忍者ブログ
日々のつれづれ。ネタバレに過剰な配慮はしておりません。
[751] [750] [749] [748] [747] [746] [745] [744] [743] [742] [741]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ネタバレ(っていうのかなんなのか)含みますので、ご注意ください。





『舞台『銀河英雄伝説』 -第一章 銀河帝国編-』

S神さんのご友人の方がチケットを取ってくださり、私も運よく見ることができました。なんてありがたい…!
見る前の気持ちが限りなく底辺に近いマイナス(それ底辺じゃない)から出発だったのですが、意外に楽しめました。というか面白かったです。
以下、箇条書き。


ちなみに井原スペックは、銀河英雄伝説はアニメから入り小説を全部読んで漫画も読んだ、というような流れです。
役者さんは、フリードリヒ四世の長谷川さんと、元アクセスのボーカルと、米米のパフォーマンスの人しかわかりません。
若い役者さんや、特撮関係は誰一人わかりません。レッドが誰でテニミュが誰でと言うのは殆ど後で教えてもらいました。


Q・場所は? 何処でやってるの? 駅から近い?
A・渋谷の東口駅から歩いて十分程度の青山劇場です。基本的には一本道なので公式サイトの地図さえあれば問題ないと思います。
ただし、渋谷駅は魔窟なので東口に抜け出すまでが冒険です。初めての方はすぐに駅員さんに聞きましょう。地下鉄や東急東横線や、JRや井の頭線や各々が利用する駅によって改札口の名称まるで違います。

Q・客層は?
A・9割9部9厘女性ですが、男性もいることはいました。ただ少なくとも役者さんファンと言うよりは、原作ファンのわりと年配の方が多かったです。30過ぎの私から見ても年上の人が多かったですし、客層もそんな感じ。個人的にはコスプレしている人がいたらどうしようと思っていたのですが、それはありませんでした。良かった。

Q・物販は?
A・パンフレットは売り切れてました。通販で買うしかなさそうです。日によって冊数を振り分けているならまだチャンスはありそうですが…。少なくとも割高になっていても、通販では購入できるわけですから、慌てて並ぶ必要はなさそうです。そのほか物販に関してはあの手のグッズにしてはわりとお値打ち価格でした。少なくともネオロマほど暴利ではありません。チャームはヒルダ以外売り切れのようでしたが、ポストカードとかはそれぞれキャラごとに残っていたので、こちらも慌てる必要はないように思います。DVDの先行予約も受け付けているようでした。というかDVD出るという事実に驚愕。そんなに集客あったんですか…。

Q・結局物語ってどうなの?
A・どの程度ネタバレしていいものなのかわかりませんが、同盟軍は誰一人出てきません。原作であったシーンがはしょられているものや、台詞の改変も当然あります。基本的にはラインハルトが立志して皇帝位につくまでの話です。故にミュラーもケスラーも出てこないので、私泣けました。時間は休憩を挟んで三時間ほどです。尻痛に要注意。円座を持ってくるべきでした。

Q・艦隊戦ってどうなってるの?
A・私もコレが一番不安だったのですが、要するに艦隊と名のつくビジュアルは一切出てきません。宇宙背景が映像で背後に出るだけで、後は効果音と役者陣の「ファイエル!」がこだまして、カッコイイポーズを決めておしまい。その周辺を兵士扮するダンサーの方々が踊り狂うという演出になっております。個人的にはアリだと思いました。というか艦隊戦なんてどう頑張っても演出できないでしょうし、「戦いだ!」→暗転→「勝利だ!」よりは舞台的な演出でよかったのではないかと。ただし、効果音とBGMが響く中で役者陣の声はほぼ聞こえませんし、何を言っているのか、誰がしゃべっているのかもよくわかりませんので、戦闘シーンは要注意です。これ、平時のシーンでも「誰が話してるのかよくわからん」っていうの結構ありました。カツゼツが悪いというよりは、舞台しゃべりがわれちゃってて何を言っているのか聞こえづらい、っていうことなんだと思います。大体、原作読んでないと「ファイエル」だって何のことやらさっぱりわからんでしょうしね。

