ブラックスワン公式サイト
特別大きなネタバレはしていないつもりですが、自己責任において閲覧ください。
………しかし毎回どいつがこんな公式サイトを見づらい仕様にしているのか問い詰めたいのは私だけなのでしょうか。
頼むから、キャスト、劇場、作品内容ぐらいはワンクリックで全部読み込みなしで見られるようにしてくれよ!
ナタリーポートマン演じるバレリーナが白鳥の湖の主役に抜擢されるも、黒鳥の表現が認められず、自由奔放な他のダンサーに振り回されて、精神的に追い詰められていく、というような話です。ジャンル的にはサスペンス、ホラーなのでしょうが、あまりそういった意味での恐怖は感じませんでした。
恐怖の変わりにたびたび出てくるのが、現実世界での生々しい痛さです。
その殆どが自虐行為によるもので、拳銃で撃たれたり、誰かに殴られたりといった他者からの暴力ではなく、自分で自分の生皮をはがしたり、爪を切って肉も一緒に切断するとか、他にもとにかく山ほど「痛い」表現が出てきます。
その手のシーンが繰り返されることによって、見ている側は確かに飽きないし、緊張感がどんどん高まるのも事実なのですが、これ、結構辛い。
こちらも次第にそういうシーンに「なりそうだ」というのが見ていてわかってしまうので、近づくにつれ「ああ~」と目を覆いたくなってしまいます。
私の後ろに座っていた母娘さんは、その手のシーンが出る度に「うっ」とか小さな悲鳴をもらす始末でした。わかる。キツい。
この作品は、『レスラー』を作った監督さんで、その姉妹作品というような位置づけらしいのですが、個人的には姉妹というよりは、相対するような作品だな、という印象が強かったです(だからこその姉妹なのかもしれませんが)。
最初から最後まで現実世界で悩み、苦しみ、希望を得て、マットの上という夢の世界を望んだレスラーの主人公。
最初から最後まで妄想世界で悩み、苦しみ、希望を得て、舞台という現実の世界で幸福を得たブラック・スワンの主人公。
どちらにせよ、誰かに痛めつけられるのではなく、自分をひたすら、第三者から見ると滑稽なほどに傷みつけた果てに得たもの、得ようとしたものは「最上」であるというのはよくわかりました。
音楽の使い方も、元々白鳥の湖という実在のバレエが主題なので、聞いたことがある音楽が次々に出てきて楽しいです。
やはりクライマックスで、大迫力のクラッシック音楽が流れてくると、それだけで引き込まれます。
楽団による大音響。光る舞台。黒鳥を演じるバレリーナ。
それぞれ大迫力でした。
役者さんはナタリー・ポートマンはガリガリに痩せたバレリーナを好演。実際かなりの減量をして望んだらしいのですが、この人元々全然太ってなかったよね…何処を落としたのか…。
痛いシーンのほかに、今作非常に自慰行為のシーンが多いのですが、そちらも好演。頬もこけた痩せぎすの女がひたすら落ちていく様は圧巻の一言です。
そして、彼女を指導するバレエのコーチ、というか指導する立場の年配の女性が非常にカッコよかったです。あの立ち居振る舞い(ダンスの指導シーンでしか出てこない)は元ダンサーの方ではないでしょうか。
手の動きや優雅さが、こうちょっと別格でした。にじみ出るプロさ加減というか。
ライバル役の自由奔放なリリーも良かったです。実際バレリーナって刺青OKなんでしょうか。背中に羽の彫り物がしてあるのですが、それが大変デザインとして素敵でした。
最後のエンドロールで「ウィノナ・ライダー」の名前が出てきて「どこにいた!?」と仰天したんですが、クレジットを見てびっくり。落ち目で降板をいい渡された年増のバレリーナの役でした。
あの、清純派で売っていたようなウィノナ・ライダーがもう…そんな歳になったのか…と歳の流れの残酷さにちょっと驚きました。配役としても、ただ落ち目なのではなく、大変「外見的」にも悲惨な役で、そこには美しさや若さもカケラもない役どころなので、余計に悲壮感が漂うというか。
映画の内容とは全く関係ないのですが、見終わった後にちょっと時の流れを感じすぎて微妙な気持ちになりました。
特別大きなネタバレはしていないつもりですが、自己責任において閲覧ください。
………しかし毎回どいつがこんな公式サイトを見づらい仕様にしているのか問い詰めたいのは私だけなのでしょうか。
頼むから、キャスト、劇場、作品内容ぐらいはワンクリックで全部読み込みなしで見られるようにしてくれよ!
