くかは強制的に決まっているので、こちらに推理の余地はありません。
で、まあ建物に入っていちいち人を呼び出してもらうなり、面会するなりして、人物がアップになればそこでもまた空中に浮かぶカーソルですよ。
これねえ、全部無駄な行動をさせられている感があって、凄く不快なんですよね。
自分の脳が追いつかないせいで、無駄な行動を「してしまった」のならいいんですけど、「させられている」のはイライラします。
でまあ、答えがわかっているような質問を、二、三して(一つということすらある)速攻退出。
これで聞き込みは終わりです。
ここに臨場感なんぞ微塵もありません。
ついでに新しい情報を得た、という充実感もありません。
だって最初から、「答えがわかっている」ことを聞きにいくことが殆どだからです。
まだ「あの日のアリバイは?」ならわかりますが、聞きに行く内容が「被害者の人となりは?」だったりしてみてくださいよ。そこには、その情報に基づく爽快感なんて何もないのです。
おまけに、動機の面から推理していこうとか行っておきながら、最終的に主人公が真犯人を指摘する根拠って、アリバイが不確かなのはそいつだけっていう理由なのです。
そこに、動機が入り込む余地ないでしょう。
結果として動機が必要になってくるのでしょうが、私このオチ愕然としました。
アリバイが不確かなのは確かに、犯人ではないかと疑われているやつらの中だけで言えばこいつだけかもしれない。でも、それは、主人公だって最終的にはそうなんじゃないか。

絶対に「こいつしかできない」犯人を証拠を見つけて追い詰めるなら爽快感もありましょうが、消去法でこいつでは、どこかの二時間ドラマで開始直後有名な俳優さんだから犯人こいつというのと一緒です。


話の内容としては、交錯させたいのかわかりませんが、明らかに詰め込みすぎです。
しかも、実際のオチのつけ方が移植術にかこつけたファンタジーロマンスなので、非常に不愉快になりました。
そんなほいほい移植できる話なんてあるかよ! しかも流されて全部過去のことにして最終的には奇跡オチかよ!

物語の背景を調べるにつれ、心臓移植だの、腎臓移植だのといったものが、やたらにポンポン出てくる(しかも複数人)のですが、どうも扱い方が軽いというか。
まあ主人公が捕まっている以上、上澄みだけを救い出す作業になってしまうのは致し方ないのかもしれませんが、なんかこう、重い題材を扱っている(つもり)のわりには、凄く薄っぺらい感が漂うというか…。

ちなみに、ゲームの題名になっている『遠隔捜査』は主人公が捕らわれているから、弁護士が外で聞き込みをするから、っていうところからきているんですが、意味ないです。
だって、主人公は捜査できないかもしれせんが、主人公にしろ弁護士にしろ操作しているのはプレイヤーなわけですからね。

人物描写に関しては、地味ですが丁寧で好感が持てます。
台詞なども、思い返すとそういうことちゃんと前フリで言ってたな、という作りはちゃんとしていたと思います。
どんでん返しも一応ありますが、まあ私はその頃にはテンションダダ下がっていたので、別に盛り上がらなかったというか…。

ただ、ゲームとしては単調な作業の繰り返しなので、推理ゲームではなく作業ゲーですね、これは。
ただ作業ゲーだと割り切るには、システムがいまいちという…。個人的にはがっかりな作品でした。
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