Q・衣装は?
A・ラインハルトの真っ白なマントは良かったと思います。ただ、会場に設置されていた、「常勝ラインハルトへの合格祈願」なる寄せ書きボードに「カーテンみたいなマントはやめて」とか結構辛らつな要望も出ていたみたいですが、基本的になびいていたので満足です。他の軍服たちはなんつうか、灰色が凄く安っぽく見えるというか、なんちゃってSF色が強くなるというか、あのベルトが悪いのかとか色々考えたんですけど、まだグリーン基調の同盟軍の服の方がマシっぽい気はしました。なんだろうなあ、足が短く見えるというか…。アニメの真っ黒な軍服の方が良かったように思うんですが、舞台上だと黒服って難しいでしょうしね。写真とかポストカードとかだとかっこいいんですけど。ちなみに、ラインハルト以外はマントをつけてません。双璧のマントが見たければ外伝か、二章をお楽しみにってところでしょうか。

Q・役者さんは? ラインハルト(松坂桃李さん)はどうだったの?
A・まず第一に私がラインハルトに抱いている感情が、金髪の甘ったれたこぞうという門閥貴族に近い(苦笑)ものなので、個人的には松坂さん大ハマリだったと思います。しゃべり方の劇的な感じとか、青臭い感じが若造にぴったりだったと申しますか。実際あまり期待していなかったのですが、松坂さんかっこいいかは別(ラインハルト自体が別にカッコイイ役ではないからして)として非常に良かったです。ラインハルトとしては、わりとヴェスターラントについてうじうじしてみたり、少年の頃がやたらに可愛かったり、親父を妙に気にしたりと、原作を知っている側としては「ん?」という部分がなきにしもあらずなんですが、この舞台においての脚本はわりと、人間臭く演出したいっぽい(ラインハルトはあまり人間臭い感じではないので、原作だと)ので、それはそれで流せました。

Q・キルヒアイス(崎本大海さん)は?
A・まず赤毛ののっぽさんではないのでそれだけは要注意で。まあこれは原作知らなければなんつうこともないので、別にいいのではないかと。ちっちゃいというか、ラインハルトが無駄にでかいので、純朴そうなちんまい好青年といったところでしょうか。優しい感じは出ていたし、多分普通にうんと若い人なので、それでよかったのではないかと。舞台としてはラインハルトを幼い頃から知る優しい青年という役どころで、あまり切れ物のシーンとかは出てきません。捕虜交換のシーンや、ボリス・コーネフと会うシーンなんかはばっさりカットでしたし。

Q・アンネローゼ(白羽ゆりさん)は?
宝塚出身の方だけあって、舞台慣れしてらっしゃる様子でした。今回アンネローゼは、フリードリヒと相思相愛なんじゃないかという演出が多くされているので、ラストの「姉上は~愛していらっしゃったのですか?」というラインハルトの台詞が、やたらに唐突感満載だったのは気になりました。原作では実際召し上げられたというだけで、ほぼ皇帝と直接的な絡みなかったですしね。普通に陛下のそばにいる愛人という感じです。私は原作でもあって、舞台でもちゃんと使われた、「疲れたら私のところへいらっしゃい。でも貴方はまだ疲れてはいけません」という台詞が大好きです。アンネローゼのドSっぷりが輝くというのはちゃかし台詞ですが、姉だからこそ、真正面にラインハルトを「非難」できている台詞だからね。他の人には誰も言えない台詞だし。

Q・ヒルダ(宇野実彩子さん)は?
A・いたっけ? くらいの出番しかありません。

Q・ミッターマイヤー(中河内雅貴さん)、ロイエンタール(東山義久さん)は?
A・終始「ファイエル」ばっかり叫んでたという印象しかありません。というか最初の方からいるわりには、双璧は二人揃って大した出番はありません。オフレッサーとの格闘シーンはスローモーション格闘なので結構普通に笑えました。ダンスがお上手らしく、お二人とも戦闘シーンでは両サイドに別れてよく踊ってました。一応、人がよさそう演出や、女好き演出(「貴方の目ヘテロクロミアで素敵!」とか言われるんですが、そんなん説明されないとわからんよね)もちらっとありますが、双璧目当てだった方はかなり物足りないのではないでしょうか。その分、外伝お楽しみにってことなんでしょうが。ロイエンタールの人が細くて小さいので、これも赤毛ののっぽさんに引き続き身長どうにかならなかったのか…とは思いましたが。原作の高身長二人が揃って低いっていうのがちょっと笑える。ミッターマイヤーが茶色ではなく金髪っぽくもっさりして見えるので、よくメルカッツの部下のシュナイダーと間違えてました。