ナタリーポートマン演じるバレリーナが白鳥の湖の主役に抜擢されるも、黒鳥の表現が認められず、自由奔放な他のダンサーに振り回されて、精神的に追い詰められていく、というような話です。ジャンル的にはサスペンス、ホラーなのでしょうが、あまりそういった意味での恐怖は感じませんでした。
恐怖の変わりにたびたび出てくるのが、現実世界での生々しい痛さです。
その殆どが自虐行為によるもので、拳銃で撃たれたり、誰かに殴られたりといった他者からの暴力ではなく、自分で自分の生皮をはがしたり、爪を切って肉も一緒に切断するとか、他にもとにかく山ほど「痛い」表現が出てきます。
その手のシーンが繰り返されることによって、見ている側は確かに飽きないし、緊張感がどんどん高まるのも事実なのですが、これ、結構辛い。
こちらも次第にそういうシーンに「なりそうだ」というのが見ていてわかってしまうので、近づくにつれ「ああ~」と目を覆いたくなってしまいます。
私の後ろに座っていた母娘さんは、その手のシーンが出る度に「うっ」とか小さな悲鳴をもらす始末でした。わかる。キツい。
この作品は、『レスラー』を作った監督さんで、その姉妹作品というような位置づけらしいのですが、個人的には姉妹というよりは、相対するような作品だな、という印象が強かったです(だからこその姉妹なのかもしれませんが)。
最初から最後まで現実世界で悩み、苦しみ、希望を得て、マットの上という夢の世界を望んだレスラーの主人公。
最初から最後まで妄想世界で悩み、苦しみ、希望を得て、舞台という現実の世界で幸福を得たブラック・スワンの主人公。
どちらにせよ、誰かに痛めつけられるのではなく、自分をひたすら、第三者から見ると滑稽なほどに傷みつけた果てに得たもの、得ようとしたものは「最上」であるというのはよくわかりました。
音楽の使い方も、元々白鳥の湖という実在のバレエが主題なので、聞いたことがある音楽が次々に出てきて楽しいです。
やはりクライマックスで、大迫力のクラッシック音楽が流れてくると、それだけで引き込まれます。
楽団による大音響。光る舞台。黒鳥を演じるバレリーナ。
それぞれ大迫力でした。
役者さんはナタリー・ポートマンはガリガリに痩せたバレリーナを好演。実際かなりの減量をして望んだらしいのですが、この人元々全然太ってなかったよね…何処を落としたのか…。
痛いシーンのほかに、今作非常に自慰行為のシーンが多いのですが、そちらも好演。頬もこけた痩せぎすの女がひたすら落ちていく様は圧巻の一言です。
そして、彼女を指導するバレエのコーチ、というか指導する立場の年配の女性が非常にカッコよかったです。あの立ち居振る舞い(ダンスの指導シーンでしか出てこない)は元ダンサーの方ではないでしょうか。
手の動きや優雅さが、こうちょっと別格でした。にじみ出るプロさ加減というか。
ライバル役の自由奔放なリリーも良かったです。実際バレリーナって刺青OKなんでしょうか。背中に羽の彫り物がしてあるのですが、それが大変デザインとして素敵でした。
最後のエンドロールで「ウィノナ・ライダー」の名前が出てきて「どこにいた!?」と仰天したんですが、クレジットを見てびっくり。落ち目で降板をいい渡された年増のバレリーナの役でした。
あの、清純派で売っていたようなウィノナ・ライダーがもう…そんな歳になったのか…と歳の流れの残酷さにちょっと驚きました。配役としても、ただ落ち目なのではなく、大変「外見的」にも悲惨な役で、そこには美しさや若さもカケラもない役どころなので、余計に悲壮感が漂うというか。
映画の内容とは全く関係ないのですが、見終わった後にちょっと時の流れを感じすぎて微妙な気持ちになりました。
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