忍者ブログ
日々のつれづれ。ネタバレに過剰な配慮はしておりません。
[803] [802] [799] [797] [796] [795] [794] [793] [792] [791] [790]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『銃声とダイヤモンド』公式サイト

大変面白かったです。
交渉役の主人公になって、事件の解決に挑むわけですが、その会話のセンスが秀逸。
ゲームの難易度としてはそれなりに高いです。
クリアするだけなら、失敗を繰り返してある意味総当りで選択肢を選べばいいのですが、特定の交渉でAランクを取らないと真EDは迎えられません。
それを意識して遊ぶと中々歯ごたえがあります。
真EDを迎えられないと唐突に物語が終わってしまいますので、なんとしてもAランクを取らねばと必死になるわけですが、そうなると交渉時のシステムがちょっと弱いです。
交渉中は会話が自動進行で進んでいき、その会話内容に応じて、ボタンに割り振られたツッコミをしていくわけですが、その進行速度が変えられないので、何度も繰り返す遊び方には向いてないんですね。
例えば、最後の最後で選択肢を間違えて、リプレイしなければならなくなると、最初から延々自動進行の会話を見守ってなければならないわけです。
ただ、これ途中の選択肢にも時間経過が設定されているので「スルー」するという選択を考えると、確かにスキップ機能を適応するのは難しいなあとも思います。
せめて、交渉中の会話速度調整が設定として変えられる、なら良かったのですが。
ちなみに交渉中以外の物語進行はちゃんとスキップ機能がききますし、やり直しにもチャプター選択、交渉開始の先頭から開始、などの配慮もちゃんとありますので、リプレイそのものに不便さはありません。

事件は様々な形で起こるので、立てこもり犯人の説得が主ですが、それ以外の電話交渉や、実際に鬼塚が電話で話している間に「それ以外」が事件解決のために何をやるか、というのも物語の主題なので、交渉以外の読み進める部分もとても楽しめました。
あくまで組織として犯罪者に立ち向かわなければならない悲哀というか、不自由さのリアリティというか。

登場人物は全員魅力的です。シニカルなわりに熱血漢の主人公鬼塚は名前だけ聞いて笑ったのですが、基本的には大変大人なのでやっていて嫌味がありません。
パートナーの神埼との関係も喧嘩しつつ仲良しで大人なので、にやにやするよりは、リアルな社会人の会話が楽しめます。
神崎は熱血漢で真っ直ぐな女子なので、台詞回しの一つ一つが「わかる…わかるけど上司に恵まれて本当によかったな…」と思わず羨望の眼差し(笑)。
勿論ちゃんとした大人なので、謝罪も反省もしっかり出てきます。

上司の片桐さんは思わず「こんな上司がいたら…」と涙で前が見えないほど男前で大人です。キレ者で警視総監と深い関係があって、部下の不始末もちゃんと責任を取って、それでも行動派で最後は
「なんだ、今生の別れじゃないんだから、大丈夫だ」
と心配そうな部下にねぎらいの言葉をかけて自ら突入というまさに完璧な上司でした。おっさんだしね!

そして一番謎なのが、プロファイラーの中村さん。顔はつんとすました眼鏡の及川ミッチーみたいなのですが、常に嫌味のない上から目線というのが何かこう、新しいジャンルで新鮮でしたとても…(笑)。
鬼塚が常に敬語なので、立場的にも年齢的にも上なのはわかるんですが、中村自体が調べ物の専門家で実質職業なんなのかよくわからんまま(プロファイラーなんですけど)終わるので、私の中では謎個性でした。全く感情の触れ幅がないしね。

主要メンバー以外にも、声のでかい井上さんとか、片桐さんと同期(たまらなく萌えです)の狙撃部隊の北村さんとか、本当にお前バカだなという鯨岡さんとか、警察内部の個性はよりどりみどりです。
他にもとにかく出てくるのが全く萌えない中年たちだったりするのが、逆に萌え、というおかしな現象を確認しました(意味不明)。
元々萌えゲーでは勿論ありませんし、鬼塚と神埼、神崎と井上さん(マル暴の刑事さん)の本当にかみ合わない会話などの、日常描写が本当に秀逸なので、「面白い会話はより面白く」「不愉快な会話はより不愉快に」が強調された物語でした。

使命でもなんでもなく、職業交渉人の鬼塚と、国家公務員という組織のしがらみの中で、事件を解決しなければ「ならない」警察の人たちの関係性が楽しめるゲームでした。
ある意味立てこもって要求してくる犯人はとても自由であって、その自由さに、突入一つ、狙撃一つ、自分以外の第三者に「絶対にお伺いを立てて許可をもらわなければならない」しがらみのある主人公たちが、どう対応するか、という一連の流れが楽しい作品です。


最後に、バッドEDをコンプリートするとおまけが見られるのですが、そのおまけが酷いのでPSPを投げ捨てそうになりました。
いい意味の酷い(笑)ではなく、個人的には俺の二時間返せレベルの酷さでした。いや、確かにシュールで世界観には合っているのかもしれないけれど、これはご褒美じゃない…! いや、バッドEDのコンプだと思えば妥当なのか…?
PR
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
ツイッター
ブログ内検索
メモ

公式サイト11月10日発売予定








ファンタスティックMr.FOX
アリス・クリードの失踪
4デイズ


美術系
・氷見晃堂(石川県立美術館)
・佐々木象堂(佐渡歴史伝説館)
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) 雑記 All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]