Q・オーベルシュタイン(貴水博之さん)は?
A・最高カッコよかったです。カッコよさで言うなら一番カッコよかったです。大体オーベルシュタインっていう役どころが、公明正大なラインハルト軍の中でかなりの暗部というだけでもずるいのに、やたらに優雅にしゃべって、やたらに丁寧におじぎをしたり、義眼を外すシーン暗転で二回も入れたりとか、非常に優遇されていたキャラクターでした。つうか超カッコよかった…。盲点でした。見る前は「あのもっさりしたヅラなに」とか「もっと年取った人でよかったのに。長谷川さんがオーベルシュタインでもよかったくらいなのに」とか思っててごめん! 何気に貴水さんは舞台慣れしてるらしくて、声もカツゼツもよくて聞きやすかったです。出番もかなりあります。双璧よりは確実にカッコよくて出番多かったです。
常勝ホワイトボード(笑)にオーベルシュタイン名指しでお願いしている人がいたんですけど、
「あれはない。オーベルシュタインは利害一致しないと助けてなんかくれねえよ」
というS神さんと私の中での意見は一致しました。
もし飼い犬を拾うシーンまでやってくれたら、私の中で神舞台に認定されるんですが。

Q・ラインハルトの父(堀川りょうさん)は?
A・言われなきゃわかりません。べジータ要素一切ありませんでした。出番も殆どありませんしね。

Q・フリードリヒ四世(長谷川初範さん)は?
A・貫禄たっぷりで出番多かったです。カッコよかった…。虚無的に生きているだけの人というよりも、ラインハルトをけしかけて恨みを自分に向けることにより、自分の代で王朝を終わらせようと画策している人、という印象でした。結果的に滅びてもいいというのではなく、滅ぶように意図的に仕向けている感がはっきりとしていたというか。アンネローゼとの絡みもあるし、最後も出てくるし、原作と違って凄く意思のある王様という演出でした。というかあからさまに長谷川さんが上手すぎて参る(笑)

Q・ラインハルトの他の幕僚たちは?
A・基本的に、ビュッテンフェルト、ワーレン、ルッツ、メックリンガーの四人は出ます。ビュッテンはいい役もらってました。一人だけ突っ走ってアホを見る役とか、馬鹿を見る役とか、オチ要因として完璧に笑いを持っていった感じです。戦闘シーンで踊らなかったので「あ、踊れない人なんだ」と思ったんですが、冷静に考えると双璧が踊れる人たちってだけの話なんですねきっと。他の人たちも別に踊らなかったもんな。
ビュッテンかなり美味しい役なんですがいかんせん細すぎるだろう! 若手俳優さんたちは全員細いのは致し方ないとしても(別に痩せているわけではなく)それにしたって、ビュッテンが細いのはちょっと役どころとしてどうなのよと思いました。背が高いだけじゃあ駄目だろ猪武者が…。ちなみに双璧含めた幕僚たちが全員並ぶと、一番背が高いのはビュッテンとしても、二番目に高いのがメックリンガーという時点でどうかしてるぜとも思いました。一番ガタイのいいのが芸術提督ってどういうことなの…。
まあビュッテン以外の幕僚はいてもいなくても程度の出番です。艦隊戦がはしょられると、艦長たちの出番ってどうにもならんよね確かに。

Q・門閥貴族は?
A・メルカッツ提督はなんだか気の毒でした。もう少しいぶし銀でちゃんと「艦長」としての出番があるといいんでしょうけど、その辺が急ぎ足なので原作を知らない人は、ただいきなり「どうやって生きればいいんだ」とか言い出しちゃう変なハゲにしか見えないのではないでしょうか。不安です。原作のメルカッツはそれはそれは凄くカッコイイのですが。シュナイダーはびっくりするくらい若い二枚目が設定されていて「そういえば公式でも整った顔立ちとか言われてたっけか…」と思いながら見ていたのですが、前述したとおりミッターマイヤーと混ざったりしてしまい、困ったときは、隣に黒髪がいたらミッター、ハゲがいたらシュナイダーとか見も蓋もない判断を下したりしていました。
原作でもあった、シュナイダーが銃のエネルギーパックを抜いたと嘘をついて、メルカッツの自決を止めて「いつ抜いたんだ? 気づかなかった」「今抜きました」というシーンで、会場から若干の笑いが起こったのですが、あの、そこは、笑う所じゃない…。


他の門閥貴族ですが、オフレッサーも縦にデカイだけじゃなく横にもちゃんとデカイ奴連れてこいよ! 別に踊るわけじゃないんだからさあ! 殺陣のシーンだって剛健なんだから別に素早い動きするわけじゃないだろう!?(実際スローモーション殺陣だったわけで…) と思い悲しくなりました。まあ若い役者さん持ってきてる時点で予想できてしかるべきなんですが、オフレッサーは最後別に自害して終わるような玉ではなく(原作ではもっと重要な死に方をしますし)あくまで、獣でないと駄目なわけで。ちょっとオフレッサーの描き方はきれい過ぎるかなと思いました。自決しちゃうような最後を迎える奴は、ラインハルト陣営にいればいいのであって、門閥貴族側は生き汚くないと意味ないし。ジェームズ小野田さんがオフレッサーだって良かったくらいであって…。

アンスバッハは役者さん凄くかっこいい人だったのですが、これもちょっと描き方が…。いえ知らない人は充分カッコイイ人に見えたと思うんですが、原作だとあくまで最後まで主君のブラウンシュヴァイク公を裏切らないわけですよ。根っこはさめているっぽいんだけど、あくまで「苦しまずに死にたい」という主の願いをかなえるために、毒酒を渡すんですが、舞台だと毒酒である事を隠してブラウンシュヴァイク公に飲ませてしまうという、「主殺し」という裏切り行為を行ってしまうわけですね。それはちょっとアンスバッハの個性としてはどうなんだろうなあ、というか。
個人的にはアンスバッハの役者さんはとてもカッコよかったと思います。年下だけどね!(苦笑)

さてその門閥貴族の筆頭であります、ブラウンシュヴァイクですが、この舞台の中で唯一歌うシーンがありまして(ダンスはあるけどミュージカルではないので)。そのブラウンシュヴァイク公演じる、園岡新太郎さんの歌の美味さに悶絶。それまでのちょっと面白おかしいSF的な舞台が、一気にミュージカルになっちゃうくらいの上手さでした。なんちゅういい声しとるのだ!


Q・結局面白いの? ありなの?
A・人による。何を目的に見に行ったか、によって違うに決まってる。
個人的には大いにあり。とても面白かったです。二章があるなら是非見たいし、同盟編も是非やってもらいたい。
元々、スペースオペラってなんて無謀というのは当然としても、「派手さ」でいうなれば、帝国編は舞台設定人物設定からして、舞台栄えするのであるから実際それを目の当たりにしても、違和感なく見られた感じ。
役者さん目当てだとちょっとわからない。少なくとも、ミスキャストだと泣けるほどことはなかったし、これも原作さえ知らなければ背の高さとか、恰幅のよさなんてものはどうでもいいことであって。演技が死ぬほど下手で泣けるという人もいなかったし。双璧は演技云々できるほど出番もなかったし(苦笑)
こういう、派手派手しさを全面に押し出した舞台が性にあっていたせいか、とっても楽しく見られました。
お声をかけてくださったS神さんに感謝感激です! チケットを譲ってくださったご友人の方も本当にありがとうございました!


さて、六月にサンシャイン劇場でやる双璧の外伝はともかくとして、結局ここまで面白いと、同盟編どうなるのかということも気になります。
S神さんと
「同盟編は戦闘シーンに見栄えがしないから」
「だらしなくベレー帽をかぶって、あぐらをかくくらいしか」
「きっと、ポプランとコーネフは双璧みたいな扱いになって踊るんだ」
「シェーンコップが若かったらとても泣ける」
というような期待満点、不安も満点(笑)みたいな話をして別れたのでありました。
やんないってことはないと思うんですよね。出てきてもいないのに、名前だけ、ヤン・ウェンリーって何度も連呼されて凄かったもん(笑)
PR
カレンダー
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
ツイッター
ブログ内検索
メモ

公式サイト11月10日発売予定








ファンタスティックMr.FOX
アリス・クリードの失踪
4デイズ


美術系
・氷見晃堂(石川県立美術館)
・佐々木象堂(佐渡歴史伝説館)
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) 雑記 All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]